いちめんの夜
ふゆの夜空はまっくろだ
まるで
たいようとの境界に
ものものしく乗せられた蓋
外部とのやりとりは綿密にきんしされ
ちいさな電波はまいごになる
あるいは
宇宙へのふきぬけ天井
手をつないで、はなさないで、
空が口をあけている
漠々と、とほうもない場所まで
びるとびるの継ぎ目
白のきれまから
あなたは
容赦なく黒をぶちまけてくる
地平線も
水平線も
あらゆる掟もかいくぐって
だけど
顔料がつきたら
きっと
いさぎよく朝の役をするのでしょう
夜、
むすび目すら見当たらない漆黒、
あたたかい布団も
やすらぎの家も
あなたに内包されているというのだから、こわい