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第12話:文化祭といえば…

 え〜、かなりダメっぷりを披露してしまった昨日。どうも体の物覚えが悪いらしい。そういえば幼稚園のお遊戯覚えられないで泣きじゃくった記憶が…。だが今の俺はそうじゃないはずだ!

 と決意を新たに登校。いつも通り教室の扉をガラッと開ける。そしていつも通りリナの周りに人が集まっている。やれやれ、文化祭の練習やらで忙しいのにマンガか?って俺がついてけてないだけだが。

 俺は気になったので珍し…くもないか、とにかくリナに近寄った。

「よう、みんな集まって何してんだ?」

「ああ、おはよう。実は他のグループから一応シナリオ付けて関連づけたいからシナリオ考えてって頼まれたんだ」

「丁寧な説明ありがとう中河。んで、今んとこどんな感じなんだ?」

「ええ、学校を舞台にしてこのクラスの登校、休憩時間、放課後を表現するらしいわ」

「ほう、それで俺たちはどの部分を?」

 と俺が質問した瞬間に北村がこちらに来た。

「みんな、俺らのグループは登校に決まった。」

「いきなり俺の質問に答えてくれてありがとう。ってことは俺たちがクラスのトップバッターか?」

「ああ」

「まあ全体のプログラムのトップバッターじゃなかったら別にいいけどな」

「それはまだ決まってないが…。まあ善処しよう。俺もトップバッターは嫌だからな」

「元野球部の台詞とは思えんな」

「いや、関係ないだろ」

「仲良いね〜。案外リナちゃんのマンガも事実だったりして」

 ミオが余計な口を開く。俺は初めて女子にハリセンチョップを食らわした。どうやら俺にはハリセンをどこからともなく出すスキルがあるらしい。

「ちょっと何すんのさ!」

「お前が変なこと言うからだろ。お前が男子だったらグーが飛んでたぞ」

 そんなショートコント?を飛ばしている間にチャイムがなった。

 先生が入ってくる。そして少し遅れて石川が入ってくる。代議員だから先生と用事でもあったのだろうか?だがクラス全員答えを知っていた。あいつはただ遅刻しただけである。実は石川と俺は1学期まで一緒に登校していたのだが、遅刻コンビになるのが嫌になってね。2学期になってから別々に登校し始めたのだ。まあ最初の方は裏切者とか薄情者とか言われたもんだ。そん時ばかりはあいつの人気すごいと思ったよ。今ではそんなこと無いしよしとしよう。

 石川は特に恥ずかしがる訳でもなく平然と自分の席に座る。もう本人を含むクラス全員が慣れているようだ。先生これでいいのか?まあ遅刻する以外はいたって善良な生徒なのだが。

 さて、石川についてはこれぐらいにして、今日も授業が終わり文化祭の練習の時間がやってきた。

「んじゃ、昨日のおさらいから始めるわよ!」

 そうは言ってもメンバーが一人足りない。誰が足りないかと言うとリナがいないのだ。

「おい、有野はどうした?」

 俺が質問するとミオが答えてくれた。

「ああ、朝シナリオがどうこうって言ってたじゃない?それでリナちゃんにシナリオ考えてもらってるって訳よ」

「ああなるほど…」

 石川が何を言ってるか分からない顔をしている。そういえば遅刻だったなこいつ。それを察してか北村が説明してる。いや〜、友情って素晴らしい。なんて感動してる場合じゃない。

「有野にシナリオ考えさした…。そう言ったのか」

「うん、そう」

 そして俺はやつのマンガを思い出す。俺の分身ろくな目にあってねぇじゃねぇか!

「お前一体どうなるんだろうな」

 中河がイジワルそうな笑顔で話しかけてきた。他人事を思ってこいつは!

 と、中河に立腹しているとリナが来た。

「みんな聞いて!シナリオ出来た!」

「結構早かったね!」

「当然♪」

 そしてみんなはリナの書いたシナリオを読み出す。みんな一斉に読み終わったのかこっちを見て笑い出す。かなり腹立だしい。

「いや〜、君女装するみたいだよ」

 石川が普通に、そうハンカチ落としたよ、とでも言うようにすごいことを言った。俺が女装するらしい。

「へぇ…俺が女装ねぇ…ってええっ!!!」

 一瞬思考が停止し、時間差で驚いてしまった。

「おい、有野?いや有野様?一体どういうことでございましょうか?」

 俺は狂って妙な敬語を使いだす。だって女装なんて予想外だよ!

「いや、ダンス下手だしこれでカバーなるかなって」

「なるかぁぁあああ!!!」

 他のグループが一瞬こちらを向くぐらい大声を出した。

「そんな大声出しても決定だから」

 決定だそうです。よし、当日休もう


文化祭といえば女装!そんな訳でさしてみました(笑)

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