第153話 天才的な発想がニート界を救うのか?(S!)
今回はサイドエピソードです。
「はぁ?ふざけんじゃねーぞ!そんな話きいてねーぞ!」
「でもそれがルールですので……」
「普通そういうことは、契約時に言うべきことだろ」
「すみません……それが私たちの方針でして……」
俺はただのニートだ。職歴なんてもんは存在しない。
高校卒業後大学受験に失敗。以降ずっとニートである。
んで、なんで俺がこんなにブチギレているかというと、
後出しである情報を今日出してきたからだ。
それは……戦いに敗れたら……『死ぬ』ということだ。
俺の命か、家族の命どちらかを奪うと言うのだ。
このクソイルミナ野郎、例え会社がそう決めたとしても絶対許せねぇ。
「とにかく……そういうことなので、負けないように頑張ってください」
(…………)
リバーサル社、そしてハローニートを絶対許せねぇ!
きっと契約した奴皆に同じ態度なんだ。
皆が同じ手法で騙されて、そして無残に命を奪われる。
いくらニートとはいえあんまりだ。
ただでさえ、今までの俺との戦いで負けた人は、全員命を失っている。
……俺は絶対生き延びてやる!こんな腐ったルールを覆して、イルミナの野郎をぎゃふんと言わせてやる!
現在時刻は23時、戦いを終えイルミナも今はいない。
考えるなら今がチャンスだ!
……だがどうすればいい。22時になっても戦いにいかない作戦とか、バックレ作戦とかが一般的だろうが、その場合はルール違反として何らかのペナルティを受けるかもしれない。
あいつらをぎゃふんと言わせるのなら、『ルールの穴をつくしかない』
22時には絶対に戦いに参加……勝てば賞金、負ければ自分か家族の命を失う……
……!!!!!
待てよ……!俺はとんでもない最高の作戦をひらめついたぞ!
っしゃおらああああああああああ!
これなら俺は絶対に死なない!
完璧すぎる作戦をひらめついた俺は、早速寝て明日を待つことにした。
そして次の日、イルミナが出発した後、俺はすぐに行動に出た。
この作戦はイルミナがいるときだとまずい!イルミナがいないときに実行する。
さて……それじゃあ俺がひらめついた完璧すぎる作戦を教えよう。
その名も……ドッグインフィニティリバイブ作戦だ!
その方法はこうだ!まずイルミナは家族の命と言った。
だがなにも両親や兄弟だけが家族とは限らない。
そう……『ペット』だって家族だ。
そしてペットは無限に増やすことができる。
じゃあペットショップなのかって?ノンノン!
それだと莫大なお金がかかる。
いいところがあるだろう?ただで犬を引き取れる場所が……!
そう……『保健所』だ。
ここなら何匹引き取ろうとただ。むしろ感謝までされる!
エサ代は俺の金から出すことにはなるが、まあ問題ない。
そして死ぬときになったら、ペットの命を差し出す!
そしてペットが死んだらまた保健所から引き取る!
これを無限に繰り返すことで、俺は無限に生きられる!
なんて素晴らしい作戦なんだ!
これならいける!イルミナをぎゃふんと言わせてやる!
そして俺は……早速保健所に行った。
その時に審査やら講習やらがあったものの、
数日後無事、一匹犬を引き取った。
もちろんただでな。
幸いここまで俺は戦いで勝ち続けている。
これでもう俺は負けても問題ない!
ペットを手に入れた後も、俺は戦いに勝ち続けた。
だがある日……ついに負けてしまったのだ。
「ついに負けてしまいましたね」
(…………)
なーに!どうせいつかは負けるさ。
だがこっちには犬がいるからな!
散歩もして餌もやったんだ。さあお前の役目だぞ!
「では誰の命を差し出しますか?」
「この犬で」
(くっくっく……悪いが、俺はまだ死ぬわけにはいかないんでね。それに俺が契約した理由は両親がどっちも死んだからだ。もはや犬以外の選択肢はない!)
「できませんよ?」
「……は?」
「ペットは対象外ですので、差し出すことはできません」
「はっ……はぁああああああああああああ?」
「なので他の命を差し出してください」
「おい待てや!ペットだって家族だろうが!!!!ちゃんと家族の命差し出してるだろうが!!!」
「いえ、ちゃんとホームページに書いてあるはずですよ?家族の命って書いてあるその下に、注意事項が」
「……は?」
ほほう……さては負け惜しみだな?
強がっているが、本当はクリティカルヒットしたに違いない。
ペットも家族っていう事実は否定できねぇからなぁ。
そう考えながら、俺はハローニートのホームページを見た。
(……!)
嘘……だろ?
ホームページにはちゃんと書いてあったのだ。
家族を選んだ場合は両親or兄弟の命のみとする……と。
それどころか……前にホームページを見た時には、
負けた時のペナルティなんて書いていないはずだ!!!
「こんなの……前に書いていなかった!細工したのか!」
「言いがかりはやめてください。とにかくそういうことなので、両親とかはいないみたいなので、あなたの命もらいますね」
「待て!せめてこの一匹だけ身代わりに……」
「だめです」
「あっ……ああああああああああああああ!」
汚ねぇ……本当に汚ねぇ……
俺は間違いなく前のホームページを覚えている!
前のホームページのときは、絶対に負けた時のペナルティの記載すらなかったんだ!
……だが今さらそれを考えたってもうだめだった。
俺はもうすぐ……死ぬのだから……
こういうずる賢い方法は対策されているってことですね




