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第十三話゛俺、出撃する2

朝はとても優雅だった警鐘が鳴るまでは。


「はいよ朝ご飯だ!」

源さんがプレートに乗っけた朝食を武器庫の奥から運んできた。

「ありがとうございます源さん!」

「若えもんにはたらふく食わせんと、はっはっは!」

そう言ってカウンターにドンとプレートを2つ置いた。アーサーは器用にも椅子に座り前脚の肉球をカウンターに押し付けていた。再び源さんは武器庫の奥へと行き次はプレートにコーヒー2つとミルクの入った薄い皿を持ってきた。


「猫になってからミルクしか飲めないのニャそれも冷たいやつニャ。

キャットフードにも挑戦したんだがニャ。美味しくなかったニャ今はお刺身を開発中ニャんだけどうまくいかないニャ。」

そう言って不服げにミルクを飲むアーサー、コーヒーからは湯気が立っていたがミルクからは湯気が立っていないのでおそらく冷たいのだろう。


アーサーも古賀も食べ始めたので俺も食べることにした。

これまで東洋人がサーヴァントになったことがないみたいで箸がなくフォークと手で食べることになった。

「すまねぇーな箸がなくて明日の朝食までには開発しとくから安心しな!」

「源さん武器や食事だけでなく食器も作れるなんて感心ですね!」

「そうなのです、まるで人じゃないみたいなのですよ。」 

古賀と俺は源さんに感心の意を送る。


「おうよ!人じゃねぇーからな!なんたって俺りゃアーちゃんの最高のスレイヴだから、このくらいできてあったりめぇよ!」

アーサーが俺たちの方を向いて補足説明のように語りだす。


「アーちゃんて言うのは源おじちゃんくらいだニャ、じっちゃんの頃からのスレイヴだからうぬも叔父のように感じるニャ。」

源さんは少し照れながら答える。

「先代に孫を可愛がってくれって頼まれてるからさ仕方ねぇのさ。」

照れ隠しだ。

先代からの命令ということにしたが間違いなく照れ隠しである、しかし源さんは少し寂しそうにしてたのだ。


アーサーと源さんは思い出話に浸りだしたので俺と古賀は少し距離を置くことにした。

「なぁ、古賀ってさハーフかなんとなくそんな気がするのだが?」

古賀は小さく頷いて答える。

「古賀じゃなくて奈々って呼んでもいいのですよ、そうですね私のお父さんはイギリス人なのです。」

古賀はそれ以上答えなかった物静かな性格をしているみたいだ俺はより言及をしてみることにした。


「それでお母さんは?」

再び小さく頷いて答える。

「お母さんは日本人なのですよ。」

やはりそのままの答えしか返ってこないどうすれば、もっと言葉を引き出せるんだろうと思い悩むそして次の言及を加える。

「いつ日本に来たのか、それまでの経緯は日本に来た時の感想まで聞かせてくれ!」

また俺の悪いところが出たいくらなんでも聞きすぎだ。

それでも毒舌家の永野とは違い優しく古賀は答えてくれた。


「え〜とですね順番に話しますね、私は小学生の頃まで日本にいたのですが父の転勤で急遽イギリスにある、父の会社の本社のあるロンドンへと行きました。

転勤期間は1年だったのですが、コロナの影響で日本に帰れず中学卒業までイギリスにいたのですよ。

その後帰国子女を受け付けている長門高校に入学が決まり日本に帰りましたね、元々横浜に住んでいたので懐かしさと新鮮さがあったのですよ。」

長門高校に帰国子女受け入れ制度があるのは知ってはいた。

だがその利用者に実際に会ったことは始めてだった。こうして俺達が優雅に食事をしてちょうど食べ終わるころに警鐘が鳴り響いた。


少し離れていたアーサーが走ってきた。

「警鐘だニャ早く出撃するニャ!」

古賀は赤髪をたなびかせ立ち上がると出国していった、俺も出撃する物静かな性格だが挙動は早かった。


俺達が到着する少し前から戦闘が始まっていた。熟練のサーヴァントに対して二人は苦戦していた。

「射掛ける、はっ、やっ、当たれ!」

有栖川は速射する流石はアーチェリー部弓の扱いには慣れているようだ。


「氷結の防壁(シチュバイダ)!」


この呪文とともに氷の壁が地面からせり上がり高句麗の強矢を跳ね飛ばした。

そうだこれはアーチェリーの試合ではない、いくら弓の扱いがうまくたってサーヴァントの性質を活かして戦わなければならない。

その面では熟練の敵に分がある。

「はっ」

白ワンピの少女は自ら作り出した壁の上に飛び乗った3メートル近い高さがある氷壁に飛び乗る事が出来たのだ。

やはりこの前の俺が2メートルも飛ぶことが出来ていたのはサーヴァントとしての身体の特徴らしい。

そしてアルビノ少女は呪文を唱え、氷の弾丸を有栖川に浴びせる遠隔武器は高所の方が圧倒的に有利だと言う。

有栖川の攻撃を防いだだけでなく、より有利な場所を展開していたのだ。


「氷の弾丸(リディアナプーヤ)!」


粒状となったいくつもの弾丸が炸裂する。

それが鉄ではなく氷だとはいえ高速となった氷はサーヴァントの構造が人間よりも頑健とはいえ、ダメージが十二分にある。

有栖川は回避行動をとるだが避けきれなかった弾丸の一部が太ももに直撃する鋭い音とともに血が流れ出る。

「くっ痛い…冷たい。」

氷の一部は有栖川の体内に入り身体を冷やし体力を削る。

圧倒的な実力差がそこにはあった。


その一方永野はより分の悪い闘いに望んでいた槍に刀で戦うには相手の3倍の実力が必要だとユーチューブショートで見たことがある。


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