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第128話 三上家の真のニート!'(S!)

今回はサイドエピソードです。

俺は三上 俊介 三上家の兄だ。

俺には父と母と弟がいる。


俺は今日も頑張って働きに行く。

俺の職業は……『警察官』だ。

今年で2年目となる。


今日も殺人犯やら、強盗犯やらの逮捕。

警察官に暇なときはこない。


警察官の仕事は大変だ。

基礎体力をつけたり、覚えることがいっぱいある。

そして……『銃もうまく使えるようにならないといけない』


ニートが爆増した影響で、治安が大きく悪化。

少し前の法改正で今にも危害を加えそうな危険な犯人は射殺してもいいというルールになった。

それによって、多くの人が射撃訓練をするのだ。


色々大変だが、やりがいもあって、元々正義感が強かった俺は問題なく続けることができた。


次は弟の紹介。

弟の名前は三上 淳一 俺の6歳年下なので弟は高校3年生。

大学へ進学をするための準備をする大事な期間だ。


……なのだが、弟にはある大きな問題がある。

それは……弟は『いじめられている』のだ。


俺たち家族は最低だ。いじめに対して無力な存在。

解決に導くことはできない。

教師に1度いじめの件を言ったことがあったな。

だが残念ながら……いじめの事実はもみ消された。

ニュースによくある学校側がいじめをもみ消すという事実は、本当だったのだ。


だから俺たちは教師にもみ消された事件の後、ある提案をした。

高校を卒業したら『少しの間ニートになってもいい』と。


なぜそんな提案ができるのだろう?

それは『父の存在』があったからだ。


父は三上 權太。とある大手企業の事務職として働いている。

父の務める会社は、父の話によるととても明るい職場で、かつ従業員のやる気を上げるための賃上げや環境改善に力を入れている会社だ。


そして父はその会社の中で『部長』という役職になっている。

そして父は社長との仲も良い。

それを利用して、弟を父の会社に『コネ入社』させる計画を思いついた。

父の職場ならいじめもない。もしあっても父が守ってくれる。

これなら安心して働けるだろう。ということだ。


弟はその提案を受け入れたのか、根性だけで高校を卒業した。

弟はとてもガッツのある人だ。俺より根性があるのかもしれん。


もちろん約束通り、卒業後はニートになった。

毎日パソコン、ゲーム三昧。でもこれでいいのだ。

俺たちが決めたことだから。

ただ、もちろん1つだけ約束させた。


『態度を絶対に変えないこと』


ニートをしていると傲慢な性格になっていく。

それを阻止するため、もし傲慢になったら即コネ入社を実行する。

という約束をしたのだ。


だが弟はしっかり約束を守ってくれたみたいで、

全く傲慢になることなく、1年間ニートをした。


俺たちは正直、もうこのままニートでいいんじゃないかって思い始めた。

ずっといじめに耐え続けた弟を、社会という地獄に突き出してもいいのだろうか?

父の会社なら安全とは言え、父はもう40代。

父が定年退職した後、弟はまたいじめられる日々に逆戻りするのでは?

という考えがあったからだ。


収入自体は父の給料と、俺の仕送りで比較的余裕のある生活をしている。

今時珍しい母が専業主婦できるぐらいに。


そのため1年たっても、俺たちから就職の提案をすることはなかった。


さて話は変わるが、俺の家によく遊びに来る弟の数少ない友達がいた。


ピンポーン!


「はーい」


「こんにちは!今日も遊びにきました!『南 ひかり』です」


そう……南 ひかり。

弟の友達なのだ。つまり本来なら俺は赤の他人ということになる。


だが俺は仕事じゃないときは、できるだけ弟と一緒にいた。

いじめの時に救えなかったため、せめてもの罪滅ぼしというつもりで。


俺が弟と一緒にいるということは、ひかりもまた俺と一緒にいることになる。

そう……俺は弟とさらに仲良くなったのと同時に、

ひかりとも仲良くなったのだ。


とはいえ、元々は弟の友達。俺なんて本当は蚊帳の外なのだろう。

でもそれでいいんだ。弟が幸せになってくれるのなら。


だから俺は弟の邪魔をしないように、ひかりからの直接的な誘いは断り続けた。

そしてその度に弟にやることを提案した。


一番驚いたのは、『LIMEの連絡先を交換してほしい』というものだったな。

俺は意味がわからなかった。なぜ弟に連絡できるのに、俺の連絡先がほしかったのだろう?


俺は色々考えた。その結果1つの結論に達した。

『弟に直接言えない悩みができた』と。


つまり弟とひかりとの間に、何か事件が起きたのかもしれないと思ったのだ。

そこで俺はこう言ったのだ。


「LIME交換はやめておこう。何かに拍子にひかりのスマホを見た時に、俺の連絡先があると淳一はショックを受けるかもしれない。2人だけで話したいなら、今度喫茶店に行こう」


俺はその時、ひかりは淳一に、もしくは淳一がひかりに、もしくは両想いになっていると思っていた。

俺の連絡先があると、三角関係のようになってしまうかもしれない。

恋に鈍感だった俺は、そう考えてしまった。しかし……


「じゃあ……やめておくよ……」


ひかりは俺の提案を断ってしまった。

そうか……俺がひかりに物を言う立場じゃなかったんだな。

所詮俺は弟と関わるついででしかないのだろう。


そして時は進み……ある時……事件が起きた。


「俊介!大変!」


突然母は血相を変えて俺のところへやってきた。

たまたま休日だった俺は、親の話を聞いた。


「どうしたの?」


「淳一が……『車にひかれた!』」


(……!)


俺はあまりのことに驚きすぎて、言葉もでなかった。

だが母の言う通りに行動したのは覚えている。


俺たちはすぐさまタクシーに乗り込み、病院に向かった。


弟が回復してほしい!……そう思った。

だが医師から告げられたのは……あまりに残酷な現実だった。


「三上淳一さんは……先ほど死亡が確認されました」


絶望しかなかった。俺がもう一生かけて罪を償おうとしてた、

弟が亡くなってしまったのだ。


俺は神を恨んだ。仏を恨んだ。

何が神だ!一生懸命頑張った男一人救えないなんて、神なんてやめてしまえばいい!

何が仏だ!いい人を長く生きられるようにすることもできないなんて、仏なんてやめてしまえばいい!


……そう心の中で発狂したが、弟は帰ってこないし、神にも仏にも会えない。

俺は現実を受け入れるしかなかったのだ。目の前の残酷な現実を……


その後色々な手続きをして、家に帰った。

だがそれだけでは終わらなかったのだ。

もう1つ……大きな不幸が俺に襲い掛かった。


俺はふとテレビをつけた。


「こんばんは、今日のニュースです。○〇市××区で、19歳の男性が車にひかれる事故がありました。被害者は、三上淳一さんで……」


そう……今日の事故がニュースになっていた。まあ人が亡くなった以上そうなるのは当たり前だ。

そう考えながら聞いていた。


「逮捕されたのは……『三上權太容疑者』で」


(……!!!!)


嘘……だろ?

弟を車でひいたのは……『俺の父親』!?


……なんてことだ……

俺は1日で弟も父もいっぺんに失った。

こんな無情な現実ってあるか?


……現実を受け止めきれない。こんなのあんまりだ。

主人公がニートではなかった……ということは……?

そして淳一が銃の扱いがうまかった理由が、今回で判明しましたね。

そして弟……

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