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1-1 異世界召喚されました

 長期の休みが取れたので一人旅に行く事にした。格安ツアーではあるが初めての海外旅行。

 パスポートを取るのも苦労したし、ネットで調べた旅行ガイドにそって荷物を詰めたらスーツケースはパンパンに膨れあがってしまった。

 そしてその日はすぐにやってきた。初めて行く海外はどんな場所なのだろう。新しい人との出会いとかもあるのだろうか。

 そんな想いを胸に秘め、飛行機は空へと飛び上がった。

 目的地までは10時間以上かかる。食事をしたり映画を見たり。結局やる事が無くなり、周囲の人と同じく眠りにつく。



 大きな音がして衝撃が来た。異常警報が鳴り響き、頭上から酸素マスクが落ちてきた。

 激しい縦揺れの為視点が定まらない。椅子にしがみ付いているだけで精一杯。

 通路の人は起っていられないらしく倒れて床を転がっていた。

 メリメリと言う嫌な音が足下から聞こえてきた。その音はバキバキと言うように変わり、何事かと足下を覗き込む。

 真っ青な海がそこに見えた。とても綺麗な海だ。不覚にも今まで見た景色の中で一番綺麗だと思ってしまった。

 シートベルトをしていなかったのが失敗だったのかもしれない。突風に煽られて僕の体は空中に飛び出していた。

 激しい風圧に体がねじ切れそう。視界の隅で他にも落下している人が見えたような気がする。

 風切り音に負けないぐらい大きな音がした。飛行機が爆発したらしい。強烈な光が目を灼いた。まぶしくて目を開けている事が出来ない。




 唐突だが地面に着地した。まだ先の事と思っていたのだがもしかして途中で気絶していたのかも。

 不思議な事に着地による衝撃はほとんど無かった。 


 少し暗い。ひんやりとした空気が肌に気持ちいい。体に痛みは無い。

 そして立ち上がり周囲を見渡した。

 目が慣れてきたのか周囲の様子がわかってきた。


 石造りの大きな部屋の中心にいた。足下で光っているのは複雑な文様。何かで見た事がある。これは魔方陣。

 白いローブを着た人たちが周囲を囲むように20人くらいおり、みな膝をついて頭を下げている。

 正面にドレスの女性がいた。下げた頭に乗っている金色の冠が印象に残る。

 その女性がユックリと頭を上げる。緊張しているようだが、微笑みは絶やさない。



「初めまして勇者の皆様。遠いところからようこそいらっしゃいました。

 ここはアカシュブレア王国の大聖堂。私はイスメアルダ。この国の王女です。訳あって皆様をお呼びだて致しました。

 一体何事かと混乱している事と思いますが、出来るだけの歓待を致します。まずは私の話を聞いてはいただけないでしょうか?」


 広いお城の中を移動して、これまた大きな食堂で席に着く。給仕が飲み物と菓子を目の前に置いてくれた。

 王女はアカシュブレア王国の現状を簡単に教えてくれる。

 魔王が出現したと神託があり、そしてそれに伴い王国の各所に魔物が多数出現した。

 王国では魔王を退治すべく騎士団を派遣したが、魔王の元へたどり着くどころか、途中の魔物との戦いで多大な犠牲を出してしまい、残った少数がなんとか城へと戻ってきた。

 魔物による被害は増大し、小さな村は破壊され、都市間の交通にも支障が出ている。このままでは王国は滅亡してしまう。

 最後の手段として古来より伝わる勇者召喚の儀を執り行う。そして呼び出されたのがあなたたち。


 王女は話が終わるとアカシュブレア王国を救って欲しい言い、深々と頭を下げた。




 もしかしてこれはいわゆる異世界召喚?

 海外旅行に行くつもりが異世界旅行(?) になってしまった。

 ともかく気持ちを落ち着けよう。



 そして


 「こんな私に出来ること」


 とは何かを考えるのだ。


この作品はPBM-RPGです。

リプレイでも小説でもありません。

物語はプレイヤーの手に委ねられており。

プレイヤーの意思決定により変化し進められます。


 初回はプロローグである為、今回はプレイヤーが存在しません。

 この文章を元に各プレイヤーはキャラクターを作ります。 

 何を感じそして何を目的にどんなキャラクターが生まれてくるでしょうか?

 それは私にも全く予想出来ないことなのです。 

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