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46/50

46:私、錬成失敗しました!

〔わうわうわうわわうっ〕

「う、うん。ごめんね。戦闘中に余所見してたらダメだよね」


 わんわん王くんの言葉は分からないけど、きっと今、お説教されているんだと思う。

 隣ではクミさんが羽を広げて「やれやれ」って顔に。


「主どの、油断は禁物でござるな」


 うぅ、ごめんなさい。

 今度こそちゃんと頑張るんだもん!


 わんわん王くんが草原ウルフに一噛み。

 普通の狼と小さい子供の狼がじゃれあってるように見えなくはない、かなぁ。


 クミさんが、ビーム!

 楓ちゃんも手裏剣を投げる。


 私は……あ、二匹目来ちゃった!

 よぉし。


 ピシっとしならせ飛ばしたリボンは、追加でやってきた草原ウルフをぐるぐる巻きに。

 あ、また追加が来たよぉ。

 ほえぇぇっ。


〔かぁ!〕

「任せるでござるっ」


 楓ちゃんが苦無に持ち替え、クミさんと応戦する。

 わんわん王くんも最初の草原ウルフを倒し終えて、援護をしに。


 そしてまた追加の草原ウルフがやってきて――。


「今度はこっちからでござるか!」

〔わおーっ〕

〔かっかぁ〕


 ひとりと一匹と一羽は大奮闘!


 でも……あの……ぐるぐる巻きにしてる草原ウルフも倒して欲しいの。


「ほええぇぇぇっ」






「主どのは、リボンで簀巻きにしたあとの攻撃手段がないのでござるか?」

「ほえぇ……じ、持続ダメージ……」

「素手で殴るのとたいして変わらないダメージしか出てないでござるよ」

「ほえぇ……え、えっと……クラブ投げっ」

「リボンから手を放すと、解放してしまうのでは?」

「ほえぇっ」


 わ、私、役立たずだ……。


「武器性能でござろうなぁ。適正レベルの武器を使ってるでござるか?」

「て、適正? えぇっと……」


 アイアンシルクのリボンは、装備レベルは4……。

 うわぁ、確かに弱いはずだぁ。

 新しく錬成して作りなおさなきゃなぁ。


「楓ちゃん、リボン用の素材集めしたいんだけど、いいかなぁ?」

「OKでござるよ。草原ウルフもあと一匹倒せばクエストクリアでござるし」

「ありがとう〜」

「ところでどんな素材が必要なのでござるか?」


 リボン……の材料なので布と、柄の部分に使う木の枝とかかなぁ。

 あと毒草!


 さくっと最後の一匹を倒して、草原の奥に進んでいく。

 木のお化けとかいないかなぁ。


「どうせなら、木製ではなく鉄製にしてみては? 純粋に攻撃力が上がると思うでござるが」

「鉄かぁ。でも重そうじゃない?」

「いや、ゲームでござるから、物量でござったか、それが合っていれば重く感じたりはしないでござるよ」


 楓ちゃんは、物量1の鉄と、物量1の綿は同じ重さなんだって話す。

 ほ、本当なのかなぁ。


「主どの、橋を石橋にするため、たくさん拾ってきていたでござろう?」

「う、うん」

「重かったでござるか?」

「えぇっと……普通?」


 そう言えば私、両手いっぱいの石を抱えてたけど、重いとは思わなかった。

 ちゃんと『持ってる』ってのが分かる程度には重さがあったけど、でもそれだけ。


 ほえぇぇっ。ゲームってすごぉ〜い。


「ってことは、鉄を手に入れればいいんだね!」

「でござるよ!」

「じゃあ、どこで拾えるの?」


 ガッツポーズのまま、楓ちゃんが動かなくなった。


 うん。楓ちゃんも知らないみたい。

 自分で探さなきゃダメだよね。

 

 鉄……鉄……石でも叩いたら出てくるかなぁ。


「拙者の苦無か手裏剣が使えればいいのでござるが」

「えぇぇっ、そんな事したら、楓ちゃんの武器がなくなっちゃうじゃない」

「手裏剣なら予備があるでござるから」

「でもぉ……」


 楓ちゃんが手裏剣を一枚渡してくれて、試しにそれを鑑定してみると――。


【投げナイフ】

 投げ専用ナイフ。近接武器としても使用できるが、その際の攻撃力は半減される。

 *錬成済み

 物量5

 耐久度:31/50


 とあった。

 うぅん、行けるのかなぁ。


 ものは試し!

 後でナイフを弁償しなきゃ。


 糸はまだあるしぃ。


「レッツ『錬成』!」


 手裏剣リボン、さぁこい!


 錬成陣用紙が光って、そこに現れたのは――。


「主どの……これはリボンでござるか? 手裏剣でござるか?」


 楓ちゃんの手裏剣に、白いリボンが付いただけの、まさに手裏剣リボン!?


「ほ、ほえええぇぇぇっ!?」


 イメージ失敗してるぅ。

 手裏剣リボンなんて考えたから失敗しちゃったんだ。

 ほえぇぇ、私の馬鹿ぁ。


 鑑定した手裏剣リボンの武器種類も、投げナイフ……のまま。

 まぁリボンが付いてるから、可愛いんだけどね。


「楓ちゃん、使って……」


 しょんぼりしながら楓ちゃんにそう言うと、


「ほ、本当でござるか!?」


 凄く喜んでくれた。

 楓ちゃん、意外と可愛いもの好きなのかも?

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