7話 勝敗
ちょっと短いかもですー。
7話!
ルルの放った魔法弾はミルに当たっていなかった。
「はぁ・・・」
私はシックル・オブ・アダマズについている空の魔法ビンを充填されている魔法ビンに交換する。
ルルは魔力を持っていないためそのまま鎌を使って重力を操ることや魔法弾を放つことは不可能だ。そのため、魔力が込められたビンを鎌に取り付けることで重力を操り、魔法弾を放つことを可能にしている。
ミルは走りながらナイフを投げてくる。
ルルは自分に向かって飛んでくるナイフを弾き飛ばす。そして、懐に入ってくるミルの攻撃を受け流しつつ鎌で攻撃するが、二本の短剣に受け止められる。
シックル・オブ・アダマズはさすがに一人の少女が支えきれるほど軽くはない。そのため、ルルは普段重力を使い、軽くして使っている。なので、隙は少なくなるが、このように短剣二本で攻撃が受け止められてしまう。
ミルがいきなり後ろに身を引くと、ルルの足元にナイフを投げた。
地面に刺さったナイフはたちまち氷の床を作る。もちろん、ルルの足も一緒に凍り付いてしまう。
ミルはそんなルルに容赦なくナイフを投げつけた。ルルの体を数本のナイフがかすめる。
「もう怒った!!」
ルルは足元の氷を細かく割ると重力で氷を操り、ミルに向かって放った。
ミルもこの事は予測していなかったらしく飛んでくる氷を避けきれていなかった。能力を使っていなかった様子から、まだ使えなかったのだろう。
ルルはシックル・オブ・アダマズに重力を込めて重くする。
そして、走り出す勢いでミルに向かって鎌を振り上げる。
ミルは短剣で攻撃を受け止めるも、攻撃の衝撃により後ろに吹っ飛ばされる。そして、木々を何本か倒した後に止まった。
「ふぅ・・・」
ルルは息をついた。
「さすがに重くしすぎたかなぁ?」
そう言うとミルへ向かって歩き出した。
「ミルの負け~。」
私は鎌の柄で軽くミルの頭を叩く。
「ぶーーっ!」
ミルは子供のように頬を膨らませる。
「もう少しパワーセーブしてくれてもよかったんじゃない!?」
「あははーー・・・」
私は笑ってごまかす。
「けど・・・」
ミルは真剣な顔になる。
「まだだよ・・・」