共同作業
* * *
雨が降っていた。
雨が降ると、空は雲に覆われた。天空岩はより遠くにいってしまったように感じた。
迎えはいつ来るかなー、タツキはそんなことを考えていた。
シムはスティナがくれた薬草をタツキの背中に塗ってみた。
それに合わせて、手をかざし、回復魔法を使ってみる。
タツキにとって不思議な話だが、機械のシムは魔法が使えるのだ。
それもタツキより強力な魔法のようだ。
タツキも自分の背中に回復魔法をほどこす。
さすがに無くなった翼は生えてこない……
そこで二人は同じことを思いつく。
はっとして顔を見合わせ、翼が保管してあるドームへ向かった。
ちぎれた翼の方に回復魔法を施してみる。
火傷でただれた翼はみるみる傷のない生き生きした翼へと変貌した。
魔法というものはかなりのエネルギーを消費するようだ。
シムはエネルギー切れで止まってしまった。
タツキは、倒れたシムを抱きしめた。
シムの機械の体は活動を停止している。だが、かすかだが内側からエネルギーのようなものを感じる。
――この感じは知ってる……!?
そう直感するも、それが何かはタツキにはわからなかった。
タツキは、ファッティを呼びシムの充電を頼むのだった。