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第41話 考察、考慮、思慮




   作 風 が 安 定 し な い ッ !


…というのが目下の悩みですハイ。

いろんな方が書いた小説を読みまくったせいで、どうも書体がその人のものにひかれてしまうんですよねぇ…

そのくせまともに再現できず、相変わらず下手だし。

ともかく、今話は合間合間に時間を入れてしまったので、多少文体が歪になってしまっているかもしれません(最早自分では分かりません)

何卒、ご容赦下さひ

「落ちるところまで落ちたら、あとは登るだけ」というセリフを、どこかの誰かさんが言っていたような気がする。

 初めて聞いたときは「おお、なるほろ」と思ったが、すぐに「いや違うだろ」と考え直した。

 落ちるところまで、ということは底辺にいるってこと。もう下がることは無いから登るだけというのも間違っていない。けれど、その『登る』ことが大変なんだと思う。

 例えば、悪い事をして世間での評判が最低になったとしよう。そしてそうなったやつが、それを遥かに上回るほどのいい事をしたとして、そいつの風評は最高になるだろうか。

 まあ当然、否である。最低になったら、もう元の場所には戻れない。世界の危機を救うくらいの事をしてようやく普通になれるってもんだ。底辺から這い上がったって言う人がいるけど、ありゃ嘘だね。その程度、まだまだ最低とはいえない。人より少しばかり不幸だったってだけだ。

 しかし、だ。最低というのはそんなに悪いことなのだろうか。最悪ではないだけマシだろう。むしろ周りからの評価が最低だというなら、それが分かっているならもう人の目とかを気にしなくて済む様になるのではないだろうか。他の人の視線を気にして何も出来ないくらいなら、いっその事色々振り切って最低な人間になればいいのではないだろうか。

 そんなどうでもいいことを適当に考えながら、今日も今日とて自分の中に潜り本を読んでいる俺であった。

 人生で必要なことは全て仮面ライダーで学んだ、と言っても過言ではない俺だが、実はスーパー戦隊シリーズも好きだったりする。あの熱血加減というか、諦めないど根性というか、そういうアツい感じのものが割りと好きだったり。

 そんなこんなで、ぱらぱらとスーパー戦隊についての本を読み耽る。でも集中しすぎて時間を忘れるなんて事が無いようにしたい。今朝だってクレアが俺を起こすのに手間取ったって言ってたし。自重自重。

 まあそれはさておき、こうして読み返すと(思い返すと)、昔には昔の、最近のには最近の良さというものがある。昔は結構流血表現があったりしたんだけど、最近じゃめっきり減った。ピーチーエーだか教育委員会だか青少年健全育成云々とか、そこら辺の規制によって自粛しているらしい。別に血が無ければ面白くないなどと猟奇じみたことは言わない。いろんな制限とかがあっても面白い番組を作れる東映さんはスゴいと思う。

「……お」

 ふと目に留まったのはとある戦隊のとある色の得意技。中々に使い勝手がよさそうだし、なにより面白そう。

 でもなー、出来るわけないんだよなー。実際には無理って分かる。現実に出来ることと出来ないことの区別がつくようになったら大人だと思う。どうでもいいけど。

 あー、でもやっぱりやってみたいな、コレ。何とかできないかな?ここ異世界だし。魔法があるならこれも出来るって。

「という訳で、ツキ」

「なんじゃ?」

 俺の向かいでこれまた本を読んでいたツキが顔を上げてこちらを見る。今読んでいる本は、キツネとイノシシの双子の愉快痛快な珍道中についての本だった。懐かしいな。

 それは置いといて、

「叶えて欲しい願いがあるんだけど」

 ごくごく軽い口調で言う俺に、ツキは鋭い目を向けてくる。

「主、本気で言っておるのか。冗談にしては質が悪いぞ」

「冗談なんかじゃない」

「余計に悪い!分かっているじゃろ、ここでワシに願いを言うことが、どういうことかは分かっておる筈じゃ!」

 どういうことか。どういうことだっけ?

 ああそうだ。テストみたいなものだっけか。言う願いが、心からのものであるか否か。そうだったのならその願いは叶う。実際、俺の翼が欲しいって願いは叶ったし。

 けれど、もしそうじゃなかったら――死ぬ。うん。簡単でいいね。

 でも、死ぬのは嫌だ。絶対嫌だ。俺にとって、死ぬことは最悪だ。死んだらそれで終わり。美味いものも食えない。欲しいものを得ることも出来ない。惰眠をむさぼることも出来ない。面白い本を読むことも出来ない。みんなで笑い会う事も出来ない。死んだらもう何もない。何も出来ない。そんなの嫌だ。

 それでも、嫌だ嫌だと叫んでも喚いても訴えても、いずれは死んじまう。俺は生きているんだから、そのうち死んでいく。それが明日か来週か来月か来年かウン十年後かは分からないし、知りたくもない。でも必ず絶対に必然に避けようもなく逃れようもなくその時はやってくるだろう。

 終わりが必ず最悪だと分かりきっているこの人生に、一体どれほどの価値があるのだろう。どんな意味があるのだろう。

 なんて事を考えてから、俺は、

「―――――」

 願いを、言った。

 そして――



 次の日、俺は城の廊下の角で息を潜めて隠れていた。漫画だと『こそこそ』って擬音が付きそうな感じで。

 もとの世界なら下手すれば通報されかねない程怪しげな行動をしているのには訳がある。さしもの俺も理由なしにこんな奇行に走るほどバカじゃない。

 人が来るのを待っているのだ。別に指定があったりはしないが、誰でも良いという訳でもない。仕事の最中のメイドさんには迷惑になってしまうので、それ以外。有り体に言えば俺が親しくしているメンバーの誰かが来てくれれば嬉しい。

 ………お!来ました。来たのは…アリスだった。なにやら楽しそうに鼻歌を歌っている。歩調もスキップのそれに近いテンポだし、なにか良い事でもあったのかな?

 だがしかし。俺だって嬉しいことがあったんだよ!この気持ちをみんなに伝えるために、いざ!

 曲がり角から飛び出した俺はいかにも、ずっと走ってました、的な雰囲気を出しつつ、息を切らせ(る振りをし)ながらアリスへと近づいていく。

「ふんふ~ん♪あ、トモヤ。どうしたのそんなに急いで?」

「ゴメン、アリス!今ちょっと余裕無いんだ!」

 のんきな声で話しかけてきたアリスに適当な言葉を返し、横を駆け抜ける。そのまま走って先にある角を曲がり、流れるようにターンしてたった今通った通路を覗き込む。うむ。自分で言うのもなんだが今の動きは無駄に洗練された無駄の無い無駄な動き、というやつだな。

 さて。予想通り、取り残されたアリスはポカンとしている。首を傾げて『なんだったんだろう?』とか考えているんだろうきっと。

 だが、これで終わりではない。そう…俺のターンはまだ終わっていない!

 タッタッタ…、と廊下の方から足音が聞こえてくる。その音に気付いたアリスが振り向き…固まった。

 その人物とは!?

 次回に続く!

 ……………………………………………………いや嘘ですけどね。そこまで引っ張るようなことでもないし。端的に言うと、な、なんと、走ってきたのは俺と全く同じ姿をした奴だったのだー。なんだってー。どういうことだー。

 その俺と瓜二つな男は、いきなりのことに硬直しているアリスに駆け寄り、

「今、こんな顔をした奴がここへ来なかったか!?」

「ふぇ?!え、えっと…」

「バッカモーン!そいつがル○ンだ!」

「誰その人!?」

 至極真っ当な疑問を叫ぶアリスを尻目に男は再び走り出す。そして俺がいる角を曲がると同時に、

「「イエーイ!」」

 パシンッ、とハイタッチ。

 いやー、さっきのやり取りはどうしても一遍やってみたくてさー。あ、別にコレをやるためだけにこういうのを出来るようになったわけじゃないよ。ふっと思いついたんだよねー。流石俺。

 ふむ、楽しくてテンションが多少おかしなことになっているな。どれどれ、この湧き上がる熱いリビドー(意味はよく知らん)に思考を任せ、意味もなく一人語りでもしてみよう。

 ――俺、『分け身の術』が出来るようになりました。

 分身じゃないよ、分け身だよ。拘りって大事だと思う。念じれば俺の背後からヌルッと出現するようになっている。原理?仕組み?そんなもんは知らん。多分ツキが頑張ってくれたんだと思う。

 材料というか原料というか、素は俺の魔力らしい。生み出した分身の質と量は反比例するらしく、質を優先すれば生み出せる数は限られるし、数を優先すれば性能は落ちるらしい。まあ基が俺だから大した期待はできないけどな。

 一定のダメージを受けるか、俺が念じれば消えます。ボフン、と音を立てて白い煙となって消えます。設定って大事だと思う。

 自我はある程度有るようで、結構自由に行動できる。どうやら俺の言うことは聞くようになっているっぽい。野郎を思い通りにしても何にも面白くないけどな。記憶は俺のをコピーしているようだ。お陰で打ち合わせがしやすかった。

 しかし…俺の外見を完全にコピーしたという話だが、俺はこんなに濁った目をしているだろうか?見ているだけでイライラしてくるというか……殴りたい。なんとなくそう思った。

 おっと、ようやく脳がさっきの出来事を認識できたらしく、アリスが騒ぎ出している。仕方ない。誰かが来る前に説明して落ち着かせるか。

 ほら行くぞ、『俺』。



「で、今回のことについて、なにか言いたい事はあるか?」

「……面白そうだったからやった。反省も後悔もしている気がしないでもないことがあることは否定できないことも無きにしも非ずだったりするかも」

「ワケ分かんねえよっ!」

 うん。俺も分かんない。適当に曖昧に出来そうな単語を並べただけだし。

 さて、今回も早速ユアンにバレてしまった。理由は俺が分身を消さないままアリスの説得に行ったこと。俺が二人いるのをに驚いて騒がれ、大人しくさせる前に声を聞いてやってきたメイドさんたちに見つかり、当然のようにユアンに報告された。そしてそのままお説教ルート一直線。

「……んだよー。別にいいじゃんかよー。俺が羽生やそうが増えようがさー」

「開き直りやがったな…。確かにそうなんだけどよ、それでもさ、やっぱり心配はするじゃねえか。それが出来るようになって、お前の体になにか起こったりするんじゃないかって」

「うぐぅ」

 何も言い返せなかった。だよねぇ。心配するよねぇ。俺だってエルナ達が何か力を得たりしたら、何よりも先に体などに問題がないかを心配すると思う。だって、元気でいて欲しいから。大事な人にはいつも元気でいて欲しいから。

「……気にするなって。どこも問題ないし。むしろこんなことが出来る様になったんだぜ、スゴいだろ?」

 笑いながら分身を出す。背後からニュルリと現れるのは中々に不気味だと思う。

「うぉ、ホントに増えやがった。マジでそっくりだな。見分けが付かない」

 ふははは。そうだろうそうだろう。完璧にクリソツだからな。上手く使えば完全犯罪だって可能だろう。やる気は微塵もないけど。

 と、そこで扉がノックされる。入ってきたのはエルナ達だった。

「失礼しまーす。…うわ、本当に増えてる」

「…なんか、妙な気分」

「うー、何度見ても慣れないなー」

「トモヤさんって不思議ですね」

 …なに?あの動物園の爬虫類コーナーに来た女子グループみたいな反応。地味に傷つくんだけど。というか例え方が雑だな俺。どうでもいいけど。

「「さぁいきなりですが問題です。本物の俺はどちらでしょう?」」

 分身と声を合わせて言う。同じ俺だけあって息もピッタリだ。微塵も嬉しくないけど。

『こっち』

「「うぇ?」」

 四人が同時に同じ方を指差す。え…っと、

「「ざ、残念だったな。そっちはハズレだ」」

「嘘ね」

「間違いない」

「落ち着いて見れば分かるよ」

「簡単ですよね」

 くっ、ならば!

「「「「じゃあ今度は四人だ。さあ、当ててみろ!」」」」

『これ』

「ぐはっ」

 ま、また…また当てられた。何故だ…なーぜー?

 あ、あれかな?分身が不完全とか。どこかに決定的な違いがあるとか。

「いや、俺が見たところでは完全に瓜二つだが」

 ん、ユアンがそう言うなら間違いないんだろうけど。じゃあなんで見破られんのさ。こうなったら意地だ。十人。

『これ』はい正解。まだまだ、二十人。

『これ』また正解。諦めないよ、三十人。

『…これ』またまた正解。ネバーギブアップ、四十「待て待てもう止めろ!」

 さらに増えようとしたらユアンに止められた。やや憮然としながら理由を聞こうとするが、すぐに気付いた。完全に定員オーバーだった。部屋一杯に俺と同じ顔。…おえっ、気分悪くなってきた。とりあえず一人だけ残して他は消す。ボフン。視界は真っ白になった。

 白煙が晴れたのを見計らい、分身が一瞬で消えたのに驚いているようなエルナ達に話しかける。

「なんで本物の俺が分かったの?分身の出来は結構自信あっんだけど」

 俺が設定したわけじゃないけど。ツキはかなり頑張ってたんだよ?そのせいで今は寝てるけど。…腕輪の中って眠れるんだ。いや、俺の中か。

「えー、何でって言われても…ねぇ」

「なんとなく、としか…」

「あやふやなんだけど、妙にハッキリ分かるって言うか…」

「外見はそっくりなんですけど、どこか違うんですよ…」

 うーん、と唸る四人。いやいや、そんなシックスセンスで分かられたら対策の立てようがないじゃん。

 なんともいえないやるせなーい気分になっていると、がちゃりと扉が開き、ランとリン、それちクレアが入ってきた。

「トモヤー、ここにいるー?――って、なんか増えてる?!」

「お姉ちゃん?何が増えて――ひゃ!?」

「これは……分裂でもしたのでしょうか?」

 人をプラナリアみたいに言わないで欲しい。割とどうでもいいけど。

 三人は二人いる俺の間で何回か視線を往復させ、そのまま一直線に『俺』へと向かってくる。…キミらもか。

「ねえねえ、なんでトモヤが二人いるのっ」

「また、なにかしたんですか?」

「学習、という言葉をご存知ですか?」

「いやあの、うん、まあ、色々あったんだよ」

 矢継ぎ早に問いかけてくる三人に適当なことを言いながら考える。なんでこの三人も本物が分かったのか。

 う~ん、謎だ。



 少し経って、頭を悩ませる人数はやや増えた。

 順に行くと、俺、ユアン、エルナ、フィナ、アリス、シルフィア、ラン、リン、クレア、そしてリアさんにおばさんだ。最後の二人は後から一緒にやってきて、二人とも俺の本体を見分けることはできなかった。

 分からなかったのはユアンとリアさんとおばさん。本人の俺は除くとして、残った彼女らは何度やっても何人になっても本当の俺が分かったのだ。最後のところがなんかカッコいい気がする。

 安直に考えれば年齢が関係しているのかとも思えるが、仮にそうだとしても詳しい原理が分かんない。理由が分からなければ対策も立てれず改良も出来ない。イコール、この能力を面白いことに使えない、ということになる。それはイヤだ。

 でもま、流石に年はないだろう、ということで、今は『分かった組』と『分かんない組』に分かれて、あれやこれやと論議している。

 俺は当事者でどちらでもないので特に何もせず、ついさっき目覚めたらしいツキと適当に話している。

「それにしても、あんなにあっさり正体を見破られるとはな」

『まあ、絶対に見破れないという訳でもないからな。いくら主の魔力を固めて作ったとはいえ、言ってしまえばただの人形。詳しく調べれば分かることじゃ』

「アイツらは見ただけ分かってたけど」

『それは…』

「全く……どういうことなんだろうな。分かるやつになんか法則でもあるのかね?」

『あー……その事なんじゃが…』

「ん、何?分かったの?」

『うむ。それについて話したいから、皆を呼んでくれんか』

「ああ、いいよ。おーい、ちょっと来てー」

 呼びかける。なんだなんだ、と言いながらみんな俺のところに集まってきた。

『それではまず…誰か、主の耳を塞いでくれんか』

「は?何言ってんのツキ」

『詳しい理由は言えんが…頼む』

 真剣なその口調に、戸惑いながらも従うことにした。

 とりあえず、俺を除くメンバーでジャンケン。負けた人が俺の耳を塞ぐ、ということになった。

 結果、

「…やった」

 負けに負けたのはフィナだった。最後のジャンケンで決め手となったチョキを誇らしげに掲げ、ほんのり嬉しそうである。いや、負けたのになんで?

 背後に回ったフィナが俺の耳を塞ぐ。何も聞こえないからか他の感覚が鋭敏になり、触れているフィアの手の感触がよく分かる。ひんやりしていて柔らかい。くそぅ、何故触れているのが顔なんだ。もっとじっくり触りたい。これが終わったら手を握らせてもらおう。


『さて、主に耳を塞いでもらったのには理由がある』

「一体どういうことだ?トモヤに聞かれたらまずい話なのか?」

『まずいというか困るというか、微妙なところじゃの』


 お、どうも話し始めたらしいな。どんなこと話してんだろ。大して気にならないぜ。


「じゃあ分かったのか。こいつらが本物のトモヤを見分けられた理由が」

『そうじゃ。というか、お主もおおよその見当はついておるのじゃろう?この面子を見て、思うところが無い筈がないじゃろう』


 なにやらユアンがきょろきょろと分かったメンバーを見渡し、すごい速度で首と手を振りながら何か喚いている。


「いやいやいやないないない。それはないうん絶対にない。仮にそうだとしてもならこのメンバーに俺の娘がいるのはおかしいだろ」

『なにもおかしいことはない。お主の娘もそうであっただけのことじゃ』

「待て待て。簡単に言うけどそれは父親にとって割りと、いやかなり重大なことだぜ? そんな簡単に決め付けないでくれよ」

『ならば他にどうやって説明するつもりなのじゃ? 他に共通点はないじゃろう。どんなに信じられないことでも、最後に残ったことが真実なのじゃ』

「何そのカッコいいセリフ。いやそんなことはいいんだ。でも……いや…ぬぅ…」


 なんだろう。ユアンが物凄く葛藤しているように見える。一体どんな事をツキと話してるんだ? かなり気になる。気になるといえば俺の本体を見つけれたメンバーが妙にあわあわしてるのも気になるんだけど。何がどうなってるのよホントに。


「…………分かった。認める。そういうことなんだろうなきっと。でもどうしてそれが今回のことに繋がるんだ?」

『ワシが知るわけないじゃろう、そんなこと』

「おい、無責任すぎるだろ」

『責任はこんな願いを言った主にある。そもそも一目見ただけで分かるなんておかしいのじゃ。そんな簡単に見切られるような組み立てをした覚えはない。これはあり得ない事に無理に理由をつけただけ。もしかしたらこのことは全く関係ないかもしれぬ』

「だがもし理由があるならこれ、ということか。まあその辺りのことはこれから調べていこうぜ。どうせトモヤなら放っておいても該当者増やしていくだろうし」

『腹立たしいことにその通りじゃろうな。釈然とせぬがの。ああ、もう主を離していいぞ』

 お、耳が自由になった。いやー、助かった。何故かちょっと前から耳を押さえるフィナの力がどんどん強くなってきて、あやうく頭パーンっていくんじゃないかと冷や冷やしたぜ。

「それで、分かったのか?」

「ああ、これっきゃないってのが出てきたぜ」

「へぇ、そんなのがあったのか。んじゃ、教えてくれ」

『ダメじゃ』

「何故に? 俺のことだろう」

『お主の事だからこそじゃ。ワシらからは言わぬ。自分で気付け』

 どことなーくツキが冷たい感じがするのはなんでなんだろうね。ぼく分かんないや。分身が見抜かれた理由含め。ううむ。自分で気づけ、とな……………………。

 …………………………………………考えんのめんどくせっ。

 いいやもう。そのうち分かるさ。だって生きてるんだもん。いずれ死ぬって言っても、今はまだ生きてるんだから。価値なんか知らない。そんなもん後からついてくる。だからそんな生と死について哲学ぶって考える時間があったら、今を、素晴らしく生きるべきだ。

 

 ――――なんてことを、中学二年生の時に考えました。今思えば、すごく恥ずかしいです、まる。





ふはははははは!どうだ、下らなかっただろう!

どうせ次もこんなもんだ。期待するなよっ!







……いい加減ストーリー進めないとなぁ……………

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