第189話 アリスの日記(S!)
今回が最後のサイドエピソードです。
〇月×日。
私は三上淳一さんと出会った。
最初の頃は、ただの1人のニートだとしか思わなかった。
ただ私に対して敬語で話してくれたのは、驚いた。
大体のニートは敬語なんて概念はどこかにいってしまうから。
〇月×日。
上司からとんでもないプロジェクトをやるように言われた。
『死体プロジェクト』
町中にクローンを使った死体を設置して、ニートたちを震え上がらせるというもの。
もちろん死体のそばに、ドッキリカードを設置。なので大半の人は偽物だと気づいた。
だけどニートは基本的に車移動のため、そのドッキリカードを見ることはできない。
だけど一般の人が車を運転している場合のことを、上司はどうすべきか悩んでいた。
だけどSNSの力で、全員にこのドッキリのことが知らされた。
……しかしそれは当然ニートたちも知ってしまうことになるので、
何回かやったのちに、このプロジェクトは中止になった。
恐怖心を与えるためにやったこの計画は、失敗だった。
〇月×日。
私と淳一さんと一緒に、3日間プチ旅行に行くことになった。
そこで淳一さんのすごい優しい一面を見せてくれた。
お金を持たない私のために、映画館のチケットやウェットスーツを買ってくれたりした。
普通のニートの人は、絶対にこんなことはしない。
この3日間は、とても楽しかった。
そして私は……そんな淳一さんに……謎の感情が湧いてしまった。
そして同時に、本当の名前を知った。本当は俊介さんだった。
〇月×日。
私はそんな優しさを受けて、『本当にこのままニートを減らす仕事をし続けていいのかな?』って考えるようになった。
この仕事を続けていたら、いずれ俊介さんは死ぬことになる。
私に様々な楽しさを教えてくれた。あの人は……死なないでほしい!
私は決めた。この日からリバーサル社を終わらせる計画を始めることにした。
〇月×日。
私は深夜、皆が寝ている時間にこっそり起きて、私の太ももの写真を撮った。
そして別日……10chにその写真をアップロードした。
これ以上はさすがに厳しいけど、なんとかこれを見て、
私の正体にたどり着けたらいいな……
あとリバーサル社の住所が書かれたメモも、一緒にアップロードした。
〇月×日。
上司に、最近よからぬことを考えていないか?と問い詰められた。
私はなんとか否定するも、上司は俊介さんとの関係を断なさい。と言われてしまった。
もしできなければ、お前もラパンたちと同じ運命をたどることになる。
完全に脅されていた。
私はまだ死ぬわけにはいかない。なんとしてでも……このリバーサル社を終わらせたいし……
それに……
どちらにせよ、本当に悲しいけど、俊介さんとは一時的にお別れすることにした。
……こんなのあんまりだよ……
〇月×日。
とんでもないラッキーなことが起きた。なんと上司が、鍵を落とした。
そのことに上司は気づいていない。私はこっそりそれを拾って持ち帰った。
そして深夜、その鍵を使って、上司の仕事部屋に入った。
上司のプライベートルームとは別のため、その場に上司はいない。
今のうちに上司のパソコンを起動させてみる。
幸いパスワードなどはかかっておらず、調べ放題だった。
すると……ある恐ろしい計画が書いてあった。
『7人目のクローン職員計画』
その下に、その対象となる人物が書いてあった。
『三上 俊介』
つまり上司は、俊介さんを7人目の職員にしようとしていた。
これは本当にまずいかもしれない。
俊介さんが近いうちに、無理やり上司が殺すかもしれない。
そうならないように……なんとかしなければ……
最悪の場合は……上司を殺すことも……考えなければならない。
でも上司には恩があるのに……私を救ってくれた恩があるけど……
恩で全ては許されないから……やるしかない。
アリスはこんなに辛い気持ちを隠してたんですね…
そして全ての謎が解けましたね!




