表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
機械仕掛けの魔法使い  作者: チク


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

10/13

迷い人

     * * *


 その日、タツキは空を見上げていた。

 空は青く澄み切っていた。


 その時、シムが居住区の外に出ていくのが見えた。


「シム、どこ行くの?」

「すぐそこ」


 居住区から五分ほどのところにもゲートがあった。

 

 その時、扉の中から出てきた人物がいた。

 タツキは心臓が飛び出るくらいびっくりしたが、シムは平然としていた。予測していたようだ。



     * * *


 扉から出てきたのは男だった。

 がっちりした体形の赤毛の髭の男。

 男は二人に気づくと、かなり驚いた様子だった。


「ようこそ、竜の大地へ。僕はここのゲートの管理人のシム」

 シムは笑顔で出迎える。


 男はしばし言葉が出なかった。

 唖然とした表情で、シムとタツキを見ていた。


「ユーテム・テセティアだ。エルフの森に行きたいんだが……?」


 それを聞いて、タツキはズッコけてしまった。

 この地域には『エルフの森』どころか、森すらない。

 森どころか木すら見ないし、ひょっとしたら居住区の外は草すら生えてないかもしれない。



 ユーテムは、翼の生えた珍しい少年が大げさなジェスチャーでズッコけたものだがら、ますます怪訝な顔になった。


 その表情をどう受け取ったのか、タツキは遅れて自己紹介をした。

「あ、俺はタツキ。見ての通り竜人だ」


 するとユーテムは感心したように息を漏らした。

「竜人かー。だから竜の大地か……」

 ユーテムは、感動だと呟いている。


 タツキとしては、地上に竜が住んでる伝説があるから『竜の大地』と呼ばれてると思い込んでいたのだが……



「そう、ここは竜の大地。つまりお兄さんは来る場所を間違えたんだよ」

 とシム。

「エルフの森は全然違うよ」


 タツキはいつぞやのエルフの女の子を思い出していた。


「そうか……」

 ユーテムは落胆したように、元来た扉へ引き返そうとした。


「お兄さん? 急ぐなら、ゲート繋げようか?」

 シムが提案する。


「ん?」

 ユーテムは期待に目を輝かせる。

「ちょっとばかし貰うけどね」

 とシムも目を輝かせる。


 ユーテムはそっとシムに耳打ちする。

「ルウ族のお金だけど、……ぐらいなら払えるが」

「じゃあ、決まり!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ