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第178話 奪われし自由の振る舞い(S!)

今回はサイドエピソードです。

こうして私は家事全般のテストのようなものを受けました。

掃除……洗濯……そして一般常識のテストを受けました。


「よーし!ここまでは問題ないな。じゃあ最後は料理だ」


「……料理……ですか?」


「そう、明日の皆の朝食を作ってほしい。シンプルだろう?皆が美味しいと言えばOK」


「わかりました!」


「とりあえずこの後は、明後日から始まる仕事のための準備タイムとするよ。家事面で不安なところや、知識が心配なところを、調べたり自主的に練習してくれ。いっとくが何もしないというのはだめだぞ!」


「わヵりました」


こうして私は、午後から4時間ほど、掃除を極めたりして時間を潰すことにしました。

……大丈夫。料理だってきっとできるはずです


そして運命の朝食を作る日。

しかしここで……想定外のことが起きてしまいました。


(……あれ)


おかしい……手が……『動いてくれない』

こんなこと今までなかったのにです!


私は記憶に続いて……手の動作まで失うことになるのでしょうか……


(…………)


そうだ!確か調べ物が許可されていたはずです!

私は必死になってこの現象を探してみました。


すると……私の状況に似ているものを発見しました。

どうやら……『トラウマが原因で一部動作ができなくなっている』というものです。


……これはつまり……『あの元夫のせいでしょうか?』

もしかしてあのときの暴力がトラウマになって……


その記憶と直結する……料理ができなくなっているのかもしれません……

なぜそうなのかは……わからないですけど……


私は絶望しました。

もし料理ができないとなると……クビ確定です


……しかし、その後何度やろうとしても、できなかった。

私は完全に奪われてしまったようです。料理の技術を。


そしてついに……


「やあ!料理は順調かい?料理をするのは初日だから見に来たぞ」


(…………)


「あれ?なんもできてないじゃないか!どういうことかね?」


(…………)


終わった……何もかも。

これで私はクビ確定になってしまいました。


でもせめて最後に……私のことを説明しようと思います。


「実は……」


いちかばちか、私のことを説明しました。


「そうかぁ……それなら……とりあえず今はそこにあるパンでも出しておきなさい。昼にまた挑戦してみ」


「……!わかりました」


ゆっ……許してくれました!

私はものすごいホッとしました。


そして昼の部……

もしトラウマが原因なら、昼は作れるはずです!


……結果は無事に料理ができました。

この時確信しました。これはトラウマが原因である物だと。


「なんだ昼は作れるんだねもしかして朝だけできないのかな?」


「……そうなんでしょうか」


「明日も時間あげるからもう1度やってみて」


「はい!」


トラウマ説を裏付けるものとして、次の日の朝食も、

やはり作れなかったです。


「よし。朝は毎回パンを提供すること。つまりトーストだね。残念だけどそうやって対応してね」


「はい」


これが……私が利用者さんの朝ごはんは必ずパンにするという、

ルールが決まった時の話でした。

アリスのパンエピソードの裏側、ついに見れましたね!

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