登場人物07 最後の大賢者 妖精狂い
最後の大賢者
筆頭魔法使いアランの話。貧民であったアランは、賢者ハガルに保護され、隠されて厳しい教育を受け、立派な筆頭魔法使いとなった。皇帝ライオネルに気に入られ、あらゆる権利を与えられ、アランはそれを利用して帝国を少しでも良くしようと動くも、父親違いの弟アランリールの皇位簒奪により、生きる役立たずとなったライオネルを殺害して、皇族殺しアランとなった。アランリールは貴族の言いなり皇帝となったことから、アランの妖精憑きの力を悪用されるのを恐れ、アランは王国に渡り、長年、帝国に戻らなかった。それも、帝国の誘拐された皇族が見つかった話が喧伝され、それを機会と帝国に戻り、悪政を敷く皇帝となったアランリールを殺害し、罪人となったため、王国へ出奔した。
アラン
元貧民。妖精憑き。筆頭魔法使い。
貧民の時、母親を売った父親を妖精に唆されるままに殺してしまう。それから逃げて、妖精の導きにより、賢者ハガルに保護される。ハガルの教育を受け、知らない内に筆頭魔法使いにされてしまう。
筆頭魔法使いとなって、帝国のために真面目に生きていたが、父親違いの弟アランリールが皇位簒奪したことで、帝国は滅茶苦茶にされてしまう。アランはアランリールに操られることを恐れ、王国に逃れることとなる。そして、王国最強の妖精憑き王弟キリトによって、背中の契約紋から解放され、帝国の呪縛から解かれるも、誘拐された皇族が見つかったという話を聞き、帝国に戻り、悪政を続け、帝国を傾けたアランリールを暗殺し、再び、王国に出奔した。
ライオネル
皇帝。
アランを幼いころから見守り、我が子のように思っていたが、いつの間にか、愛情を抱き、とうとう、アランに手を出してしまう。それからは、アランが望むこと全てを叶えるように働きかけ、その見返りとばかりにアランを娼夫にした。
最後はアランを同じく愛し、嫉妬した皇族アグリによって、毒の塗られた短剣で刺され、動けない身となってしまう。最後は、アランによって殺された。
ハガル
賢者。千年に一人誕生する化け物妖精憑き。
最低最悪と皇帝ライオネルにも言われるが、アランの前では真面目な人をしていた。アランを立派な筆頭魔法使いに育て上げ、魔法使いからは足を洗い、のんびりとした老後を過ごしたのち、アランに看取られて息を引き取った。
ザガン
アランの兄弟子。アランが筆頭魔法使いになる前まで世話になっていた家の子ども。アランが筆頭魔法使いとなってからも、兄と慕っていた。
サマンサ
ザガンの妹。アランが筆頭魔法使いになる前まで世話になっていた家の子ども。アランとはいい感じとなっていたが、結局、皇帝ライオネルの執着により、結ばれることはなかった。
ロンガール
皇族出身の妖精憑き。とてもアランに友好的な魔法使い。王国には皇族としてアランと一緒に行った。皇族の血筋を利用して、アランをアランリールから救い出そうとするも、失敗してしまう。
ヘインズ
貴族出身の妖精憑き。アランのことが大嫌い。アランにいつか勝とうと努力はする。しかし、アランが王国に行っている時、皇帝ライオネルを守れなかったため、その事をアランに責められた。
アルロ
アランの父。商人。
ナターシャの婚約者。ナターシャが皇族を拒絶したため、その煽りで没落させられる。皇族の恨みを買ったため、生きていない。
ナターシャ
アランの母。元貴族。
皇族に見染められるも、婚約者アルロを愛していたので、皇族を拒絶する。そのことから、皇族の怒りを買い、家が没落される。それでも皇族を拒み、貧民となり、仮の父親を作って、アランを産み落とした。苦労するも、アランのために貧民として生きたが、仮の父親に売られてしまい、その先で元凶となった皇族に捕まってしまう。
皇族の元で気が触れてしまう。皇族との間に、アランリールを産み落とすも、皇族は子を養子に出してしまう。
アランリール
アランの父親違いの弟。皇族。
皇族アグリが、父親違いの子がいるに違いない、という執念で探し当てた。残念ながら、アランリールはアランに似ていなかったため、アグリは興味を示さなかったが、アランリールはアグリに一目惚れして、アグリのために皇帝となった。
最後まで、アグリに振り向かれることがなかったアランリールは、時にはアランに泣きつき、アランを憎み、と情緒不安定であった。そのため、いいように貴族に利用された。
アグリ
皇族。
アランにとって、運命の女といえる。アグリはアランに一目惚れして、それからずっと、アラン
一筋である。しかし、アランはそういう感情を持てないため、アグリのことは片手間に扱っていた。
アランと皇帝ライオネルの関係には我慢ならず、アグリはアランが王国で不在の隙をついて、毒つきの短剣でライオネルを刺した。殺すことは出来なかったが、生涯、動けなくしたことで、皇位簒奪が成功した。
アグリはアランの表向きの愛の囁きを信じ、アランとの間に子どもを作った。アランに殺されるまで、ずっと、アラン一筋だった。
王国の国王
アランに息子キリトの妖精憑きの力を封じる依頼をした。アランは同じ血筋だから、と妖精を騙して、キリトの妖精を国王に誘導した。しかし、受け止める国王には、キリトほどの器はなく、たったの一年で、妖精の力に耐えられず、命を落とすこととなった。
キリトの妖精の力は恐ろしく、国王の体は四散したという。
キリト。
王国の王弟。妖精憑き。
王国最強の妖精憑き。自覚がないため、妖精を使えない。しかし、遠く離れたアランに復讐が出来てしまうほどの力を持っている。
戦争のために、罪人として差し出されたアランを利用する。アランに許可を下ろして、キリトの妖精を使わせて、戦争を終わらせてしまった。戦後処理後、キリトは面白半分に、アランの背中にある契約紋を消してしまう。このお陰で、アランは皇族からも、帝国からも解放される。
エリカ
アランとアグリの子。
死んだとされた最果てのエリカ。実はロベルトによって生きていた。ロベルトの片腕の穢れをどうにかしてもらうため、アランを呼んだ。
ロベルト
王国の男爵の子。
最果てのエリカを追って死んだとされていたが、実は生きていた。王国の男爵にエリカと一緒に生き延びて、エリカが受けた穢れを片腕に封じ、腕ごと斬り落とすつもりでいたが、エリカが呼んだアランがロベルトの腕の穢れを持って行ってしまった。
ライアン
皇帝ライオネルの孫。
怠け者で、皇帝になりたくなくて、手を抜いていた。実はとんでもなく頭がいい。アランのことが大好きで、アランに皇帝になってもらいたかった。
テリウス
皇族。
武力のみで、試験の点数は手を抜いたライアン並である。真面目であるが、頭はよくない。アランのことをとても慕っている。
コモン
皇族。
頭がとてもいい。だけど、腕っぷしはいまいち。何事も真面目に物事をこなしている。アランのことをとても慕っている。
妖精狂い
リスキス公爵の血縁シャデランを中心とした話。妖精によって人生を狂わされた人たちの話を集めてみました。妖精憑きリリィを探すために、シャデランはリリィに呪われた者たちを集め、リリィの生家が持つ道具を利用し、様々な事に巻き込まれることとなる。
サウス
元貴族。平民。騎士。
貴族の学校で伯爵令嬢に命じられるままに男爵令嬢リリィに酷いことをしたため、妖精の呪いを受けることとなった。リリィに許されるも、呪いの片鱗は残っている。
男爵の支援のお陰で、王都の騎士となるも、リリィを愛するリスキス公爵の血縁シャデランに捕まり、そのまま使用人のように使われることとなる。
男爵家で三年に渡り、使用人として、騎士として、さらには暗部として鍛えられた。そのため、とんでもないスペック持ちとなった。
シャデランの元では使用人として忙しく働き、騎士としても働き、と忙しい一日を送っているが、これには理由がある。サウスは妖精の呪いにより、暇を与えると悪事を働いてしまうのだ。少しでも暇を与えると、大変なこととなっているため、あえて、忙しくされているのだ。
シャデラン
リスキス公爵の血縁。
リリィのことを心の底から愛しており、リリィを陥れた王族のことを憎み、復讐のために、王国をも巻き込むクーデターまで起こした。そのお陰で、シャデランは王族とその母親を手に入れ、決闘により、散々なことをした。
復讐を片手間に、名声と金にあかせて、リリィの情報を集め、リリィがばらまいてしまった妖精金貨を収集し、妖精関係の問題が起きた時は、わざわざ足を運んだりした。
マキシム
子爵家。小説家。
騎士を目指していたが、足を呪われたため、断念することとなたt。シャデランに捕まり、文章系の才能があることから、小説家にさせられる。しかし、ただの小説では面白くないだろう、ということで、男と男が交わる小説を書くことを強要される。経験がないと拒絶すると、シャデランは取材だと、そういう娼館に放り込み、経験までさせて、書かせると、なんと帝国まで広がる人気となった。その名声を利用して、シャデランはマキシムを社交に連れ出し、持ち込まれる縁談を全て潰した。
ケイン
伯爵家。商人。
呪われたことが確かだが、どこが、ということは不明である。ただ、眠れないと思われる。
リリィの妖精金貨を集めるために商人となる。時々、妖精の、がつく怪しい道具を持って帰ることがある。リリィに呪われてから、何故か野菜しか食べられなくなった。
ノーイット
男爵。新聞屋。
目と耳を呪われた。そのため、普通では見えないものが見え、聞こえない音を聞いたりすることがある。それを利用して、色々な話を集めている。
サンデ
子爵。闇医者。
呪われたことが確かだが、どこが、ということは不明である。
婚約者の病気を治すために、金を貰ってリリィに酷いことをした。リリィには許されたが、その事実を婚約者に知られ、婚約者は自殺してしまう。サンデの所業を婚約者に教えたのはシャデランだったが、結局、サンデは自らの行いが悪かったと反省する。そして、同じことが起こさないように、医療に全てを捧げた。そして、シャデランは贖罪として、医療の発展に必要だろう、と罪人や、悪人を捕らえては、サンデに提供した。
リンドー
王国の昔かある暗部の統括。
王国の、王族を見張るための暗部。その次期統括としてシャデランを指名した。シャデランは暗部を引き受け、ついでにリンドーの老後を面倒みる。
リエン
男爵。リリィの兄。
リリィの兄。サウスのことを今も男爵領の一員として受け入れている。
ランカ
妖精殺しの短剣を売った子ども。
アラン
帝国の筆頭魔法使い。帝国最強の妖精憑き。
王国の戦争に参加してからずっと、サウスのことを危険視していた。シャデランから引き離すため、王弟キリトが創設する暗部への誘いをさせるも、シャデランによって阻止される。仕方なく、力づくで事を運ぼうとして、呪い持ちのサウスたちによって撃退されてしまう。
キリト
王弟。王国最強の妖精憑き。
アランの願いを受け入れ、仕方なくサウスを暗部へ勧誘する。結局、アランは負け、キリトはそこまで重要視していなかったので、そのまま放置するも、王都の神官長として再会していしまい、先代王都のエリカをどうやって口説いたのかサウスから伝授してもらう。