11話 戦国時代こそ一番
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なろう小説団の人たちは町のインタアネツトの裏にあるマイペエジへみんなぱっと顔をほてらしてめいめいキイボウドをもって、ぞろぞろトップペエジから引きあげて来ました。
首尾よく大合作を仕上げたのです。
大合作には評価のポイントがまだぽちぽちとふえて居ります。
企画者はポケットへ手をつっ込んでポジションをなおしながら評価なんかどうでもいいというようにのそのそみんなの間を歩きまわっていました。
しかし、じつはどうして嬉しさでいっぱいなのでした。
みんなはキイボウドをケースへ入れたりしました。
大合作にはまだぽちりぽちりとアクセスが来ています。
小ぶりなマウスを指にそえたなろう民さまがコメントして来ました。
「後日談をやっていますか。
何かみじかいものでもよませてやってくださいませんか。」
すると企画者があわてて答えました。
「いけませんな。
こういう大合作のあとへ何を出したってなろう民さまの気の済むようには行くもんでないんです。」
「では企画者さん出てちょっとあとがきしてください。」
「だめです。
おい、ドグラマグラ太郎君、何か出て書いてやってくれ。」
「わたしがですか。」
ドグラマグラ太郎は呆気にとられました。
「君だ、君だ。」
戦国時代こそ一番の係りの人がいきなり顔をあげて云いました。
「さあ出て行きたまえ。」
企画者が云いました。
みんなもキイボウドをむりにドグラマグラ太郎に持たせて扉をあけるといきなりトップペエジへドグラマグラ太郎を押し出してしまいました。
ドグラマグラ太郎がキイボウドをもってじつに困ってしまってトップペエジへ出るとみんなはそら見ろというように一そうひどく手を叩きました。
わあと叫んだものもあるようでした。
「どこまでひとをばかにするんだ。
よし見ていろ。
ドグラマグラを描いてやるから。」
ドグラマグラ太郎はすっかり落ちついてトップペエジのまん中へ出ました。




