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第十七話゛俺、集団登校する。

日曜日は平和そのものだった敵襲もなく、皆各々の時間を過ごしていた。

日曜日なので訓練もなく全てが解放された日だった。俺は猫と一緒に過ごしていた、特にやることもなくただホテルでユーチューブをみたりして、時間を潰していた。

俺はふと気になっていた事を猫に質問してみる。


「なぁ、国内に入った時のリスポーン位置ってそれぞれの部屋じゃないのか?」


猫はベッドでゴロゴロしながら答えた。

「リスポーン位置はルーラが決めてるニャよ、標準設定で各サーヴァントの部屋になってるニャけど、あの時はスレイヴがいる武器庫に設定したニャ。」


ルーラの特権というやつらしい。そんな話をぼちぼちして、リモコンでテレビの画面をユーチューブから中京テレビに変えた。ちょうど長門高校の記者会見があったが、俺には興味がなかった。


そして束の間の休日は終わり月曜日が来た

土曜日に俺達は月曜日はホテルのロビーに7時50分に集まろうと約束している。俺は朝支度を終えホテルのロビーに向かう。ロビーにはもう永野がいた。

「あら、遅いのね山本君。」

「俺は遅くない!お前が早かっただけだろ!俺が遅いと言うなら有栖川と古賀はどうなるんだよ!」

この時午前7時40分待ち合わせ時間の10分前である、この永野はいつから待っていたんだ。


「私はもう20分も待っていたのよ、それに古賀さんと有栖川君を引き出しに使うなんてまさにどんぐりの背比べよ山本君。」

20分も待っていやがった、30分前行動とか言う人いるけど本当にやってる人がいるとは。


こうして俺がツンツンモードの永野に来るのが遅いと文句をつけられていると有栖川がやってきた。

「ごめん!遅れた?」

遅れてない、決して遅れてないだけど4人中2人も待っていたら遅れた思うだろう。


「いや、まだ遅れてない待ち合わせまであと5分といったところだよ。」

有栖川は悔しがって言う。

「クッソー10分前行動できなかった!」

5分前行動でも十分なのだが。


俺含む3人がロビーに到着してから15分が経過した、しかし古賀は未だ現れないアーサーは暇で仕方ないようで床でゴロゴロ仕出した、ホテルの一般客に可愛い可愛いといわれ戯れられている、このホテルが従業員のいない完全自動式のロビーで助かった、もし従業員がいたらアーサーは追い出されてしまうかもしれないきっとそうだ。

それにしても古賀は遅かったこの前、古賀は朝に大変弱いということを思い出した俺はしびれを切らし古賀の部屋に行くことを提案した。


「なぁ、流石に遅くないか?部屋見に行ったほうがいいと思うんだが?」

「それもそうね。」

「磯、俺も同意見だ。」

全員の同意が得れた俺はエレベーターに乗り10階の古賀の部屋に向かう。エレベーターの扉が開くとそこには古賀がいた。

「ごめんなさいなのですよ、遅くなったのですよ。」

古賀はエレベーターに乗り、俺に済まなさそうに言った。俺はエレベーターの下へボタンを押してロビーに向かった。


古賀がロビーに俺と共に現れるとやっと来たかと2人と1匹が声をかけてきた。

「朝寝坊か古賀?」

「次から気をつけるのよ古賀さん。」

「遅いのニャ!待ちくたびれたニャ!」

一匹だけオブラートに包めていなかったまぁ猫だから仕方ない。古賀は2人と1匹に対し俺と同じように謝まった。


俺達はアーサーを先頭に有栖川→永野→俺→古賀の順で並び走り出していた、古賀の大遅刻の影響で学校に遅れそうになっていたのだ登校時間は8時10分まで、それに対し俺達は8時5分にホテルを出た間に合うか間に合わないかの瀬戸際に立つ。


「やっば遅れる!」

「3年間皆勤賞の私が遅れるわけにはいかないわ!」

「間に合わないだろもう!」

「皆さん速いのですよ!」

四人並んで全速力で走る、同じ方向に走る自転車を通り越す程の速さで走った。


こうしてなんとか俺達4人と1匹は校門を時間通りにくぐったのだった。

そして俺達は各々の教室に分かれていった、永野と俺はG組へ、古賀と有栖川はB組へと向かった。双方点呼に間に合った。


俺と永野が教室に入ってから30秒くらいで藤田が教室に入って点呼を取り始めた。ここで俺と永野に衝撃が走る。

「逢川!」

「はい、」

「新谷!」

「はい、」

「上田!」

「はい、」

そう井上の存在が消えていたのだ、だがそれにクラスの人達が気づくことはなかった、まるで元から居ないことが当たり前のように、俺は咄嗟に口が出た。

「井上は!井上はどうしたんだ休みなのか?!」


みな唖然とした顔で俺を見つめる。

「井上って誰だ学年探してもそんな奴いないよ。」

藤田先生は当たり前のように言った、名簿を確認する素振りをして頭を傾げていた。 


このように今日は学校で様々な変化が起き始めており、それに対し衝撃を受けるのだが、

それはせめて朝礼が終わったあとに話したい。



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