表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

39/50

39:私、ログインルール決められちゃいました。

「いい。春休みだからって、朝から晩までゲームで遊ぶのは許しませんよ」

「ふぁい……」

「ゲームは一日四時間!」

「えぇ!?」

「えぇっじゃありません!」


 昨日の夜、ヴェルさんと番人を倒して、でもラプトルさんを死なせちゃって……で、再錬成に成功したんだけど、泣いちゃって。

 GMさんを困らせちゃったし、たくさんの人にも迷惑かけちゃったし。

 でも、GMさんが帰った後、集まった人たちでたくさんいろんなお話して楽しかった。

 私には難しいお話もたくさんあったけど、あんな風にいろんな人とお喋りできるってやっぱり楽しい。

 途中でオープンベータ終了っていうアナウンスが流れて、ログアウトした後はそのまま寝ちゃったんだけど……。

 朝起きたら、浮遊大陸オンラインはメンテナンス中。

 というか、今日から正式サービスだった!


 うん。公式サイトに載ってたから知ってるはずなのに、すっかり忘れちゃってた。

 で、その話をお母さんにしたら、ゲームで遊んでいい時間を決められちゃったという。

 はうぅぅ。一日四時間だけだなんてぇ。

 せっかくの春休みだってのに、惨いよぉ。


「お母さぁん、せめて六時間ぐらい遊ばせてよぉ」

「ダメ!」

「夕飯の支度のお手伝いするからぁ」

「それは遠慮するわ。由希は新体操以外の事は不器用だもの。お皿が何枚あっても足りなくなるわ」

「ほえぇぇぇっ」


 うぐぅ……悔しいけど、その通りです。

 お皿を綺麗にしようと思って、洗剤たっくさん付けたらつるんってなって……。

 あと砂糖と塩、しょうゆとソース、一番ひどかったのはトマトピューレとタバスコを間違えた事。

 あれは私にとっても衝撃的だった。

 まさかタバスコと間違えるなんて……。でも容器のシールをお母さんが剥してたから悪いんだもん!

 と、自分を擁護したりもした。


「じゃあお買い物行くから!」

「仕事帰りに行くからいいわ」


 ぐっ。て、手ごわい。


「じ、じゃあ……」


 お風呂とお部屋の掃除。それから、それからぁ。


「はぁ……じゃあお風呂と部屋の掃除。お母さんが仕事に行く前に洗濯機回していくから、それを干して、夕方には取り込んで畳んでおく事。毎日これをやってくれるなら……そうね、五時間まで遊んでもいいってことでどう?」

「せ、洗濯物も!? も、もう一声」

「あら、お手伝いを増やして欲しいってこと?」

「ほえぇぇっ」


 そうじゃないのぉ。

 お母さん、くすくす笑って意地悪ぅ。


「じゃあ五時間半。六時間はダメ。」

「うぐぅぅ。じゃあ、五時間半で」

「お手伝い忘れたら、次の日は三時間ですからね」

「ほえぇぇっ。減ってる!?」


 て、敵は強大でした。






 正式サービス開始っていうのは、お昼の三時から。

 今はまだ午前中なので、お仕事に行ったお母さんとの約束である洗濯物をまず干そう。

 それが終わったらお部屋の掃除。お風呂は夕方にしようっと。


 お部屋の掃除が終わったけど……まだ十一時過ぎかぁ。お昼ご飯にはまだ早いし、ネットでも見てようかな。

 あ、公式サイト見ておこうっと。


 TOPページのお知らせに、アップデート情報ってのが載ってる。

 これって今日新しく実装される内容ってことかなぁ。

 クリッククリックっと。


 わぁ。イラストやスクリーンショットって言われるゲーム内の写真なんかがいっぱいあるぅ。

 えぇっと、肝心の内容は――。


 レベルキャップが50に?

 エリアの開放?

 アビリティのセット上限解放?

 新しいアビリティ実装!

 あぁぁっ、店舗実装ってあるぅっ。

 これよこれっ。私がやりたいのはお店屋さん!


 えぇっと……。


 まず、商人ギルドというところに登録して――。

 土地を選んで――買って――NPCの大工さんか、大工アビリティを使ってお店を建てる?

 土地を買うってことはお金が必要だよね。

 お店を建てるのだってタダじゃないんだろうし。


 つまり……お金いっぱいいるってこと!?


「ほ、ほえぇぇぇっ」


 自分のお店を持つって、大変なんだね。

 他にもいろいろ出来るようになるみたいだなぁ。

 畑を耕したり、豚さんや牛さん、鶏さんも育てられるって。

 つ、つまり……食べるため?


 ほえぇぇぇぇっ。


 あ、ダンジョンの実装ってある。

 

 う、うぅん。ダンジョンかぁ。

 初めてのVRMMOで言われたあの言葉が……。

 ダンジョンの中は外よりモンスターがたくさん居て、怖かったもんなぁ。

 パーティーリーダーさんはどんどん走っていっちゃうし、後ろからモンスターがどんどん増えていくし。

 私、回復役だったから走ってる途中でリーダーさんを回復してあげたら……あっという間に囲まれて、一瞬で死んじゃったけかなぁ。

 あわあわあわ。

 思い出しただけで怖いよぉ。


 結局、ダンジョンをクリアするまでに私ってば五回ぐらい死んじゃって。

 それでリーダーさんの「お前、下手過ぎ。地雷だよ、地雷」って言われちゃったんだよね。


 ネットゲームのサイトなんかでも、回復役は死んじゃダメだって書いてあったし、その通りだと私も思う。

 みんなを助けなきゃいけないのに、死んでたらそれも出来ないんだし。


「ダンジョンに行かなくっても、ゲーム進行出来るといいんだけどなぁ」


 初めてのゲームだと、ダンジョン用のクエストを終わらせないと次の場所に行けなかったから。

 そういうのじゃ無いといいなぁ。


「あ!? もう二時五十分!」


 あと十分だぁ〜。

 準備準備っと。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ