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第19話:メール

 ふぅ〜、学校から直接塾はきつい。文化祭の練習始まってからずっとこんな生活だよ。時刻はすでに10時前。死ぬんじゃないかな、こんな生活送ってちゃ。まあ大概の受験生こんな生活送ってるか。

 とにかくこの生活で死なないことを確認した俺は、ケータイを見た。4通来ていた。ミオ、リナ、石川、大隈からだった。ミオはメルアドを皆に教えてくれたことの報告、他は挨拶と言った感じだった。

 う〜ん、ケータイ手に入ってメール来るのは嬉しいが塾帰りで疲れてるせいか返すのが面倒だな…。

 だがメールを返さないのは失礼だと思ったので、こちらも挨拶程度のメールを返すことにした。でもやっぱそれじゃだけつまらない。

 誰か適当なやつとメール続けようか? しかし誰に? 俺は考えを巡らせてみる。

 基本的に優等生な石川は迷惑だろうし、女子と話すことはない。残るは大隈か…。うわ、わりとすんなり決まったよ。

 大隈以外は適当な挨拶メールで済まし、大隈には「今何してる?」と送ってやった。さて、返事が来るまで時間割でもしてますか。

 …と返ってきた。何々…

「録画しておいた深夜アニメチェックしていた」

……え、あいつそんなキャラだっけ? オタキャラは俺だと思っていたが…。ま、俺はガ○ダム以外のアニメに毛ほどの興味もないけどな。

だがそう返しても続きそうにないし…、ええい、出番与えてやってんだからなんか気のきいたメールよこせよ!

 仕方ない、正直な感想を送るか。

「お前そんなキャラだったのか」

さて、どう返してくるか。お、返信はや!

「そうだよ。おかげでろくに睡眠時間とれてない」

 深夜アニメってそんなに遅くまでやってるのか…。

「だったら深夜アニメ諦めて寝ろよ」

 うん、良いこと送ったよ俺。やっぱ夜更かしは良くないよな。

「諦めるぐらいなら睡眠などいらない」

 え〜、ワガママだな。男のワガママはウザいだけだぞ。…まあ女でもウザいか。てかあいつ…

「録画してんじゃなかったか?」

 そのはずだよな。受信メールを確認してみるとやっぱりそうだった。

「時間被るやつあるんだよ」

 もうダメだよこいつ。深夜アニメを制覇するつもりか?というか受験生がそんなんでいいのか? 人のこと言えんが。

「勉強とかいいのか?」

 まあ俺は塾だけで十分だがな。そんなに頭悪いわけじゃないし。

「塾で十分」

 お前もかよ。ってかお前そんなに頭良くないだろう。

「そうか。じゃあ俺は深夜アニメ見ないから寝るわ」

 ああ…なんか大隈の新たな一面を垣間見た気がする。しかし友達の新たな一面を見ていくのも面白いな。これからも暇だったらメールしてみよう。

 と、着信音が。ん…? リナからメールが?

「ちゃんとダンスの練習しといてね! 明日一人でダンスするの見るから。もしちゃんとダンス出来なかったら…、どうしようかな?まあ酷い目にあってもらうわ。それじゃ、お休み〜」

 …ええ!こんなメールを10時半に送ってくんなよ!今からダンスの練習なんか出来るわけねぇだろ!しかも文句を言おうにも最後のお休み〜がそれを許さない。やってくれるな、リナ!

 はぁ〜、仕方ねぇ、酷い目にあいたくないし家族が寝たらダンスの練習するか。

 しかし簡単に連絡取れるってのも考えもんだな。これからもなんか注文されんだろうか。だったら着信拒否かメルアド変えるかして…そういうわけにいかないよな〜。

 そして俺は家族が寝てから(午前1時)2時間ぐらい必死でダンスの練習をしたとさ。そして寝る時、こんなに素直に言うこときくことないんじゃないかと思うのであった。

 あ〜あ、俺の睡眠時間返せ!

ケータイって怖いですよね〜(笑)

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