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第十二話゛俺、出撃する

永野がシロノワールを食べている時だった、シロノワールの期間限定ショコラパッションを食べている時だった。

四等分されたシロノワールの一つを食べきった時だった。


永野と有栖川は店内の奥まったところで食べていたが刺客は窓際の席で同じくシロノワールを堪能している。

「う〜ん、美味しい飯田からはるばる来た甲斐があったわね。」

そう言って白いワンピースのアルビノなのか髪の白い少女はシロノワールを頬張っていた。

まだソフトクリームの部分しか食べていないのに、もうシロノワールをたらふく食べたような幸福じみた顔をしながら。

「お前、観光しに来たんじゃないんだからもうちょっと自制しろよ腹いっぱい食ったら戦い辛いだろ。」

サングラスをかけた30代くらいの男がホットコーヒー片手に文句をいう。

銀色のネックレスをかけ金髪の、ワックスで立てたのかというのかという程ツンツンの髪の悪趣味な格好をした男だ。

「まぁ、いいじゃないか山県、ここまで来るのに3時間かかったんだぜこのくらい羽を伸ばしたっていいんじゃないかしら?」

40代くらいの貫禄のある女だ。

どうやらこいつが2人の上司にあたるような人だと言う貫禄のある割には似合わないショートケーキを頼みホットミルクを飲むというギャップ萌えキャラである。


やっと永野がシロノワールを食べ終わる。有栖川は空腹をこらえ水で我慢しているので腹を鳴らしていた。そこで永野はシロノワール&ドリンクセットに付属する豆のお菓子を開封する。 

「なぁ、その豆くれないか?腹が空いて仕方ねえ。」

永野は有栖川にダメージを与えるのが好きなようだ。

「あげないわよ、私このドリンクに付いてくる豆のお菓子好きなんだから。」


本当かあのコメダのドリンクについてくる豆を特に好き好んで食べる奴がいるのか?

マズイ訳ではないのだが間違いなくメインとして食べるものではないだろう、シロノワールが甘いから塩気が欲しくなるから付いてくるだけだと思うのだが。

それについて議論を始めるとローファンタジーバトルというこの小説の意図に反するのでここでお開きとする。


有栖川が会計を済ましている時に後ろからウェポンコードのコールがかかった。

「雪の祝福!」

アルビノ少女は青色の宝石の付いた手持ちサイズのワンドを持ち古賀と似た格好で武装した。

「仇は敵なり!」

男は十文字槍を持ち黒いコートに身を包み武装した。

「駆虎呑狼!」

女は黒い漢服を身に纏う武器は何故か持ってない…

「あんた達名をなのんな!」

ここまでで同時に武器を構えた。リーダーの女は命令を下す。

「私は武田信濃守元康様に仕えるサーヴァント武器は氷結のワンド名前はカラシニコフ・ターニャよ、すぐに氷漬けにしてやるわ!」


次に男が名乗りを上げた。

「俺は同じく武田信濃守元康様に仕えるサーヴァント武器は十文字槍、名は馬場忠春お前の身体も十文字に切り刻んでやる!」


そして最後にリーダーの女が名乗りを上げた

「あたいはもちろん武田信濃守元康様に仕えるサーヴァントよ武器は袖箭(しゅうぜん)名は曹玄異、私の矢は痛いわよ!」

女は右手の袖の中に隠し持っていた武器を見せる、そしてまた右手の袖に隠した。


有栖川は後ろからいきなり名乗りを上げられたので慌てて武器コードを叫んぼうとした永野は止めに入る。

「ちょっとま……」


永野が言いかけたところで有栖川は勢いよく武器コードを叫んだ。

「高句麗の良弓よ我が手に!」

有栖川は武装してしまった。おそらく永野は俺と古賀が国内からでてくるまで名乗りを上げず戦わないようにしようと思ったのだろう。

永野はこうなっては仕方ないと武器コード唱える。


「陸奥平泉!」


名乗り上げが始まる。

「俺は…赤穂讃岐守義時様に仕えるサーヴァント…武器は貘弓、名前はヨン・ゲソムン…敵は射抜くのみ!」


武装が遅れた永野が次に名乗りを上げた。

「私は…赤穂讃岐守義時様に仕えるサーヴァント…武器は舞草刀、名前は藤原頼姫…不届者は斬るのみ!」

武器コードを言い終わった二人に敵のリーダーは問いかける。


「あれ?西郷吉盛は?」

俺のことを問いかける。

「昨日、倒した蒲生から聞いたんだけどな赤穂のサーヴァントは西郷吉盛で武器は薩摩拵だって、まぁいっかお嬢ちゃんの武器ほぼ同種だもんね?」

アーサーを猫に変え追い詰めた蒲生を昨日倒したという強敵に有栖川は戦いを請け負ってしまっていた。


この時、国内に鐘の音が響き渡る。

「警報だニャ早く出撃するニャ!」

アーサー曰く敵のサーヴァントが戦闘モードに変わると国内の警鐘が鳴るらしい、

こうして俺と古賀は出撃した。


その時にはもう永野と有栖川は店の外で激闘を繰り広げていたのだった。






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