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第179話 善の支配の逃避行(S!)

今回はサイドエピソードです。

職場たるもの……仕事たるもの……

いついかなるときであっても、ルールを破ったり、バックレてはならない……

これはどの会社でもそうだろう。リバーサル社も例外ではない。


だが、あのクソ野郎どもは、許せねぇことをした。

その事件が起きたのは、三上が来る2か月ほど前の頃だった。


「いいか!今日もばっちりニートのためにお世話をするのだ!」


「はい!」


「よーし!では行っていいぞ!」


いつも通り俺が上司として朝礼を行う。

この時は特に、雇ったクローンがおかしな行動をしているそぶりはない。

いつも通り1日が始まったのだ。


そして22時半……この時間になると基本的にほぼ全員が帰ってくる。

戦いが長引いたりしてない限りはな。


基本的に帰宅時間がばらばらなため、終礼はない。

そして今日も……続々と帰ってきていた。

だが……俺は1つおかしなことに気づいた。


「アリス」


「はい!何でしょうか?」


「ラパンとワグネルが、誰も帰ってきてないのだが、どういうことだろうか?」


確かにその人のクローンの2割が帰ってこないとかはよくあった。

だが……全個体帰ってこないのは初めてだ。


「すみません……特に情報はないので……」


「そうか」


ならば仕方ない……とっておきの技を使わせてもらおう。

俺は神に与えられし能力があるのだからな。


その4番目のテレポートを使えば、あっという間に相手のところへたどり着ける。

俺は早速テレポートを使い、全ての複製したラパンとワグネルクローンをここにテレポートさせた。


ガシャガシャガシャーン!


次々とクローンが俺のところへやってくる。

余談だがテレポートを使っても、瞬時に全て来るわけではない。

少しずつやってくるのだ。


だが……俺はとんでもないことに気づいた。

すかさずテレポートを止める。


200体近くのクローンを見て、あることに気づいた。

こいつら……『全員機能していない』

つまり……故障である。


ばかな!数台が故障することはあれど、一度にこんなに故障するはずがない!

そんな方法が……


……!!!!!

まさか!!!!!

あいつら、やりやがったのか!


俺はすぐに秘密の部屋へやってきた。

……ない!あの野郎ども許せねぇ!!!


俺は一瞬で頭から沸騰するほどの怒りが込み上げてきた。

あいつらは一番やってはいけないことをしたのだ。


一刻も早く殺さなければならない……

信頼をつぶしたやつに生きる人権はない。


だが困ったものだ。あいつら……相当のやり手だ。

もちろん特殊能力について教えたことはないが、


俺のテレポート能力を偶然ではあるが、

通用しない手段を取ってきやがった。


ならば……仕方ない。

今日はもうどうにもできない。

明日まで我慢しよう。


そして次の日の朝礼。


「お前ら!緊急事態だ!ラパンとワグネルが逃走した!ルールを破ってな!」


「…………」


「従って緊急事態により、ニートのお世話は中断する!」


「……!どうしてですか?」


「話は最後まで聞け、今からお前ら全員は、変装してもらう。なーにただ普通に私服を着てうろうろ街を歩くだけだ。」


「でっでも顔が……」


「顔については心配ご無用!ここに大量のメガネと帽子と化粧品を用意した!これを使えば顔ぐらいなんとかなるぜ!」


「…………」


もはや強引すぎる手法……だが……これしか方法はない。

逃げたやつが”クローン”ではない以上、テレポートもできない。

あやつらがもし……リバーサル社の職員であることを誰かにばらしたりしたら……

とんでもないことが起きるかもしれない!


もはや……できる限りのことは……今すぐにでもやらねばならないのだ!


「さあ探せ!ニートは1日ぐらい食わなくても生きてられる!」


「はい!」


さて……さすがに俺も今回ばかりは動かねばならん。

相手はたった2人……


そしてついに……大捜索が始まった!

さすがに全員を一斉作動はさせず、

500人だけ作動させた。


これは……長期戦になりそうだ……

1日……いや、3日、下手すれば1週間もかかるかも。

そう思っていたその時!


プルルルル……


捜査開始から45分……1本の電話がかかってきた。

これはアリスのクローンからだ。


「デバードだ。なにがあった?」


「見つかりました!ラパンさんとワグネルさんが!」


「本当か!よしそっちに行く!」


アリスが見つけてくれた!これは素晴らしいことだ!

早速テレポートを使うことにした。


やっと俺のテレポートが活躍できる。

そして現場に到着して……


「おい!ラパン!ワグネル!貴様ら……わかってるな?」


「…………」


相手は……何も言ってこなかった。


「だが、何か抱え込んでいることがあるのだろう。早く会社に戻ってこい。そこで話聞いてやるから」


「……!いっ、いいんですか?」


「俺も鬼じゃねぇ、いきなりぶすっと刺したりはしねぇよ」


「ありがとうございます!」


2人は安心したのか、俺たちの後ろへついてくる。

500人のクローン部隊も、そのまま会社に戻るように伝えた。


そして会社に着き、

休憩室に2んとも座らせた。


「なんで逃げたんだ?」


いきなり気になっていることを質問する。


「私達……もう耐えられません!」


「僕も……もう無理です。いくら相手が働かないからって……何も殺すことないじゃないですか!」


(…………)


「それに死体だって!いくら死体といえど、町中にばらまく必要はないじゃないですか!」


「あれは!」


「『偽物』なんですよね?そんなのわかってます!」


(…………)


「もうやめたいんです!お願いです!これを受け取ってください!」


そう言われて、2人は謎の物を提出する。


(…………)


それは……”辞表”だった。


「……そうか、これがお前らの意志か」


「…………」


「ならば仕方ない……お前らを生かしてやろうと思ったが、気が変わった」


「……!」


そして俺は、例の物を取り出した。


「さようなら、クソ野郎共」


こうして……俺は2人を強制生命略奪権で殺害した。

クローンも、当然不具合を起こした奴は使えないので廃棄。


そして社員全員を集めた。幸い今日は誰も本来の業務をしていないからな。


「今からお前らを3日間、朝以外ニートと接するのを禁じる!」


こうして3日間、社員全員に朝以外の接することを禁じた。

3日間、まず夜の戦いは中止。

そして料理などの家事サービスなどを全般中断。

ニートに1日5千円渡して、3食分自分で賄うように通告。

膨大な損害が出たが、なんとか3日間乗り切った。


その3日間の間、恐怖や逆らえない服従心を叩き込んだ。

逆らったら……2人のようになる……と。


あと……1人……か。


これはあまりにも切ない話です。善の心を持つことは悪と捉えられてしまいます。

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