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突き進め頂点へ! 日本競馬のゆめへ!  作者: シャルシャレード
2章 3歳
26/37

ダービーへ向けて

ーー3枠5番


昼食休憩中の清弘は

まずまずの枠を引き大きくうなずく。

東京は外に行くほど勝率が低くなると言うデータもあるので中に行けば行くほど有利な傾向がある。


そして、肝心の1枠1番を引いたのはアルファジャックル。


これはまずい。


最も運がある馬が勝つレースで最も有利な位置を引いたのだった。



『大丈夫だよ、勝てるって。』

真香が話しかけてきた。


『確かにな、枠順くらい幾らでもひっくり返せるからな、ここで。』

清弘は腕を指しなら言う。


『清弘は、肝心な時にしか頼りにならないからね。』


『まあな。まあ任せろ。』


普段清弘は独身寮で昼食を取ることが多いが、今日は松崎との話し合いをするため、ここで食べていた。



『勝てるかな、ダービー。』

『大丈夫だ。俺とホワイトジェムは無敵だ。』

『わかった。私もできることはするよ。』


その後、各厩舎を回り週末に騎乗する予定の勝負服の受け取りと打ち合わせを行った後に松崎が帰ってきた。


『良い位置だろ?サイレントホープがダービー制覇した時の馬番。』


『最高です。アルファジャックルも近いのでとても見やすいですし。』

清弘と松崎は顔を合わせた。


『作戦は変えないか?』

『もちろんです。』


『ホワイトジェムがその時に1番自信のある走りで行きます。』



ーーホワイトジェムは常に前に行きたがっている。


新たに起きた問題である。


『やっぱり、抑えても行きたがります。』

清弘は頭を悩ませた。


『抑えすぎたら走らなくなるか。』


前々からあったが皐月で負けてからなかなか思うように折り合いが付けられない。ある程度ならつけられるが。  


厩舎スタッフも含めて、あの後も作戦は行き詰まっていた。


そのため、松崎の中で大きな葛藤が起きていた。

行かせるのか。抑えるのか。

抑えずに走ったことはほぼない。

最近はソラを使わなくなったとはいえ、とてもリスキーである。


清弘も行かせた方が良いのではと思いつつも日本ダービーの大舞台でそのようなことはできるのかとまだ葛藤をしていた。



ちょうどその時、大田さんが訪ねてきた。

初のG1制覇が日本ダービーの可能性があるそのため最近は仕事を放り出し毎日来ている。


『順調そうですな。今週は勝てそうですか?』


『良いタイムは出ていますよ。』

松崎は言ったのは嘘ではない。


『まだダメですか?』

松崎に微妙な感じを覚えたのか大田は問いかける。

ここ最近の厩舎の迷いを心配して。

『抑えるか行くかで悩んでいます。』

松崎は素直に答えた。


すると大田さんは話し始める。

『もともとこの馬は走るのが好きな馬ですから。

この馬に一目惚れした時のあの目とこの馬の底にあるものを信じたい。もし攻めて負けても私は誰も責めませんし、なんならこの馬のことを信じてくれたと逆に嬉しくなってしまいますよ。』

大田さんは笑顔でそう言った。



その言葉で松崎と清弘は吹っ切れた。


今回のホワイトジェムの作戦の決定は大田さんによるところが大きかった。


ホワイトジェムを信じる。















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