表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

愛・そして恋のシリーズ

束縛してもいいですか?

作者: リィズ・ブランディシュカ



 束縛してもいいですか?


 好きなんです。

 理由なんて、一つだけ。

 ただ、貴方が好きだから。


 好きだから。貴方の全てを、手元においておきたい。

 好きだから。私の近く、ずっといてほしい。


 幸せなんて、目を離すとすぐに離れて、壊れてしまうから。


 だから、私の目の前から消えないように、じっと見つめて、邪魔ものが近づいてたら守ってあげなくちゃいけないんです。


「頼む、解放してくれ」


 駄目ですよ。


 あそこには怖い人がたくさんいるんですから。


 例えば、テロリスト。

 例えば、殺人犯。

 例えば、強盗。


 例えば、上司。

 例えば、部下。

 例えば、友人。

 例えば、家族。


 一パーセントでも、貴方を傷つけるかもしれない、危険な人がたくさん歩いているなら、ここから逃がしてあげられるわけないじゃないですか。


 束縛してもいいですか?


「お願いだ、俺を解放してくれよ」


 駄目ですよ。

 駄目ったら、駄目です。


 いいですよって言うまで、駄目ですよ。


 ここには私とあなたの二人きり、何も危険な物はないんですから。


 例えば、事故。

 例えば、病気。


 例えば、詐欺

 例えば、災害。


 そんな事が絶対に起きない場所にいるんですから。


 安心だし、安全だし、快適じゃないですか。


『残念ですが、もう助からないでしょう』『そんなっ、嘘でしょう。ねぇ目をあけて』『ちくしょうなんて、コイツがこんな目に』


 ね? 束縛しててもいいですか?


「頼むから、俺を元の世界に返してくれ」


 だーめ。


 ちゃんと死ぬまでここから動いちゃだめですよ。

 生きかえったりなんかしたら、また危険な世界で見張っていなくちゃいけないじゃないですか。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ