OPENING [開幕]
MMORPG〈エルダー・テイル〉をプレイしていたプレイヤーは、ある日世界規模で、ゲームの舞台と酷似した異世界に転移してしまった。
その数は日本では約三万人。各々がゲームのキャラクターとしての肉体を得た今、プレイヤーたちは高い戦闘能力、「死」からの蘇生能力を備えた英雄的存在〈冒険者〉とよばれ、この異世界で暮らすこととなる。
この小説は、橙乃ままれ先生著『ログ・ホライズン』をTRPGにした作品『LHZ』のリプレイ(実際のプレイを読み物にしたもの)です。
GM:ということで、『白狐の姫君』を開始させて頂きます!
PL:わー!(ぱちぱちぱち
GM:シナリオの時系列としては、シロエたちによる〈円卓会議〉の設立により、アキバの街の自治問題が解決してからのお話となります。
~あらすじ~
今回の舞台はアキバから少し離れたエリア、〈オウジ街道〉。ゾーンを分断するオトナシ川の岸辺には〈狐尾族〉の集落が多数存在しており、〈オウジ村〉と呼ばれています。
〈エルダー・テイル〉時代には〈狐の年取り〉という期間限定イベントが開催されていましたが、どうやら村には不穏な噂が広まっているようで……?
GM:では導入シーンですが、まずはプレイヤーの皆さんは自己紹介をしてもらいましょうかね。
GM:プレイヤー本人の発言と区別するため、キャラクターの発言は「」(かっこ)付で表現してくださいね。
伊達:あ、俺から?
伊達:「俺は伊達龍之介だ。メインは守護戦士でサブは傭兵。いわゆるスカーレットナイトってビルドだ。」
伊達:「盾は持ってねぇけど、守護戦士の役割は忘れてねぇんで、そこんとこヨロシクな!」
GM:スカーレットナイトは盾を持たず、かわりにHP吸収効果を持った武器や特技で戦線を維持するビルドですね。クラスティのキャラ構築として有名です。
GM:守護騎士は前衛の要になる職業なので、かなり重要な役割ですよ。
GM:では次の方どうぞ。
しょーくん:「しょうたろ……ゴホン、しょーくんといいます。11歳。森呪遣いです。」
しょーくん:「脈動回復でHPを管理しつつ、魔法で全体攻撃の構えです。あと、魔王です。」
GM:ショタ魔王か…ありですよね!森呪遣いは回復職です。こちらは後衛の要ですね。脈動回復は即効性こそ無いですが、長期戦では非常に効果的です。
GM:ビルドは…見た限りですと攻撃にも参加するシャーマンビルドですね。森呪遣いは回復職にもかかわらず、攻撃性能の高い特技を持っているのが特徴です。
GM:ピコちゃん、どうぞ。
ピコ:「はいっ!ピコです。中学1年生、背はちっちゃいけど元気いっぱいです!職業は〈妖術師〉、魔法打てます!ギルドでは〈メイド〉としてお料理担当してます。今日のサンドイッチも作ったんだよぅ。」
ピコ:「〈エルダー・テイル〉の時におにーちゃんがレベル上げてくれたから、戦いのことよくわからないんだけど、がんばるね!」
ピコ:あ、サブが〈メイド〉なので、初期配布の〈お好みサンドイッチ〉はピコが作った、ってことにしてもいいですか?
GM:どうぞー。弁当持ち込みの狩りってわけですな。
伊達:(ロデ研印のエネルギーゼリーに書き換えてるなんていえない…)
しょーくん:他の人の分も作ってくれたんだろうか。
ピコ:書き換えてる人は早弁したのねきっとw
伊達:なるほどw
ピコ:みんなの分作ってるよきっと!
アオギリ:サファギンおかかおにぎりも作ってもらえますか?w
伊達:いかにも早弁が得意って顔してるからな、このキャラ…。
ピコ:リクエストにお応えしましたー!(じゃじゃーん)
アオギリ:健気ないい子だ…!
ピコ:えへへw
しょーくん:「伊達さん、あれ? サンドイッチどうしたんですか?」「え? アレは、うん、美味かったよ」「えっ」みたいな
伊達:前衛職は肉体が資本!よってお腹が減るのだ!
GM:さてさて、妖術師は12職中最大の魔法攻撃力を誇るダメージディーラーです。ピコちゃんのビルドは典型的なヌーカー、魔導砲台形ですね。
GM:足を止めることで威力を増幅する〈ロバストバッテリー〉を基軸に、状態異常を絡めるタイプのいやらしービルドですね。おにーちゃんがガチ勢だったんでしょう…。
GM:では最後、アオギリさん。
アオギリ:「アオギリと申します。メインは暗殺者、サブ採取人でちまちまとソロプレイしておりました。ソロプレイばかりでパーティを組んだ経験はあまりなく…お役にたてるかどうか…」
GM:ぼっちとアサシンの親和性。
しょーくん:ぼっちは基本。
伊達:アカツキちゃんが既に証明してたとはいえ、なんと涙腺を刺激してやまないことか…
アオギリ:「し、しかし〈アイテムギャザラー〉による素材集めなどはお任せください!」
アオギリ:「至らぬところもあると思いますが、宜しくお願いします!」
GM:そらまた、ぼっち向けな特技とりますね…(笑。
GM:暗殺者はさまざまな武器の扱いに熟練し、それらを用いたさまざまな攻撃特技を持つ生粋の物理アタッカーです。
GM:ビルドはアカツキと同じ、シャドウブレイドですね。対象を毒に侵す〈ヴェノムストライク〉で体力を削って、〈アサシネイト〉でトドメを刺すスタイルです。
GM:うーん、盾を捨てた前衛職、攻撃もできる回復職、物理・魔法ともにアタッカー特化職とは。バリバリの脳筋パーティーだコレ。
GM:では、全員の紹介が終わりましたので次にNPCの紹介でーす。
GM:銀爺:[冒険者] [男性] [ドワーフ] [武士] [鍛冶屋]
ギルド〈機巧遊戯〉のギルドマスター。古参のプレイヤーであり、幾多の大規模戦闘にも参加している。
マゾ生産職とも言われる〈鍛冶屋〉の中では郡を抜いてレベルが高く、彼に鍛え上げられたアイテムは一部の秘宝級アイテムに並ぶほど。
その一方、豪放磊落な性格の持ち主で、フラっと何処かに出掛けては数日は帰ってこないこともしばしば。
趣味は『ガラクタ集め』であり、各地のダンジョンから拾ってきた〈名状しがたいなにか〉をギルドハウスに飾り付けている。
GM:まあ、気のいいおっさんですね。外見もがっしり系の髭モジャです。
GM:もう一人は…。
GM:ゆか☆りん:[冒険者] [女性] [狼牙族] [剣盗士] [狩人]
ギルド〈機巧遊戯〉のメンバー。放任主義の銀爺に代わり、実質的なギルドの管理を任されている。
いわゆる姫ファッションと呼ばれる衣装に身を包んだ、少女然とした容姿だが、プレイヤーは40代半ばの中年女性である。
関西訛りで明け透けにものを言うが、若いプレイヤーとの間に生じるジェネレーションギャップに悩む繊細な一面もある。
伊達:おばはん…
アオギリ:アカン
しょーくん:ロリババア…
GM:では、いよいよオープニングです!
GM:プリプレイに使う特技などはありますか?
アオギリ:マテリアルギャザラー!※開幕で財宝を得ることができる特技
アオギリ:採取人だからアイテム命!
しょーくん:ギルマスに通じるものを感じます…
コロコロ…、アオギリは命の葉と強靭なツタを獲得!
GM:手に入れたアイテムは倉庫にぶちこんでおいてくださいな。
アオギリ:はーい。
ピコ:内容的に植物MOB狩りしてた感じね。
アオギリ:主にぼっちで…。
GM:たしかに、ソロプレイ中に手に入れたっぽいですね。
GM:まずは伊達、しょーくん、ピコの三人が〈オウジ平野〉で〈棘茨イタチ〉狩りをしているシーンです。
ピコ:「フレアアロー!ふれああろーー!」ずばーん
しょーくん:「ピコさん、僕から20m以上離れないでね!」
ピコ:「わかってるよぅ!」
GM:ピコのフレアアローが植物系モンスターを焼き尽くし、伊達のハルバードが〈棘茨イタチ〉の最後の一匹を捉える。
GM:〈スカーレットスラスト〉の赤いエフェクトが収まると、対岸にソロプレイヤーと思われるアサシンの姿が見えますね。
GM:しかし、明らかに劣勢。背伸び狩りをしているのは明らかで、HPを表すステータスバーがみるみると削れていくのが分かる。
GM:マップはこんな感じ(アオギリが大群に囲まれている)
ピコ:MAPかわた…アオギリさんがあぶない!
伊達:ぶ!
アオギリ:ファーーー
しょーくん:殺意ある配置
GM:守護騎士の腕の見せどころですね(笑顔
ピコ:「ふれああろー!」(アオギリが見えてない)
しょーくん:「あ、あのアサシンさん死にそう」(他人事)
GM:ひどいパーティーだ。
伊達:「おい!やべえぞあのちみっこ!」
伊達:「しょーやん!ピコっち!移動するぞ!」
アオギリ:「…あれ?あれ?なんでこんな囲まれてるんだ自分!」
ピコ:「ふれ…ほえ?あれ、待ってー」トタトタ
しょーくん:「え、ちょ、伊達さん!?」
GM:では救出に向かうということで戦闘開始です!
しょーくん:行動はイタチから?
GM:そうですね
GM:まずはセットアップです。
伊達:セットアップで使える特技は持ってないなぁ
しょーくん:脈動回復を伊達さんに使います。※ターン終了時に自動でHPを回復する特技
GM:アオギリは戦闘中ということで、HPダメージを最初に受けてください(1D6)
アオギリ:「アバーッ!」 ※「グワーッ!」よりも更に致命的な状況下で使われる表現。
GM:伊達たちも戦闘後ですので、疲労度ロールしてください(修正値-2)
コロコロ…、
ピコは疲労:5を受けた!
伊達は疲労:10を受けた!
しょーくんは疲労がなかった!
アオギリは2ダメージを受けた!
伊達:ぶへぁ
しょーくん:消耗なしとはさすが魔王…
ピコ:「攻撃したい…けど識別します!」
ピコ:エネミー識別…コロコロ…、5!
ピコ:もしかして:わからない
GM:低いわ!
しょーくん:「僕もー」
しょーくん:エネミー識別…コロコロ…、15!
GM:たっかw
しょーくん:ドヤァ
アオギリ:流石やでぇ…
ピコ:「さすがしょーくん、モンスター博士だね!」
GM:では棘茨イタチの情報を開示します。
伊達:俺も識別していいかな
GM:どうぞ
伊達:人喰い草にエネミー識別…、成功
しょーくん:いい出目。さすが経験豊富ですね
アオギリ:おおー
GM:人食い草の情報が開示されます。
伊達:「ちっ、トリフィドか。面倒臭ぇ…!」
しょーくん:「まずは草刈りからですねー」
GM:では、イタチが尻尾からトゲを飛ばしてきますよー。ドドドーン!
コロコロ…、命中なのでアオギリは7ダメージを受けます。
アオギリ:「いたたたっ!」※現在HP36/48
伊達:距離が遠い…移動系の特技持っておけばよかったか!
ピコ:人食い草はどうにかするので、イタチお願いします!
しょーくん:アオギリさんにパシフィケーション! ※対象のヘイト(敵愾心)を下げる特技
しょーくん:「伊達さん、敵はよろしく!」
伊達:「任せろッ!」
GM:伊達は敵に向ってダッシュするが、距離が遠くて槍が届かない。
伊達:じゃあすぐ近くには来れたのでアオギリに声を掛けます。
伊達:「おい!そこのちっこいの!大丈夫か!?」
アオギリ:「ちっこい…!? だ、大丈夫ではない感じです!」
GM:ではカニバリズムタイムが始まります。
トリフィド達:「ヒャッハー!ほしょくだー!」
しょーくん:「次のターンまで生きてたら、アオギリさん回復してあげるね(慈しむ目)」
GM:アオギリさんのヘイトが下がったので、トリフィドは伊達に向かいます。
伊達:「おらこいやぁ!!」
GM:ちょっと距離を取って…、ここからでもツルが届くんで!
ピコ:「ずるい!」
しょーくん:「…もっと射程広い人が何か言ってる」
ピコ:(目そらし)
アオギリ:www
しょーくん:回避失敗すると、ヘイト下がってアオギリさんの死が待ったなしだね…。
伊達:回避…、失敗!
GM:ダメージロールいきます。
ピコ:あっ
伊達:グワーッ!
伊達:あ、アイアンバウンスって使えますっけ? ※ヘイトをあげつつ、ダメージを軽減する特技
ピコ:アイアンバウンスでヘイト上がるね!
しょーくん:ヘイト維持!さすがメイン盾!
GM:ダメージは物理で28点!追加効果で硬直を与えます。
GM:では絵的には嬉しくないですが、触手が伊達に絡みつきますよ。
伊達:結構痛い…。
GM:シュル、シュルシュル…
GM:鎧の隙間から触手が侵入し、ニュルニュルと伊達を攻撃します。
伊達:「野郎の触手プレイとか誰得だ畜生ぉ!?」
GM:腐人食い草(C)がキャーキャーいってますよ。
アオギリ:こいつ…腐ってやがる!w
伊達:根腐れだこれー!?
GM:そしてトリフィド(B)の連撃もヒット!
GM:わりと死に掛けてますね。※現在HP20/48
伊達:アバババ
GM:では(C)の行動
GM:もちろん、伊達をぺろぺr…捕食。
伊達:「おんどりゃあああ!!」
伊達:コロコロ…回避成功(12)!
伊達:っしゃ!!
ピコ:おおっ
アオギリ:キター!
GM:ではトリフィド(C)はあられもない伊達の姿に興奮して、攻撃どころではありませんでした。
ピコ:腐りきってる…w
アオギリ:そうか(C)は腐ってた
GM:では次、アオギリ
伊達:そのまま枯れてしまえばいいんだ
アオギリ:なるべく数を減らしたいけど…囲まれてるのも厄介。
ピコ:待機して、こっちで草つぶすの待ってもらうとか。
しょーくん:移動せずにモブ殺してもいいですけど…難しいところですね。
アオギリ:なるほど。
アオギリ:じゃあ、突然現れて助けてくれて、触手プレイ状態になっている伊達さんを見て動きが止まる感じ。
伊達:暑苦しい男がいきなり目の前に飛び出して、突然触手プレイを披露しだしたらそりゃ足も止まるだろうよ…
しょーくん:助けに来たと思ったら触手攻めにあって身動きとれなくなった怪人ハルバード男…。
GM:では、待機ということでピコさん。
ピコ:アオギリのいる範囲にデスクラウドを使います! ※モブ(雑魚)を残りHPに関係なく一掃する特技
しょーくん:毒霧とか怖い。
ピコ:トリフィドの周囲を紫雲が包み込み、その命を青い燐火と変え、燃やし、白灰と化すよ!
しょーくん:一気に全滅…、ソーサラー強い。
GM:「オトコ…x…しょくしゅ…もっと…みたk」プシュー
ピコ:「腐った草は消毒!ひゃっはー!なの!」
アオギリ:強いなぁ
伊達:ナイス除草剤ッ!
GM:ではモブであるトリフィドABCは全滅します。
GM:アオギリの手番です。
アオギリ:「あ…ありがとうございますっ!」といいながら残ったイタチに向かおう
GM:移動どうぞ
アオギリ:イタチと同スクエアに行けるかな。
しょーくん:GoGo!
アオギリ:で、ヴェノムストライク! ※対象を攻撃し、毒を与える特技
アオギリ:命中判定…とうっ!(15)
GM:回避…、あ、クリティカル成功!
アオギリ:「なんだってー!?」
アオギリ:ヘイトが上がるだけになってしまったw
伊達:これぞまさしくイタチの最後っ屁…
GM:イタチは風を纏い、マトリックススタイルで斬撃を回避します。ヒュババッ
アオギリ:「なん…だと…!?」と空振りながら驚きます。
しょーくん:これ誰が攻撃されるんだろう。思考ルーチン次第?
GM:ピコかな
しょーくん:ピコさんですね
ピコ:あ、やばい
GM:イタチは仲間の木腐人を葬りさったのが許せません…。
GM:射程4のトゲ飛ばしをつかいます。
アオギリ:ああああ
ピコ:ひきゃー
伊達:あばばば
GM:命中判定…コロコロ…、8!
GM:ひくっ!
ピコ:ひくくね?
アオギリ:「これならきっと!」
ピコ:回避は…、7!
ピコ:あっ
しょーくん:www
GM:さらに低いやついたー!
伊達:Oh...
アオギリ:「フラグたててしまったーーー!!ごめんなさい!!」
GM:ではイタチの最後っ屁がピコにヒットしますよ。
GM:ダメージは…、9!
GM:これまた低い。
ピコ:「やだやだっ…きゃああああ!……あれ?」
GM:バカにするな!さらに弾ける茨を発動! ※対象が受ける予定のHPダメージに+10する
ピコ:障壁で受け切ります。
ピコ:「おにーちゃんが守ってくれた…?」お兄ちゃんがくれた帽子(障壁付き)がなければ即死だった
伊達:所詮、最後っ屁は最後っ屁か。
GM:ぐぬ…ぐぬぬ
伊達:さぁて…ボキリボキリ(指鳴らし
アオギリ:こわいおにいさんがイタチを見ている
イタチ:「あ、あの…、クラスティxアイザック本あげますからあ…」
伊達:「直マリなら考えるくらいはしてやったものを…」
しょーくん:アオギリさんにヒールを。
アオギリはヒールでHPを20回復。伊達は脈動回復の効果によってHP16を回復した。
伊達:脈動回復素敵!
伊達:ムーブで、ラン。
しょーくん:ムーブ不可ですよ
伊達:あっ
伊達:硬直食らってたんだー!!
アオギリ:まだ触手が体に残ってるんだ。
GM:草死んでるんで、あれなんですけどね。
しょーくん:辱めを受けたショックで動けないとかじゃなくて良かった。
GM:「わたし、汚されちゃった…」的な?
伊達:じゃあムーブのデコイアクションでピコのヘイトを1下げます。
ピコ:「ありがとう、りーだー!」
伊達:メジャーで硬直を解除して終了。
GM:では次、アオギリ。
アオギリ:こんどこそ…
アオギリ:ではイタチにヴェノムストライク!
アオギリ:まずは命中…、成功だ!
アオギリ:+衰弱6ですね。
しょーくん:アサシネイトはどうします?
アオギリ:「今度こそ当たれぇ!」といいながらヴェノムストライクを繰り出します。
アオギリ:シーン1回なら使おうかな。
伊達:「今だ!やっちまえーっ!」
GM:斬撃が綺麗に決まり、もはや虫の息です。毒と痛みに苦しみながらゼェゼェと息を漏らしています。
ピコ:じゃあロバストバッテリー! ※そこから動けない代わり、火力を底上げする特技
GM:本気がきた。
ピコ:イタチを対象にフレアアロー。命中します!
伊達:イタチの丸焼きだー!
ピコ:ふふり
イタチ:「命だけは・・だけはっ…」
しょーくん:見よ、イタチは燃えている
伊達:害獣駆除すべし。慈悲は無い。※インガオホーである。
ピコ:さらにスペルマキシマイズで30ダメージ!
アオギリ:このパーティで一番怒らせてはならない人物かもしれない
ピコ:「ふれああぁ、あろおおぉー!」ドゴーン
ピコ:あ、BS(衰弱)分ダメージはいるんだ…さらに+4ダメージ!
ピコ:アオギリのつけた傷口を焼くように、炎の矢が突き刺さる!
しょーくん:「うわあ…えげつない…」
アオギリ:おお、役に立てた!
GM:…凄まじい威力の火矢によって、イタチは黒焦げになります。
伊達:もうイタチのHPはゼロよ!(マジで
GM:それでもギリギリ耐えますね。
伊達:あれ?
GM:が、毒によるダメージで悶え苦しみながら、死にます。
アオギリ:まだターンは終わっていないぜ!
しょーくん:[戦闘不能]だけど、まだ[死亡]じゃないですよね
伊達:あっ(察し
イタチ:「私が死んでも…第二第三の腐女子が…」
GM:とどめをさしますか?
しょーくん:アオギリさんにトドメささせてあげたいんですけど… >伊達さん
伊達:あ、おっけおっけ
伊達:俺らあくまで横殴りだものねw
アオギリ:ありがとうございます。
GM:良いロールプレイですね!
しょーくん:元々アオギリさんの獲物だしね
ピコ:おお
しょーくん:「アサシンさん、トドメ刺しちゃってよ!」
アオギリ:「わ、わかりました!」って感じでトドメを。ドスッ
GM:では首元に突き立てられた刃が、イタチの墓標となります。
GM:戦闘終了ですねー、お疲れさま。
伊達:ふぃー
しょーくん:やったー
伊達:おつかれさまでしたー
アオギリ:お疲れ様ですー
ピコ:おつかれさまです!
伊達:「しょーやん、周囲の敵影は?」
しょーくん:「てきえいなーし」
伊達:「倒し終わっても警戒を怠らないのが経験者なのだ!」
GM:ではドロップ品の処理をして終了です。
伊達:(横殴りなのにいいのかなこれw
しょーくん:(命の代価です)
アオギリ:むしろ助けていただいてるので、お礼として渡す感じで。
伊達:おお
GM:ではオウジ村にみんなで帰還しましょうか。
GM:傷を負うアオギリを庇いながらの戦闘は予想以上に厳しく、連戦によるパーティーの損害は大きかったようです。
GM:一行は這う這うの体で戦闘地帯を駆け抜け、転がり込むようにして村に入っていきます。
GM:きみたちがアオギリを引き連れてギルドハウスに戻ると、珍しくギルドマスターの銀爺が戻っているようですね。
GM:銀爺は執務室のロッキングチェアーに腰掛け、ぷかぷかと水煙草を燻らせています。
銀爺:「お?お前ら久しぶりだなぁ!」
しょーくん:「あれ、ギルマス久しぶり」
ピコ:「ぎんじーただいま!お客さんだよー!」
銀爺:「ヨッ!相変わらずのガキっぷりだなー」
伊達:「うーい爺さん、今度はどこ行ってたんだー?」
ピコ:ピコはメイドなので、お茶の準備をしましょ。ぱたぱた。
銀爺:「ってえらくボロボロじゃねーか」
銀爺:「そっちの別嬪は新入りか?…ダテリュウ、お前も隅に置けネェな?」
伊達:「あー、うん、ちみっとなー」
しょーくん:「ひ、ヒールはかけましたよ!」
銀爺:「んデ、なんて名前だ?嬢ちゃん」
アオギリ:「え、ええっと、アオギリと申します。この度はみなさんに助けていただいて…」
銀爺:「ガキばっかで驚いたろ!幼稚園ギルドとかいわれてるからなwww」
GM:といってしょーくんの頭をぽんぽんします。
しょーくん:「老人ホームって言われないことを若者に感謝してよ」ブスッ
銀爺:「あー、んで。今回はミナミにいってきたぞ」
伊達:「へぇ、ミナミか」
銀爺:「土産もあるぞ!」
GM:そう言うと、銀爺はバックパックから奇妙な仮面を取り出します。
アオギリ:ソロ専だったから、ギルドの雰囲気が初めてで物珍しい。ってことでキョロキョロしてよう
銀爺「こいつはなァ…」
GM:丁度そのとき、ギルドハウスのドアがギィと開く。
GM:入ってきたのは、いわゆる姫ファッションに身を包んだ冒険者の少女だった。
GM:が、視線の先に銀爺の姿を見つけた瞬間、鬼神の如き表情を浮かべる。
しょーくん:少女…?
ゆか☆りん:「アンタ!!またギルド放っぽりだして、どこ行っとったんや!?」
アオギリ:まごうことなきしょうじょデスヨ
伊達:少女…。
GM:びりびりと、裂帛の気合にも似た威圧感がギルドハウスに響きます。
アオギリ:ぎ、銀爺さーん!
銀爺:「お…おう、ゆかり、すまんかった…」
伊達:「やれやれ…」
ゆか☆りん:「おう、やないわ!まぁた、そんなゴミ拾ってきて、どないすんねん!」
GM:まるで熟年夫婦の痴話喧嘩のようなやり取りが続く。
ピコ:「お茶持ってきたよっ。ほらみんな、座って!ゆかりんもっ!」
銀爺:「ゆかり、それよりも…」
しょーくん:関西弁なんだw
GM:ゆか☆りん「あ、ピコありがと」
ピコ:お茶とお菓子配りますね。あっちの夫婦は放っておく。
ゆか☆りん:「あ…ゴホン、お客さんやな?この〈機巧遊戯〉のマスターのゆか☆りんや」
銀爺:「それ俺…」
しょーくん:お茶菓子配るの手伝います
ゆか☆りん:「アンタはだぁっとき!ん、何でも頼ってええから。あ、嬢ちゃんダテリュウには気を付けえよ?」
伊達:「ちょ!?ババア!何言ってんだアンタ!」ギャーギャー
しょーくん:「この顔にピンをきたら110番」
ピコ:カオスである
アオギリ:「は、はぁ…」といいながら圧倒されます
銀爺:「…ところでこの仮面の話だが…してもいいか?」
伊達:「けっ、異世界に来てまで若作りしてんじゃねぇっつの。あー、いいよ」
銀爺:「おう、この〈オウジ村〉には、〈エルダー・テイル〉時代に〈狐の年取り〉というイベントがあったの覚えてるか?」
ゆか☆りん:「年末だけの期間限定のイベント、〈狐尾族〉のお祭りのことやな。おい伊達ぇぇぇぇ!!!」
GM:〈狐の年取り〉とは、各地から集まった〈狐尾族〉が行列を成して〈オウジ街道〉を練り歩き、目的地である〈イナリの社〉へ
参詣するという内容のイベントです。〈エルダー・テイル〉時代は大きな賑わいを見せていたイベントですが、〈大災害〉の後に
開催されたという話は聞きません。
銀爺:「その〈狐の面〉は〈狐の行列〉に参加するためのキーアイテムになってる…はずなんだが」
銀爺:「そいつはプレイヤーに配布されたものじゃなく、俺がオウジ街道で見つけたものだ」
銀爺:「〈大地人〉の〈狐尾族〉に聞いてみたら、どうやら今年の〈狐の年取り〉は中止になるそうでな」
銀爺:「何でも、誰かが〈イナリの社〉の〈姫君〉を害したとかなんとかで…祭事を避けるそうだ」
銀爺:「そこでなんだが、ちょっとお前ら〈イナリの社〉の様子を見に行ってくれんか」
伊達:「ふぅん、姫君ねぇ?」
アオギリ:「(話を聞きながら、仮面に興味深々)」
ゆか☆りん「ほぉー、アンタもたまにはマシなこと言うんやな。ま、ウチもこの世界での〈狐の年取り〉は見てみたいわ」
銀爺:「たまには余計だ…。時間はあまりないぞ、情報収集はしっかりしておけよ」
銀爺:「あー、あとはコイツだ。アオギリ、うちの世話になるなら餞別だ。受け取れ」
GM:アオギリに〈狐の仮面〉を渡します。ポイッ
しょーくん:「え、時間がないってなんで?」
ピコ:「おいなりさま、の、おひめさま?」
銀爺「開催には一週間は要する。つまり会議で中止をきめるのは、今日だ」
伊達:「ったく、たまに帰ってくれば無茶ばっか押し付けやがって…仕方ねぇなぁ(ボリボリ」
銀爺:「あーその仮面、呪われているかもしれんから気をつけろよ、ガハハハ!」
アオギリ:「え!これもらっちゃってもいいんですか!?」といいながら、顔に着けてみよう
銀爺:「あっ」
伊達:「いっ」
アオギリ:「呪い!?」と聞いて急いで外してみようとする
しょーくん:「あ、これ火の鳥で読んだ」
アオギリ:と れ な い
銀爺「あ、まじでとれないのwwwやばいww」
アオギリ:「ステータス画面を確認してみても…?」
ピコ:「えええええっ!!」
伊達:「お、それ狼の話だったよね」
ゆか☆りん:「さきに言えやダァホ!!」
銀爺:「まあほら、情報集めれば取れるかもしれないぞ?」
銀爺:「ってわけで、俺はこれでッ!」ガッ
GM:言い終わる前にズリズリとゆか☆りんに引きずられてフェイドアウト。
伊達:ムチャクチャだ…w
アオギリ:「こ、今回の件、協力させてください!呪いを解くためにも!」ってことで同行を願い出ますw
GM:ゲストルームからは折檻の音がきこえますが…
ピコ:「たいへんだ!おねーちゃんの顔がキツネになっちゃうよぉ!」
ワーワー…!
GM:というところで、オープニングは終わりです。
しょーくん:はーい。お疲れ様です。
アオギリ:お疲れ様です!
伊達:いえあー
ピコ:おつかれさまですー
第一話 終了
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