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桜子の物語  作者: 樹木緑
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34/35

第35話 再会

「顔を良く見せてちょうだい」


ペペの涙声にノーラはたまらなくなり、


「ギリアンが……

ギリアンが……」


と声にもならない声でそう言うと、

ペペが、うん、うんと頷いてくれた。


「お前、良く帰って来てくれたよ。

もう二度と会えないと思っていた」


そう言って涙ぐんでるリュイにも、


「私もまた皆に会えてとても嬉しい

何だかあの頃に帰ったみたい」


と抱き着いて涙した。


「ねえ、今までどうしてたの?

記憶、戻ったんでしょう?」


そう尋ねるペペに、


「そうね、話は長くなるから

今夜またお泊り会しましょう

良いでしょう?

私もあれからあなた達が

どういう風に暮らしてきたか知りたい!」


そう言って3人は再会を喜び合った。


「ねえ、紹介してくれるんでしょう?

彼ら、あなたの家族よね。

ほら、彼ら何てギリアンにそっくり……」


加乃は直人と誠を見て、


「やっぱりギリアンに似てる?」


そう尋ねた。


記憶を無くしている時は分からなかったけど、

記憶を戻した今、

再度直人と誠を見ると、

何故かしらギリアンに似ている。


確かにギリアンの生きていた証を

見たような気がして、

加乃は心が少しずつ軽くなるのを感じた。


加乃は息子である健吾から順に紹介していった。


そして最後に桜子を紹介したときリュイが、


「本当にオーリン様に似てる」


そう言ってビックリしていた。

リュイはオーリンをみとった医師の一人でもある。


「私、オーリン様には会ったこと無いけど、

そんなに似てるの?

ジャンもそう言ってたし……」


そう加乃が言うと、


「イヤ、似てるってものじゃないよ、

ちょっとこっちに来てごらん」


そう言ってリュイが加乃を連れて行ったところは、

肖像画が飾られているところで、

そこには桜子がちょっと年取ったような女性の

肖像画が飾られていた。


そして後ろからジーンが、


「オーリンは戦士魔法使いだったよ。

彼女の家系はずっと強力な

戦士を生み出してきた魔法使いの家系なんだ」


そう言って加乃に説明を始めた。


「本当に桜子にそっくり……

まるで生まれ変わりの様……


彼女はどうやってお亡くなりに?

もし差し支えなければ……」


そう加乃が尋ねると、ジーンが、


「ギリアンと一緒に戦い、

そして負傷したんだ。

致命傷でね。

でも、そのおかげでギリアンは

彼の魔力をオーブに閉じ込めることが出来た。

全て運命だったんだよ」


と、加乃の肩に手をポンと置いて説明してくれた。


「でもほら、悲しんでる時間は無いよ。

これからの事を話し合わないと。

今日はもう疲れているだろうし、

早く皆を休ませて……

君たちは積もる話もあるだろうから、

無理をしない様に楽しみなさい。

じゃあ、私はこれで失礼して

明日またここで」


そう言ってジーンはその場を去った。


「何だか慌ただしかったわね」


そう言って加乃が皆を見回した。

皆とても疲れていそうだった。

確かに色んな事が短時間で起こりすぎた。


それに異世界間移動。

以前、加乃はやった事があると言っても、

全然覚えていない。


疲弊しきった皆を見てペペが、


「皆のお部屋は私が案内するわ」


そう言って皆をそれぞれの部屋に案内した。


皆をそれぞれの部屋に案内した後、

加乃とペペとリュイは加乃の部屋に集まった。


そして彼らの

長い再会の夜は始まった。

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