表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
119/190

第119話 俺ニート、アリスのパンエピソード(後編)

主役はまさかのニート!?堕落した生活を送るニートに、ゲームに勝利し続けるとお金を稼ぐことができるという、神のゲームに参加!そのチャンスをものにするために、早速リバーサル社にて契約を交わした!

戦いに勝利し続け、快適な生活を送ることができるのか!

「それで……その恐ろしい暴力は……その日だけじゃなかったんです……」


(…………)


「ちょうど会社が忙しい時期で、どうしても朝早く出発することが多くて……頑張ってもパンだけしか出せない日々でした。なんとか夫にその事情を説明するんですが、こっちだって働いてんだぞ!っていう主張で、全く聞いてもらえなくて……」


「そうだったんですか……」


なっ……なんて恐ろしい過去なんだ……

俺だったらつい相手をぶっ殺したくなるレベルの話じゃないか。


……でも、まずはDVした相手の罪がもっと重くなるような法改正を求めたいけどな。

せめて2回目のDVは無期懲役とかでも全然いいと思うが……


「それが続いてしまったので、私の精神はもうボロボロになってしまって……おかしくなってしまったんです。仕事にも支障をきたし始めていて、仕事で些細なミスを連発するようになって、上司に怒られたりしてしまって……それでもう完全に壊れてしまう!ってなるその直前に、奇跡が起きたんです」


「奇跡……ですか?」


「はい!私を助けてくれる人がいたんです」


「そうなんですか」


良かった……アリスがこのまま限界来て、やむ負えず犯罪行為をしてしまうルートにならなくて……


「それが、リバーサル社の上司だったんです。その人はこういったんです」


(…………)


「『新しい環境で心機一転頑張ってみないか?』って」


「……なるほど、それでアリスさんはリバーサル社に『転職』したんですね」


「はい。リバーサル社に入る前の会社も結構気に入ってたんですが……その上司のある言葉が決め手になって即刻転職したんです」


(…………)


「あなたの邪魔に感じている物を『回収』しますって。私はそれを聞いたときに、恐らく夫のことだろうなって思いました。恐らく私の殴られた顔のあざを見て、そう言ってくれたんだなって」


「なるほど……」


「……あっ!」


「どうかしたんですか?」


「すっすみません!パンの話だけするつもりだったのに、全然関係ない話までしてしまって……」


「えっ!いや大丈夫ですよ。むしろその話ももっと聞きたいです」


というか……まだなぜ朝はパンしか出せないのかの理由がわかってないからな。

まだ話を聞く必要がある。


「わかりました。続きを話します。それでその上司には転職することを伝えました。そしたら……夜夫が帰ってきたときに、上司が夫を連れてどこかへ去ってしまいました。ただ玄関に1枚だけ手紙を残してくれたんです。そこにはリバーサル社の住所が書かれていました」


(…………)


「それで色々あって、リバーサル社で無事働けるようになって、夫からも解放されたんですが……」


「何かあったんですか?」


「『過去に受けたDVのショック』で、朝にパン以外を作ろうとすると、無意識に手や体が震えるんです。きっとご飯を作ろうとすると、無意識に夫のことを思い出してしまうから……多分体がパンにして殴られない環境っていうのを、本能的に求めてるんだと思います……」


「なるほど……」


「でも……ちょっとおかしいですよね……私でもなんでこうなったのかわからないです。人間のトラウマとかは、いつどうやって現れるかわからないものなんです。私なりに考えたこうなってしまった理由ですが、体が夫との過去を『忘れようとしている』からこうなったのかもしれません」


「なるほど……」


「これが……私の朝にパンしか出せない理由……その全てです。でもそもそもパンを作ることはできなくて、トーストなど既に出来上がっているものしか出せないのですが……」


「よくわかりました。俺は……何も知らずに、アリスさんを傷つけていたんですね。

たまにはご飯にしてほしいって、何も考えずに要望出して、アリスさんを苦しめていた。

本当に悪いことをしました」

これがアリスの朝はパン!固定の理由でした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ