〇話 立談 Ⅰ
一、ある暇な能力者は暇つぶしに、空間(後の宇宙)を創りました。
しかし、その能力者はそれほど大きな力を持っていなかったので、粒のように小さな空間に『広がり続けよ』と命令を与えました。
二、ある程度大きくなった空間に能力者はあらゆる物質を入れ、『複写』しました。
三、ある日能力者はあることに気が付きました。命令『広がり続けよ』の効果がまだ続いている事に。そこで、これ以上広がらないようにものに『重力』を創を与えました。
やがて、そこに物質どうしが集まり、ぶつかり合って球体(惑星)ができました。
また、あるものは化学反応を起こし、炎に包まれマグマの球体(恒星)ができました。
四、能力者はふと、学習能力のある遺伝子を持った、ただそれだけの『単生命体』を比較的生命体が育ちやすい惑星(地球)に送りました。
やがて、生命体はその惑星で学習し、進化しました。
五、能力者は最後に『魔力』をその惑星に送り、空間の様子を眺めました。
六、やがて、その空間は話題になり、他の能力者達もまねをして空間を創ろうとしましたが、そのほとんどが失敗しました。
今もなお能力者達は空間を創る研究をしています。