28:私、花冠作ってます!
町に向かって少しだけ戻り、クミさんのレベルを上げるためにラプトルさんは休憩。
応援しながらMPが無くなると、私は座って回復。
「ふふふぅ〜。座ると回復するのが速くなる事実を知っているのですよ」
ここはお花畑。
出てくるモンスターもお花のお化けや昆虫系。
ただ座ってるのも退屈なので、花冠でも作ってようっと。
白いお花で作った小さいのはクミさん用。
同じく白いお花で作った大きいサイズはワンワン王くんに。
男の子なので、葉っぱを多めにしてリーフっぽくしてみた。
燃えるような赤い花はラプトルさん。一番大きいサイズ。
モルさんのもクミさんと変わらず、小さいサイズで色とりどりにしてみた。
ワンワン王くんとクミさんにプレゼントすると、二匹とも喜んでくれたからよかったぁ。
ラプトルさんとモルさんに交代して冠をプレゼントすると、こっちも喜んでくれた。
えへへ。
自分の分も作ろうかなぁ。
っと、レベル上げ!
「『鑑定』」
【ただの花】
黄色い花だ。
物量:0
花にも物量があるん――ない!?
ゼロってなってる!?
じゃあ冠は?
ラプトルさんの冠を借りて鑑定すると――。
【心のこもった赤い花の冠】
チョコ・ミントが作った心のこもった花の冠
物量:3
え? 物量3?
モルさんの花冠も鑑定してみたけど、こちらは1。
こ、これって不具合なのかなぁ?
不具合を見つけたなら運営さんに報告すべし!
ってことで――システムからぁ――問い合わせを押してぇ――不具合報告を――あ、鼻が……。
「くしゅんっ。ふぅ……あ、メールフォーム出てる」
物量0のお花で冠を作ったら、物量が3だったり1だったりします。
不具合でしょうか?
で送信っと。
MPも回復したし、応援しよっと。
リボンをくるくる。
応援しながら合間に攻撃するという芸も出来るようになりました!
ただ、誰よりもダメージが少ないという、とっても切ない現実があったり。
こ、今度、武器の錬成しようっと。
〔わうっわうっ〕
「あれ? ワンワン王くん、どうしたの?」
〔かかぁっ〕
「後ろ?」
くるりと振り向くと――。
「あ、すみません。見事なリボンさばきに見とれてまして」
「ほえぇぇぇぇっ!」
頭の上に『GM』と書かれた立て札を刺した男の人が!?
な、なにこの人。
全身真っ黄色のタキシードを着てて、すっごい派手。
「け、警戒されてますね。そうですよね、こんな派手なタキシードなんか着てたら、警戒しますよね」
「あ、いえ、その……はい」
「ぐっはーっ。素直だ。素直過ぎる」
格好も凄いけど、リアクションもオーバーだなぁ。
「私、GMです。怪しくないですよ?」
「あ、怪しい……え、ゲームマスターさん!?」
既に落ち込んでいるGMさん。
私が驚くとにっこり笑って立ち直った。
「GMコール、されましたよね?」
「え? 不具合報告はしましたが……ほえぇぇぇっ。も、もしかして、くしゃみしたからボタン押し間違えちゃった!?」
「あぁ、まぁあるあるなんで、お気になさらずに。ところでお問い合わせ内容でございますが、実はただの花にも物量は存在してはいるのですよ」
面白GMさんの話だと、ただの花は物量が1未満の0.1。
十本束ねると物量が1になるんだって。
「そのように花冠にしたり、包んで花束などにすると合計された物量が表示されるようになります。ちなみに四捨五入形式なんですよ」
「四捨五入……ラプトルさんは……二十八本使ったから物量が3になったのね。モルさんのは……あ、十四本だから切り捨てられて1なのかぁ。なんだかお得だね」
〔もるる〕
モルさんも嬉しそうにぴこぴこ跳ね回ってる。
じゃあラプトルさんにも二本追加して――赤いお花ばっかりだし、黄色いのも混ぜてあげよう。
べ、別にGMさんの服の色を意識したんじゃないんだからねっ。
「ホムンクルス用の装備ですか。錬成ではなく、本当の意味でも手作り……いいですねぇ」
「え? これ、装備になるんですか?」
「は、え……おや、お気づきではなかった。こ、これは失礼しました。え、えぇっと――」
GMさん、なんだか怪しい。
ホムンクルス用……ホムさんも装備着れるの!?
ほえぇぇ、知らなかったぁ。
「で、では問題は解決したって事で、失礼しますっ」
GMさん、慌てて消えちゃった。
うん。
試してみよう。
次回更新は31日になっているはずです。
予約失敗していたら・・・ガクブル。
*年末年始はPC環境の無い所に里帰りしております。
誤字脱字報告などの反応は、4日以降となります。申し訳ないです。




