3 バイト
かくして、俺は最弱の冒険者となった。しかし、冒険者となったはいいが住む場所も無く、無一文だ。普通だったら、最初は他のパーティーに入れて貰いお金を稼いで防具や武器を買ったりして、一緒に戦うが、俺の場合は最弱職で誰もパーティーに入れてくれなかった。クソ女神がよー!
というわけで、俺は考えた。3食賄い付きで、住み込みで働ける場所といったら宿屋しかないと。今は、楽して稼ぐなんて考えてる場合じゃない、辛くても、とりあえず金を稼げればいい。とりあえず、無一文でホームレスの状態を打破したい。雇ってくれと、頼んで早四軒全て空振りした。イニジアにある、最後の一件の宿屋に泣きながら懇願したら、気前のいい女将さんに俺は拾われた。
そう、宿屋「ポサダ」で働く事になった。
1ヶ月後
「先、お食事いただかせてもらいまーす。」
「明日、仕入れ当番なんで先上がらせてもらいまーす。したー!」
もう、1ヶ月後
「あんた、2ヶ月よくやったね!特にベットメイキングと掃除が良いよ!それを踏まえて今月は、ボーナスもあげるわ!」
「本当ですか!ありがとうございます!!!」
そう、俺はすっかり馴染んでいた。
さらに、1ヶ月後
「はい。今月の給料とボーナスね、良く働いてくれるねぇ。」
「ありがとうございます!」
そう、俺はニートだったとは思えないぐらい良く働いている。働く事とはこんなにも素晴らしい事なのか!...........違う!俺は働く事の大切さを学びにきたんじゃない!魔王を倒しに来たんだ!そうだ、明日にでも辞めさせてもらって、剣を買ってギルドに行こう。いや、それとも、ここで働いてお金をため、家を買い、だらだらする生活に戻ろうか.....ダメだと俺が葛藤していたら女将さんに呼ばれた。
「あんた、官僚にならないかい?」
「はい~?」
「あんた、見るからに冒険者に向いてなさそうだし、知力は高いから向いてるよ!なにより、一緒に働いてどんな仕事でも真面目にやってくれるから」その後、収入も高いよと付け加えた。
また、俺の冒険者ライフ否定されたよ。でも、俺に取って願ったり叶ったりの話だな。なんたったったて、俺は最弱で冒険できないからな。
「でも、俺なんかよく分からないやつ雇ってくれるんですか?」
「大丈夫、私の知り合いから、人手不足だから賢い人に声かけといてと頼まれたんだよ。」
「是非、やってみたいです!」
と迷いなく答えた、やっぱ金ないとモテないしな。
「その国は、この国の隣でネバーラント王国という。この紙を王城に持っていきな!」
「はい!ありがとうございます!」
これで、俺も官僚か。花道やな。
2日後
俺は、ネバーラント王国にとやって来ていた。
次回からタイトルみたいな展開になる予定です。