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13/50

13:私、スキル一つで頑張ります!

「え、アルケミストって、スキルが増えないんですか?」

「……はい」


 町のアルケミスト協会に戻って来た私は、スキルについてカウンターの協会員さんに尋ねてみた。

 ここは人が少なくって……というかNPCさんと私しか居ないからのんびり寛げて快適。

 ついつい来ちゃう。


 私の質問に協会員さんは、ちょっと寂しそうに答えてくれた。


「アルケミストはその、全てを錬成で解決する。そういう職業ですので……錬成さえあれば――」

「そっか! そうですよね。錬成があれば何でもできちゃいますよね」


 ポーションだって作れるし、お洋服も武器も作れちゃう。

 それに、パーティーメンバーだって!


「よぉし、さっそくホムンクルス作っちゃうぞぉ」

「……前向きな方でよかった……」

「え? 何か言いましたか?」

「いえいえ。ホムンクルスの錬成、頑張ってください」

「はいっ。ありがとうございます」


 協会員さんの応援を貰って、さぁ、レッツ錬成!


 の前に、どんなホムンクルスにしよう。

 うぅん。二階のお兄さんにアドバイス貰おうかなぁ。


 二階に上がってホムンクルス専用お兄さんの所に行って、どんなホムンクルスが作れるのか尋ねてみた。


「どんな、かぁ……うぅん、そうだねぇ。じゃあ、僕が錬成したホムンクルスを見せてあげるよ。それを参考にしてごらん」

「はいっ。ありがとうございます!」


 お兄さんがエンブリオを懐から取り出し『コールホムンクルス』と唱える。


「そ、それ、スキルですか?」

「え? いや、エンブリオの封印状態を解くためのキーワードだよ」


 なんだぁ。スキルじゃないのか。

 でもスキルじゃないってことは、今の私にも使えるってことだから一安心♪


〔しゅるるん♪〕

「ほえぇ〜」


 エンブリオが光って出てきたのは、髪と瞳が新緑色の可愛い女の子。

 よく見ると、髪の毛から所々葉っぱのような物が生えてる。

 それに、着てる服も葉っぱをたぁっくさん編み込んだようなデザインで、森の妖精さんみたい。


「女の子のホムンクルスだぁ〜」

「他にもこんな子も居るよ。『コールホムンクルス』」


 次のエンブリオから出てきたのも女の子。

 私の腰ぐらいまでしかない子だけど、背中には蜂のような羽根があって全体的に青っぽい。

 他にも水色っぽい、服の裾なんかは本当の水みたいにぽこぽこしてるデザインの子や、火みたいにメラメラしてる子。


「あの、全部女の子なんですね」

「……浪漫、だからね」


 私にそんな浪漫はありません!


「まぁホムンクルスっていうのは人工生命体だからね。どんな生命体をイメージするかによって、原型は様々に変化させられるから」

「イメージですかぁ」

「そう。でもね、一体のホムンクルスであれこれ出来るとは思わない事だ」


 あれこれ?

 どういう意味なんだろう。

 お兄さんは最初に呼び出した緑色の子の頭を撫で――。


「この子は植物タイプで、土属性のモンスターに強い。代わりに火属性のモンスターや攻撃には極端に弱いんだ。こんな風にね、錬成したホムンクルスによって、得意不得意があるから、いろんなタイプを錬成しなきゃならないよ」


 はう。

 なんだか一気に難しいお話になってきちゃった。

 う、うぅん。


「ははは。最初からあれこれを説明し過ぎて、混乱させちゃったかな?」

「はい。難しいです」

「君は素直だねぇ。じゃ、アドバイスとして……最初は何も考えないで、物理攻撃が得意な、パワー系ホムンクルスを一体錬成しておくといい」

「そ、そうなんですか」


 どんなホムさんにしよう……。

 お兄さんのホムさんって、どんななんだろう。


「『鑑定』」


 してみた。



【ホムンクルス:LV1】

 植物を媒体としたホムンクルス。。

 物量:35

 素材:アムの葉:??枚 / コーネの枝??個 / ソーマ草:??枚



 あれ?

 素材って項目が出てる。

 でもクエスチョンマークが……


「あの、ホムさんを鑑定したら、素材って出たんですけど」

「錬成に使った素材だね。アビリティのレベルが上がったんだろう。レベル2になると素材も分かるようになるんだよ」

「でもクエスチョンマークが」

「あぁ、必要な素材の数だね。そこが分かるようになるには、もう少し『鑑定』レベルが上がらないとダメだよ。あと鑑定するアイテムのランクが高いと、素材を知るための必要レベルも上がるから」


 ほえぇ〜。

 いろいろあるんだなぁ。

 うぅん。この子ぐらいの大きさだと物量35になるのかぁ。

 大きな虎さんぐらいだと、いったいどのくらいの物量になるんだろう。


 とにかく、今は持ってる素材で錬成できるホムさんのイメージを固めよう。

 まずはアイテムボックスと睨めっこだ。


 えぇっと、使えそうな素材はぁ――


『パンクウサギの毛皮』十八枚。

『ふわふわな毛』九個。

『丈夫な糸』十五個。


 ……これで何かを作れる気がしない。

 糸ってのはイモイモムーさんだよね。

 うぅん、寧ろこれを編んでリボンの紐にしちゃったほうが良さそう。


 あぁん、素材が欲しいよぉ〜。


【ヴェル:ハローハロー? 武器を錬成して欲しいんだけど、今いいかな?】

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