第63話 俺ニート、自らの運命を憎み、恨む(後編)
主役はまさかのニート!?堕落した生活を送るニートに、ゲームに勝利し続けるとお金を稼ぐことができるという、神のゲームに参加!そのチャンスをものにするために、早速リバーサル社にて契約を交わした!
戦いに勝利し続け、快適な生活を送ることができるのか!
「俺にはどうしてもわからない!なんでひかりがSなのか!」
「…………」
「最初はリバーサル社のスピアルさんを疑った!でも違うって言われた。そのときにスピアルからの話によって新たな情報が手に入った。それは依頼者は女性であることだった」
「…………」
「だから女性という条件だけなら、ひかりは当てはまる。でもSと一致しないのがわからない!」
(…………)
「教えてくれ!Sとは一体なんなんだ!」
ひかりは泣き止んだ後、ゆっくりと理由を話し始めた。
「淳一君さ、私のフルネームを見て何かに気づかない?」
「……え?」
「いいや、淳一君はひかりという名前ばっかり注目してる」
「なんだって!?」
「私の名前は南ひかり、注目すべきは南の方だったんだよ」
「どういうこと?」
「淳一君はさ、学校に通ってたじゃない。だから気づくと思ったんだけどね」
(…………)
「じゃあもう答え行っちゃうよ。南を英語で言ったら……?」
(……!)
俺はひかりの言葉を聞いたとき、戦慄が走った。
そうか!そういうことだったのか!
「……South」
「そう。そして地図上では最初の英語のみ表示されるから、Sということになるのよ」
「だからどうあっても私なんだ……淳一君が自ら命を絶つように、ペリーさんに依頼したのも私」
(…………)
「知らない方がいいこともある……そういう話あるじゃない?」
(…………)
「もうそろそろ、始めない?これ以上話しても辛くなるだけだと思う」
「そんなことはない!」
なにか……何かあるはずだ!この状況を回避できるすごい方法が!
(…………)
少し考えた後、すごい方法を思いつく。
「そうだ!このままお互い何もしなければいいんだ!」
「えっ?」
「お互い攻撃しなければ、どっちかが死ぬことはない!そうだ!」
勝った……これでこの戦いを乗り切れる!
これなら……
「無理です」
「……えっ?」
「淳一さん、それは無理なんです」
「どうして?」
「この世界は一度入ると、勝敗がつくまで脱出することはできないんです。またもし勝敗がつかずに、1時間経過してしまうと、お互いの魂がこの空間に吸われてしまって、お互い亡くなってしまうんです……」
「そんな……!」
俺たちが生きる世界に救いはない。
そうか……ニートに救いなんてないということか。
なんて鬼畜な世界なんだ!
「淳一君、これは運命なんだよ。私たちは戦う運命だった」
(…………)
「さあ淳一君、私の心臓に一発撃って……」
「……おい!それはどういうことだ!」
「死ぬのは私で十分、手紙や嘘の罪を償わなくちゃいけないから……」
「そんなのどうでもいい!なんとかお互い生きる方向で……」
「それに……淳一君にひどいことしちゃった。私は助けることができなかった」
「どういうことだ?」
「淳一君は知らなくていいよ。でも私は永遠に覚えてないといけないし、償わなくちゃならない」
救いようがない世界……それもまた一つの美しさなのかもしれません。




