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[ルートX] The Russian Roulette


「_____やめろっ!フキを連れてくなッ!」


「ねぇ、フキ起きて!起きてってばぁッ!」




ガッ





「がぁっ!」




ガチャが殴られる。


状況が読めない、風邪をひいた時に見る夢のようだ。



私は何か両腕を引っ張られどこかに連れてかれる。


...体が動かない。



今は何時なのだろうか。


生憎、今は狭く暗い廊下を進んでいるため腹時計も当てにならない。






ガギョォ...





鉄の扉が引かれる。





ドサッ




「ぐっ...!」




ギ...ギチ、ギチ




手首を何かに縛られる。


恐らく結束バンドだろう。










ばっ



ばっ



ばっ





「っ...」




_____照明が連続して照らされる。




目が霞んで5秒間。


ようやく視界が慣れて目の前の人影に焦点が合う。




「...お前が...少将...」


「_______クラシコフ・ニキータ」



「一体どれがだ?」




「...は?」


「...なっ...」




視界の焦点が合った。


...それは一人ではなく、周り全体に軍服を着た少将が立っている。



「なんだ...これ...」


「顔も骨格まで...少将...だと?」



「ふ...ふっ」


「「「「ぶっははははははッッ!」」」」



「...あ...?」



クラシコフ達は一斉に笑いだした。


笑った時に出る白い歯、顔のシワ、その目つきまでも全てが同じだ。


その地獄の光景に吐き気がする。



「あーごめんごめん、そりゃおんなじに見えるよなぁ」


「これは私の部下達、ベリョーザ部隊。君の言った通り全員を私の形に整形させた」


「寸分狂わずな」



「この...キチガイ共が...」



「キチガイは君だろ?草間フキ」


「メキシコでの大量殺戮。話は聞いている」


「全く面白いなぁ。僕は面白いものが好きだ」


「今すぐにでも君のその状態(モード)を見てみたいよ」



「すぐ...見れるぞ...」



「ん?」



「_____脳に、電極を刺せばいい」



「ふぅん...」


「というと?」



「簡単な話...だ。私が激情を、起こせばいい」


「興奮して、怒り狂い、そして...快感に溺れる」


「それが...その状態(モード)の条件だ」



「っへぇ...」


「これはこれは...」


「______君、ギャンブラーだね」



「...ギャンブラー...?」



「そう、ギャンブラー」


「要するに君は強い刺激を求める人間だ」


「奇遇だな、私もギャンブラーなんだ」



「...馬鹿が。一緒にするなよ」



「同じさ。全く同じ」


「もし自分がポーカーをしていてブタを引いた。負けた側は全財産を差し押さえられる」


「相手は自信があり強そうだ。しかし...」


「相手をゲームから降ろさせた」


「自身の話術、表情、態度を使って相手を貶めた、想像しろ」


「するととんでもない量のエンドルフィンが脳から溢れ出す」


「その快楽に溺れるのがギャンブラー。まさに君のことさ」


「...とまぁ、ここらで能書きは終わりにして...」




ゴトッ




「君には私のギャンブルに付き合ってもらう」



「(リボルバー...アクションアーミーか)」





結束バンドがナイフで切られ、手首が自由になる。





「...何をしろと?」



「ふ...くくっ」


「連れてこい」




ガチャッ




「_____離せ!私に触れるなッ!」



「...お前...!」



「座らせろ」





ズガッ





「っく...ッ」



「...ガチャ」



「フキ!良かった...無事で...!」



「どうした草間。顔色が悪いようだが」


「それはそうと、話の続きだ」


「これから君らにはロシアンルーレットをしてもらう」



「...」








「...ロシアン...ルーレット...っ」










「...ガチャ...?」






「________や、やだ...」




「やだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだッッ!!!!」



「絶対に嫌だ...ッ!お願いします、なんでもしますからッ!」



「...」


「_______やれ、ペシューコフ」



「...ッ!」




ガチャの顔が真っ青に青ざめた。


まるで毒物を飲み込んだように。




「さぁ、見物といこうか」


「_______お前の両親が殺しあったように」




「ひ...ッ!」





「お前...まさか...ッ」




「ふ...はははっ...!」


「______あぁ。この(ガチャ)の両親にロシアンルーレットをさせたのは私だ」




「...」




「ぅ...う...っ」





ガチャは震えながら水滴を目から流した。


やがてそれは冷えたテーブルのシミとなる。






「さぁ銃を構えろ、ペシューコフ」


「安心しろ。お前らアカは家族に会えるぞ」


「______地獄でな」



「「「「「「ぎゃはははははッッ!!」」」」」」











































「________...くっ」


「かかかっ...____________」



























______突如鳴り響く異質な笑い声。


それは、複製達の笑い声をかき消した。





「...ん?」



「...ぐかははははは...っ!!!」





「「「「「...」」」」」









鉄の冷たい静寂。


私の笑い声で、この部屋の全てが静寂に包まれた。














「...ふぅ...」




























「_______クラシコフ・ニキータ。お前はこの銃で必ず殺してやる」

















「...」


「...なに?」








「これが終わったらお前をこの賭けに引きずり出す」


「それまでどうか、つかの間の京楽を楽しんでいろ」




「...」


「早く始めろ」






「...ガチャ、銃を渡せ」


「先行は私だ」




「あ...ぁ...」




「ガチャ」


「______はやく渡せ」




「...ぁ」


「は...はい...っ」






...ぱしっ





カチチョッ






草間フキはハンマーを倒し、こめかみに銃口を押し当てる。











「...草間、貴様...」


「______既に電極が刺さっているな」













「...」


「...くかかっ」







「______当たり前だろうが、クソガキ」





そうして、草間フキは人差し指で第一の引き金をひいた。
























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