表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/33

第16話:大人のトランプ

 昨日はさんざんな目にあった。もう思い出したくねぇ。今日はゆっくりガン○ムのビデオでも見て英気を養おう。

 俺はビデオをセットしたところでまた家のチャイムがなった。

「あ〜あ、居留守使っちゃえ。」

 幸い家に居るのは俺だけ、居留守は容易だ。宅配便とかだと申し訳ないが我慢してくれ。


 ピンポーン、ピンポーン


 何回鳴らされたって出るもんかよ。


 ガチャ


 へっ?あ、開いた?ウソだろ?まさか泥棒?

「おい浩一!友達来てるぞ!」

 親父かいぃぃぃいいいいい!!!

 ドアの覗き穴から見てみると大隈、矢島、北村がいた。いつかの麻雀の面子だ。

「親父、あいつらは友達と偽って家に侵入する詐欺者だ」

「んな子供の詐欺師がいるわけねぇだろ」

「今の世の中荒んでんだよ。そりゃあもうグリプス戦役並みに。見た目じゃなにしてるか分からねぇぜ?」

「そんなこと言って。ただ面倒臭がってるだけだろ!いいからさっさと出ろ!」

 俺は怒鳴られ嫌々ドアを開けた。

「いや〜、久しぶりだね、中林君。」

「いや、学校で会ってるだろうが矢島」

「だってなんか最近会ってる気がしなくて…」

「は?何を訳のわからんことを…まあいいや、何しに来たんだ?」

「ふ、とっくにご存知なんだろ?麻雀しに来たんだよ」

「やっぱりか…。スーパー雀士どもめ」

「いやスーパー雀士ってなんだよ。ともかくやろうぜ」

「断る。やっても勝てそうにないし、またなんか奢らされるのがオチだ」

「んなノリの悪いこと言うなよ〜」

「なんと言われようが嫌なもんは嫌なんだよ。諦めて余所いきな」

「わかったよ。じゃあ今回はこれにしよう」

 そう言って矢島はトランプを出した。

「…何のゲームをするんだ?」

「ポーカーだ!もちろんチップは無しでな」

「ふ…ポーカーか…、いいだろう。パソコンのポーカーでスリーカードを連続で出した俺の実力をみせてやる!」


 そんなわけでポーカー開始。

 俺の最初のカードは1ペア。3枚チェンジしてもやっぱ1ペアしかしキングの1ペアだ。可能性はある

「…コール!」

 矢島ノーペア、北村7の1ペア。いい感じだ。さて大隈は…

「悪い、ストレート」

「何!?お前仕組んだのか?」

「配ったのはお前だろ。仕組めるわけないじゃん」

 くそ、次こそは俺が勝つ!



 そしてかれこれ20回くらいやったが一回も勝てない…。どうなってんだよ

「ダメだ。やっぱ俺本番じゃないと幸運の女神が恵んでくれないらしい」

「いやお前が幸運の女神に恵まれてたら文化祭で女装しないだろ」

「う…、それはそうだが今まで不幸だった分女神が恵んで下さるはずだ!ってなわけで賭けようぜ!」

「いいだろう、チップが無いから現金な」

 へ、いい感じに矢島がノってきやがった。他はどうだ?

「まあ流れは中林以外の誰にもある。少し危ういが悪くないだろう」

「二人がやるってんならしょうがないね」

「満場一致だな。さて、賭けたいだけ金出しな」

 矢島は50円、大隈は100円、北村は70円出した。

「大隈、大きく出たな。俺は50円だ。カードを配るぜ」

 さて、俺はもちろんイカサマの技術はない。あったら20回連続で負けやしない。それで俺はどうするかというと、ジョ○ョの使った手でいこうと思う。それが何か分からない方は見てのお楽しみだ。

皆がカードをチェンジしてるが俺はチェンジせずに俺はかけ金を50円上乗せした。

「う…、それはけっこう自信あるってことか。俺は降りるよ」

 ふ、作戦通り大隈が降りたか。そう、さもすごい手かのように見せかけ全員降ろす作戦である。

「なに、負けたって損する額はたかがしれてる。弱気になることはないな」

「なら、稼げる時に稼がしてもらうぜ。さらに50円、計100円追加だ」

「何!…損失は少ない方がいいな。俺は降りる」

 しめしめ、後は矢島だけだな。

「さて、どうする?続けてくれるのか?」

「ああ…、たぶんお前は俺と同じだろうからね」

「ほう、それは貴様も自信があるってことか?」

「さあ?どうだろう」

 こいつまさか気付いてるのか?だがここまできて引き下がれるか!

「だが俺のが上と賭けるぜ。さらに100円追加」

「じゃあ俺は300円追加」

「ほう…」

 俺はなんとか平静を装っていたが内心焦っていた。こいつまさか俺と同じ作戦を?もしかして気付いて儲けるために上乗せを?ヤバい、顔に出したら負けだ!落ち着け俺!

「よし、そんなに自信があるようならコールだ!」

俺と矢島は同時にカードを出した。

「さて、どんなって…あ?」

「やられた…」

 大隈と北村は脱力していた。それもそのはず、俺と矢島はノーペアだったのだ。

「この勝負…」

「引き分けだな」

「「かっこつけてんじゃねえ!」」

 北村と大隈はキレた。そりゃそうか。大隈は2ペア、北村はスリーカードだったのだ。

「まあ、騙された方が悪いってことで」

「今日はお開きだな」

 大隈と北村はしばらくキレていたが、やはり騙された方が悪いのだ。

「まあいい、文化祭でのお前を思ったらこれくらい」

「てか通算じゃ俺たちのが勝ってるし」

 そう言い残して北村たちは帰っていった。嫌なこと思い出させんなよお前ら…。ああ〜明日から学校か〜。風邪引きてぇ…

大人のトランプといえばポーカー!

この面子が集まると麻雀やらポーカーやらとおっさんくさいことし出します(笑)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ