魔王たち
人が4人増えます。
これまでの⤵︎ ︎
主人公 マリウス・エコー
光の魔王 リヒト・グリム
リヒトの兄 アルドリック・グリム
額に刻印 サイラス
掌に刻印 エリオ
お手伝い アベル
「初代の魔王は、世界を崩壊させた。」
これは、誰しもが知っている話だ。
でも、この話には続きがある。
それはーー。
ーーーーーーーーーー
リヒトの部屋を離れ、案内されたのは食堂だった。そこには、自分と一緒にいるアルドリック、サイラス、エリオ、アベルとは別に、4人が座っていた。僕の姿を見た瞬間に空気がすこし硬くなった気がした。
「それ、だれ?」
最初に声を上げたのは喉元に紋章のある少年だった。
自己紹介しようと思った矢先、先にアルドリックが答える。
「この方は、マリウス・エコーくんだ、物資を持ってきてくれた上にリヒトを助けてくれたんだ。」
一気に空気が和らぐ。
そして次に声を上げたのはガタイのいい漢という感じの人だった。
「そうかそうか、よく来てくれた、どうぞくつろいで行ってくれ。」
どう返せばいいか迷っているところに、アルドリックが提案してくれる。
「1人ずつ自己紹介でもしようか。」
みんなが答えるまもなくアルドリックが自己紹介を始める。
「私は、アルドリック・グリムだ。アルと呼んでくれ。」
「俺はサイラスだ。よろしくね。」
「僕は、エリオ。…よろしく。」
次にガタイのいい漢が答える。
「俺はバルドだ。よろしくなっ!」
そして、喉元に刻印のある少年。
「ノエル・リンデ…。」
そして、人懐っこそうな笑顔の青年
「カイだよっ!よろしくぅ」
そして、耳元に刻印のある男。
「エリアス・スターンだ。よろしくたのむ。」
そして、アルドリックが引き継ぐ、
「そして、マリウス、君が運んでくれたリヒト・グリム。この8人が君たちが言う今代の魔王たちだよ。」
「「「「「!?」」」」」
魔王たちは一斉にアルを見る。
カイが空気を破るように
「言っちゃうんだァ〜」
アベルは食事会話に参加せずに食卓の準備を進めている。
アベルは魔王じゃないのか。
それにしてもみんな普通の人間にしか見えないな…。
予想はしていたが想像の倍以上魔王がいたことに空いた口が塞がらず固まっていると、カイがいつの間にか隣に来ている。そして、席に座るよう促してくる。
「ほら、早く食べよ?お腹すいちゃったよ俺」
このカイの軽さにすごく助けられた。なんかもう既に好き!ありがとう、カイ!!
そして、気まずさを感じたまま食事が始まる。
すると、ノエルが不服そうに口を開く。
「…りっくんは?」
りっくん…?あー、リヒトか、え?可愛い…。
なんて思っていると。
「リヒトは今予知中だ。」
サイラスが答える。その答えに残念そうにしながら食事に集中する。
食事はお城で食べるとは思えないほど家庭的だった。
それもそうだ、ちゃんと料理人がいる訳では無いのだから。
驚きだったのは、みんなが「いただきます」と言ってから食事を始めたことだった。
天印教では、命や、作った人や様々なものへの感謝を込めて「いただきます」と唱える習慣があるが、その教えに悪と言われている魔王たちがその教えに則っていてわけがわからなかった。
だが、なんだかとても暖かい場所に思えた。
食べ始めてしばらくすると、リヒトが食卓に入ってくる、顔色は少し悪いがそれ以外は元気そうだ。目の下の刻印は消えていた。
「リヒト、予知の話は後で聞こう。食べられそうか?」
アルが尋ねる。アルとリヒトはとても理想的な兄弟のように見えた。お互いを敬愛しあい、アルが親代わりであることが垣間見えるようなやり取りだった。
「うん、大丈夫。」
やはりリヒトの元気が無さそうで心配だった。
だが、僕と目が合うとにこりと力はなく微笑んでくれた、それだけで、なんだか少し自分もこの暖かな空気の一員になれた気がした。
食事が終わり、アベルは片付けを始める。
皆口々にご馳走様と言いながら、片付けをみんなで協力していた。なんだか小さい時を思い出して、自分も参加した。時間が経てば経つほど魔王たちを好意的に思うことはあっても、憎しみが増したり生まれたりすることはなかった。
そして、全員が集まり予知の話が始まった。
だか、エリオはその集まりに参加せず、なにやらお風呂の支度をするようだった。
自分も行くべきかと思ったが、リヒトに止められ、話し合いに参加することになった。
「…アベルが殺される。」
最後までお読み頂きありがとうございます。
漢 バルド
喉元に刻印 ノエル・リンデ
人懐っこい カイ
耳元に刻印 エリアス・スターン




