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登場人物03 大魔法使いの付き人

大魔法使いの付き人

 最低最悪な魔法使いと呼ばれたハガルの一代記? ハガルは五歳の頃から見習い魔法使いとなり、大魔法使いアラリーラの側仕えとして給金を貰い、生家の借金を返して、家族を支えていた。戦争にまで行き、それでも見習い魔法使いのままで、大魔法使いの側仕えを続けた。その過程で、実は家族とは血のつながらないことを知り、それでも家族を捨てられず、仕事もせずに遊び歩くどうしようもない父親を甘やかしすぎたため、とうとう、妖精金貨を発生させてしまう。

 これまで見習い魔法使いを名乗っていたハガルだが、戦争に行く前に筆頭魔法使いの儀式を受け、隠された筆頭魔法使いであった。表向きは平凡な見習い魔法使いに偽装していたが、実際は千年に一人必ず誕生する化け物妖精憑きであった。妖精金貨が発生したことで、ハガルは筆頭魔法使いとして表に出ることとなってしまった。それは、平凡だった日常を捨てることとなった。


ハガル

 筆頭魔法使い。千年に一人必ず誕生する化け物妖精憑き。本来であれば、表だって筆頭魔法使い候補として育てられるはずだったが、生家から引きはがせなかったこと、大魔法使いアラリーラを上に扱わなければならなかったことから、平の見習い魔法使いとして扱われることとなった。

 その美貌から、幼い頃に皇帝ラインハルトを魅了してしまう。そのため、散々な悪戯をされるも、ラインハルトを唯一の皇族として執着していたため、受けるもの全てにハガルは喜びを持っていた。それも、閨事の知識を知ると、反抗期となり、長く、ラインハルトとの間に蟠りを持つこととなる。

 血のつながらに父を見捨てられず、そのため、妖精金貨を発生させてしまう。結局、父親は取り上げられ、家族とも離れることとなり、ハガルは筆頭魔法使いとして王都に取り残されることとなる。


ラインハルト

 皇帝。女好きで有名であったが、ハガルと出会ってから、ぴたりと女遊びもおさまってしまう。ハガルに魅了され、知識のないハガルに散々、悪戯をして、言葉の上でも篭絡し、ハガルはラインハルトに逆らえなくなってしまう。普段はハガルに甘いが、皇帝であることから、ハガルが泣いて縋るも、ハガルの父親を取り上げる非情を見せた。ハガルにとって、ラインハルトは一生の皇族となった。

 実は呪いによって子が出来ない。なので、ラインハルトの子、孫は実際には存在しない。


テラス

 賢者。百年に一人生まれるかどうかの才能ある妖精憑き。ハガルの師。ラインハルトは三人目の皇帝となる。見た目は美男子で落ち着いているのだが、口よりも魔法よりも手が先に出る恐ろしい武闘派である。そのため、ハガルでさえテラスのことは恐れている。妖精金貨事件の後、ハガルが表だって筆頭魔法使いとなってしばらくして、寿命を迎えることとなる。


アラリーラ

 大魔法使い。最強の妖精憑きと言われる。とんでもない力持ちであるため、繊細な魔法は使えないのだが、ハガルの導きによって、使えるようになった。

 実は妖精憑きではなく、妖精に好かれるただの人である。アラリーラが行く所、全ての妖精がアラリーラの支配下に入ってしまう。その能力を利用して、ラインハルトは敵国の領地をアラリーラの支配に塗り替えた。結果、敵国の領地は、唯一の侵入口である海まで、アラリーラに支配された妖精に封鎖された。この影響は、アラリーラ死後も続いていることをハガルによって確認された。

 アラリーラは表向きはハガルのことを可愛い見習い魔法使い、可愛い側仕えとして見ているが、実はハガルが隠された筆頭魔法使いであることを見破っていた。しかも、ハガルがラインハルトの情夫のような扱いをされていることも知ってしまう。ハガルは隠していることから、アラリーラは死ぬまでこの事実を沈黙した。


カナン

 ハガルの血の繋がらない妹。ハガルが隠された筆頭魔法使いとなってから、生家から通えなくなってしまい、それからは、カナンが家のことを一手に行っている。その気立ての良さから、大魔法使いアラリーラに見染められる。

 カナンは、ハガルとは血のつながりがないことを知っており、ハガルに告白するも、ハガルはそれを拒絶する。その後、アラリーラと色々とあって、既成事実の上、妊娠までしてしまう。一応、ハガルは結婚しなくても子育て出来るようにしてやる、と逃げ道を作るも、結局、カナンはアラリーラと結婚して、弟たち妹たちと一緒に、王都を離れることとなった。


アイオーン

 皇族。皇帝ラインハルトの孫。ハガルの二人目の皇帝。ハガルに女遊びを教えた皇族。ハガルのことは見習い魔法使いの頃からの付き合い。皇帝ラインハルトの死後、ハガルによって皇帝に選ばれる。見習い魔法使いとは違い、筆頭魔法使いのハガルは非情で、従兄弟であり悪友二人を処刑するように進言してくるも、それを拒む。結局、ハガルの真の力を知られてしまい、アイオーンは悪友二人を自ら処刑することとなる。


ハイラント

 皇族。皇帝ラインハルトの孫。アイオーンの従兄弟で、悪友。女好きで正確が悪いが、顔はいい。そのため、従妹メリルに告白されているも、縛られるからと断っている。それも、メリルがアイオーンの皇妃となると、惜しくなったのか、メリルと浮気し、子まで作ってしまう。そこから泥沼に陥り、メリルを手に入れるために、アイオーンを殺そうとするも、ハガルによって防がれてしまう。その時、ハガルの真の力を知ってしまい、アイオーンによって処刑されてしまう。


ルーベルト

 皇族。皇帝ラインハルトの孫。アイオーンの従兄弟で、悪友。中途半端な悪友。楽しい方についていってしまう。そのため、アイオーンにも、ハイラントにもつけずに、板挟みとなってしまう。アイオーンを助けようとして、ハイラントの攻撃を受け、意識を失っている間に、アイオーンによって処刑されてしまう。


メリル

 皇族。皇帝ラインハルトの孫。アイオーンの従妹。ハイラントのことを愛している。ハガルの策略で、アイオーンとは見せかけの夫婦となるも、本命はハイラント。ハイラントとは浮気で子どもまで出来てしまう。その事実をアイオーンはあえて隠し通すもも、ハイラントを殺された恨みを持ち、メリルは生涯に渡って、アイオーンに復讐しようとする。最初は生まれた子どもに皇位簒奪させようとするも失敗、続いて、孫に皇位簒奪させ、成功するも、孫に裏切られ、殺されてしまう。


スーリーン

 皇族。皇帝ラインハルトの孫。ハイラントの妹。皇族の儀式を失敗し、皇族失格者となってしまう。儀式の後、ハイラントによって売られてしまう。その売られた先で、スーリーンはハガルに買われ、筆頭魔法使いの屋敷にある秘密の部屋に生涯、閉じ込められることとなる。

 最初は、ハイラントへの復讐の道具として、スーリーンをアイオーンの愛妾として、皇族の血筋にスーリーンを残そうと画策する。結局、スーリーンへの想いを断ち切れないハガルと、スーリーンの執念から、二人は結ばれ、子を儲けることとなる。ハガルは妖精の力を使って、スーリーンとハガルの間に生まれる子を皇族になるように操作するのだが、結局、生まれた子は秘密裡に養女に出されることとなってしまう。


狂皇帝

 ハイラントとメリルの孫。ハガルの三人目の皇帝。メリルによって間違った皇族教育を受け、さらにメリルの恩讐の言いなりとなって、皇位簒奪に協力することとなる。兄を囮にして、皇位簒奪を成功させてしまう。その見た目は、亡き皇帝ラインハルトと瓜二つだったため、ハガルは気狂いを起こし、素顔を晒して、篭絡した。篭絡ついでに、ハイラントとメリルの血筋のほとんどを殺させる凶事を起こした。そのため、狂皇帝と呼ばれることとなる。皇族間では、ハガルが関わると、狂皇帝として武力に訴えるのだが、それを除けば、良い為政者であった。ハガルには、亡き皇帝ラインハルトの身代わりとして愛されるも、改名だけは受け付けなかった。

 狂皇帝として、最後までハガルを愛し抜き、ハイラントとメリルの血筋を残さないために子を残さなかっただけでなく、本名すら削除させた。


ライオネル

 皇族。ハガルの四人目の皇帝。幼い頃に出会ったハガルに一目惚れするも、すぐに男だと知って失恋する。本人は、ハガルは初恋ではないと言い張っている。そのことから、女には全く興味を持てず、男に傾倒してしまう。一度は、間違いにより、ハガルと関係を持ってしまう。皇族の血筋が強いことから、次の皇帝として、皇位簒奪を唆される。ライオネルが拒むも、内戦が差し迫っていること、寿命が差し迫った狂皇帝が皇帝位譲位をしないと言い張ったため、皇位簒奪をさせられることとなった。

 ライオネルはハガルとスーリーンの間に生まれた子の血筋であること、ハガルが養子として育てた筆頭魔法使いアランもまた、同じ血筋であることをハガルの死の際に告白される。


マズル

 皇族。皇帝ラインハルトの皇妃の兄。皇帝ラインハルトが女遊びのはてに呪われてしまったことを知って、それを脅して、色々と融通をきかせた。その脅しで、皇妃も好き勝手に浮気をして出来た子をラインハルトの子としていた。

 しかし、見習い魔法使いであったハガルの怒りを買い、ラインハルトの呪いをマズルに移し替えられ、マズルの血縁だけに呪いが広げられてしまい、結果、苦しい死を迎えることとなる。その煽りで、皇妃とその子どもも死ぬこととなった。


マハン

 皇族マズルの甥。マズルの弟は皇族失格となるも、ラインハルトを秘密で脅し、貴族として悠々自適に生きていた。マンスはその子として生まれながらも、妖精憑きであったため、魔法使いとなった。伯父であるマズルの力を使って、筆頭魔法使いになろうとするも、ハガルの怒りを買い、呪いを受けることとなる。しかし、妖精憑きであることと、元々、ものすごく太っていたことから、生き延び、腐ったものも食べられるようになって、そのまま、ハガルに飼い殺しされることとなる。


マンス

 妖精憑き。ハガルの同期の魔法使い。男好き。ひょんなことから、ハガルとラインハルトの関係を知ることとなってしまう。内緒にする代わりに、ラインハルトはマンスの職を融通しようとするも、よりによって、辺境の僻地を希望する。妖精憑きが嫌われる辺境の僻地は、マンスの生まれ故郷だという。そこに妹がいるということから、家族を夢見ていくも、それなりに辛い目にあったあげく、嫌がらせのように禁則地で木の実を取ってこい、と頼まれたりして、危険な事をさせられていた。それも、ハガルが抜き打ちで行ったことにより、蟠りもなくなり、そのまま、マンスは妹と仲良く暮らすこととなった。


アンサン

 妖精憑き。ハガルの同期の魔法使い。マンスの友達。マンスに告白されるも、女好きだからと断る。それでも、友達関係は続き、月に一度はマンスに会うため、辺境の僻地に足を運んでいた。それも、ちょっとした喧嘩で、アンサンは足を運ばなくなった。

 ハガルが抜き打ち視察で、辺境の僻地に行くことにしたため、アンサンを道案内として同行させる。辺境の僻地での蟠りがなくなると、アンサンも辺境の僻地に赴任し、その後、マンスの妹と結婚し、定住してしまった。

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