登場人物02 賢者の皇族姫
賢者の皇族姫
伯爵令嬢サツキは、毒殺された母のため、実の父、義母、義妹、見て見ぬふりした血族と母の友人知人、噂を鵜呑みにしてサツキに石を投げた領民に復讐する話。
十年に一度の舞踏会で、サツキは賢者テラスにより、貴族の中に発現した皇族だと教えらるも、サツキは復讐のため、皇族であることを拒否する。しかし、サツキに一目惚れしてしまったテラスは、サツキを手に入れようとするも、道具作りの力によって、サツキは逃げてしまう。そして、テラスは隠れてサツキの身の回りを世話し、サツキの復讐を手伝おうとする。
それも、サツキは貴族の学校で不貞を突きつけられ、生家を追い出されてしまう。そこから、サツキの復讐が始まる。サツキは、死んだ後も続く復讐をやり遂げ、帝国の悪女と呼ばれることとなる。
サツキ
伯爵令嬢であり、貴族の中に発現した皇族。唯一の跡取りでありながら、家族からも、血族からも、領民からも蔑まれ、亡くなった母の友人知人から見捨てられてしまう。毒殺された母の復讐、と言っていたが、長年の扱いに対する怒りもあった。生かさず殺さず、をモットーとし、単純に処刑、という復讐をしないで、じわじわと生き地獄を味合わせる復讐を行った。
伯爵領は元は不毛地帯であるため、道具作りの一族が作った邸宅型魔法具により、領地を作り変えていたのだが、魔法具の使用は道具作りの一族のみの制限がかけられていた。血族からも道具作りの一族は発現しなかったため、サツキが唯一の跡取りであったが、その事実は血族に発現した魔法使いハサンによって隠されていた。このハサンによって、サツキは復讐をするように導かれていた。サツキ自身もわかっていたが、生きることに諦めていたため、そのまま惰性で従っていた。
わざと不貞を認め、生家を追い出され、手紙や新聞を使って、伯爵家の内部を見出し、領地まで不毛地帯にし、亡くなった母の友人知人も没落させるという凶事を行った。
生家から追い出されてしばらくして、騎士をやめたアルロに捕まるも、アルロを操り、復讐を続けた。アルロとは五人の子を儲けるも、貴族の策略により、皇帝の秘密のハーレムに閉じ込められる。そこで、賢者テラスと再会するも、最後まで手をつけられない絶望から、皇帝を使って自殺した。
テラス
百年に一人生まれるかどうかの才能ある妖精憑き。サツキを皇族として捕獲しようとするも逃げられてしまう。サツキのことは一目惚れしており、その執着から、隠れて逢瀬を重ねるも、サツキの策略に嵌り、逃げられてしまった。それでも、手紙を通して、復讐の指示を受け、サツキのために小説、戯曲、舞台まで短期間で作り、サツキの死の偽装もした。そのついでに、サツキを酷い目に合わせた者たちを地下牢に閉じ込めては散々なことをした。
たまたま、皇帝の秘密のハーレムにサツキがやってきて、そこから二年、逢瀬を重ねるも、手も出せないまま、口封じのために皇帝ラインハルトの手でサツキが殺されてしまう。サツキの死後、サツキの命令の呪縛がなくなり、テラスはラインハルトを殴り、サツキが皇族であったことを告げた。それ以後、テラスはラインハルトのことを”皇帝”もしくは”皇帝陛下”と呼び、決して名前で呼ばず、皇帝であることを強要した。
カサンドラ
サツキの母、毒殺された女伯爵。物凄く有能な女性であったが、唯一の跡取りであったため、女伯爵になるしかなかった。どうしても魔法使いハサンと結ばれたくて、道具一族を探したが、結局、見つからず、役目から、仕方なく侯爵家から婿養子ブロンを嫌々ながらとることとなった。ブロンとの間にサツキが授かるも、ブロンは愛人である男爵令嬢カーサとの間にも子が生まれた事実を知り、仕方なく、離れに親子を受け入れる心の広さを見せるも、これが、毒殺を許すこととなってしまう。
カサンドラは、結局、ブロンと離婚して、魔法使いハサンと結婚しようとしたが、伯爵家の離れから追い出されると危惧した男爵令嬢カーサによって毒殺されてしまう。
ブロン
サツキの父。妻カサンドラのことを嫌っていたが、家同士の決めごとであったため、仕方なく結婚し、サツキの父となる。カサンドラが生きている時は、買い物一つ、カサンドラから許可をとらなければならず、その姿をサツキにも見られていたことから、サツキのことも嫌った。
カサンドラが死後、サツキを離れに追いやり、勝手に伯爵を名乗り、やりたい放題する。最初はサツキの血族が口を出すも、公爵夫人が後ろ盾となったことで、誰も口出しできなくなった。
カサンドラが死んで一年後に愛人カーサと再婚し、娘クラリッサと一緒に放蕩の限りを尽くした。
サツキが出奔後、クラリッサを跡継ぎとして発表してしまう。帝国の法律から、血族でもないクラリッサは跡継ぎになれず、成人前の正式な跡継ぎであるサツキを追い出したことから、お家乗っ取りの実行犯として帝国に捕縛されてしまう。その後、罰を受け、貴族位を失うも、生家に助けられて生き延びた。しかし、新聞により、サツキへの虐待の数々が暴露され、生家からも追い出され、その後の消息は不明である。
カーサ
ブロンの愛人、サツキの義妹。貧乏男爵の娘である。貴族の学校でブロンに見染められるも、すでにカサンドラという婚約者がいることから、日陰者とされる。それでも、ブロンは人前でカーサに愛を語り、カサンドラでさえ閉口させた。
ブロンとカサンドラが結婚後も、ブロンとの関係は続き、娘クラリッサを授かる。そのことを知った女伯爵カサンドラは、仕方なくカーサ親子を離れで受け入れ、必要だというもの全て買い与え、ブロンとの逢瀬も許した。
カサンドラがブロンと離縁すると聞いて、カーサは今の生活が続けられないと思い、カサンドラを毒殺した。カサンドラは毒殺だと見るからにわかる死に方であったが、誰も訴えないことから、そのまま病死と処理された。その事から、気が大きくなったのか、そのまま女主人になり、カサンドラの娘サツキを離れに追いやり、虐待の限りを尽くした。
サツキが出奔後、娘クラリッサを跡継ぎとしたが、伯爵家を継ぐための血縁でないことを訴えられ、お家乗っ取りの実行犯として帝国に捕縛されてしまう。そこから、女伯爵カサンドラの毒殺が表沙汰にされ、カーサは実行犯として処刑されることとなった。表向きでは処刑だが、実際は賢者テラスの地下牢に閉じ込められ、生き地獄を受けることとなった。
クラリッサ
サツキの母親違いの義妹。ブロンとカーサの娘。サツキの全てを奪おうとして、サツキの婚約者エクルドと深い仲となる。ブロンとカーサ、サツキのことを嫌うエクルドと一緒になって、サツキのことを散々な目にあわせる。それと同時に、サツキのやってもいない悪行を社交を通して言いふらした。
貴族の学校では、新入生代表になろうと画策するも、皇族を怒らせてしまう。それでも懲りず、サツキがなるはずだった生徒会役員になるも、結局、名前だけの役員であったため、皇族の怒りをまた買うこととなり、除名されてしまう。それも、サツキが沈黙し、生徒会でも詳細を語らないことを利用して、サツキに横取りされたと泣いて、とどんどんと周囲を巻き込み、サツキの立場を悪くしていった。最後、サツキの不貞を理由に、エクルドの婚約者を入れ替え、勝手に伯爵家の跡継ぎと名乗り上げてしまう。
しかし、伯爵家の血族でもないクラリッサには跡継ぎになることが出来ないため、お家乗っ取りの実行犯として帝国に捕縛されてしまう。その後、成人前ということから、鞭打ち程度で解放され、父ブロンの生家に保護され、そのまま跡継ぎと婚約した。それも、サツキに対する虐待をクラリッサも行っていた事実を新聞によって公表され、クラリッサは婚約破棄され、家からも追い出されてしまった。その後、平民となったエクルドの元に行くも、売られてしまう。その売られた先で身売りしている所で、貴族の学校の生徒会副会長だったマクルスに出会い、助けてほしいと訴えた。その後の消息は不明である。
エクルド
侯爵家次男であり、サツキの婚約者。親が決めた婚約者であるサツキよりも、サツキの義妹クラリッサに好意を抱いていた。クラリッサの嘘を信じて、サツキに暴力をふるっていたが、兄マイツナイトにその事実を知られ、とんでもない罰を受けることとなったため、サツキのことを逆恨みした。それからは、ずっとサツキに対しては何かと嫌味をいい、嫌がらせをして、サツキの虐待も一緒に行った。
サツキの不貞を使って、婚約者をサツキからクラリッサに入れ替え、このまま伯爵家へ婿養子と明るい未来を夢見ていたが、実はクラリッサには跡継ぎとしての資格がないことを発表後で知ることとなった。侯爵家としては、この醜聞をおさめるため、エクルドを平民に落とした。しかし、エクルドは何も出来ないため、母に泣きつき、生活費を貰って生き凌いだ。それも、過去に犯したサツキのサインの偽造による買い物が新聞で表沙汰にされ、侯爵家は爵位を返上し、一切の支援を失うこととなった。
最後、エクルドは賢者テラスに捕まり、地下牢で生き地獄を味わうこととなった。
アルロ
貧民出身の騎士。軍神コクーンの弟子。実は、戦争の捕虜で、帝国民ですらない。敵国によって作り出された魔法使い殺しの兵器である。戦争で皇帝ラインハルトの暗殺をコクーンによって失敗し、そのまま捕虜にされる。妖精の目によって、筆頭魔法使いテラスをも越える魔法使いの才能を示したため、テラスは処刑を進言するが、アルロのあまりの人扱いされない身の上を聞いたコクーンが褒賞としてアルロの身柄を引き受けた。
アルロはコクーンの元で騎士となるも、貴族の学校の入学式で見たサツキに一目惚れして、そこから、サツキに夢中になってしまう。そして、サツキの不貞の相手とされ、サツキが生家を追い出された事実を皇族ルイから聞いて、怒りにまかせてサツキの元婚約者エクルドを殴り、そのまま、騎士をやめてしまう。
出奔したサツキを見つけると、捕獲し、家に閉じ込めてしまう。サツキに復讐の手伝いを請われると、昔の能力を駆使し、サツキのために王都の貧民街の支配者となる。
サツキの間に五人もの子を儲けるも、サツキを守り切る自信がないところを貴族に突かれ、サツキを皇帝の秘密のハーレムに送ってしまう。その後、サツキの死を知り、復讐のために生きることとなる。
ハサン
サツキの血族に発現した魔法使い。百年に一人生まれるかどうかの才能ある妖精憑きでもある。
女伯爵カサンドラとは恋仲であったが、血筋が濃くなりすぎるということから、結婚を諦めることとなる。
カサンドラの葬儀に呼ばれ、初めて、カサンドラが毒殺されたことを知り、サツキを使って復讐を始める。サツキには、散々、伯爵として、と役目を言い聞かせ、サツキが見るからに不幸であっても、それを復讐の糧だ、と言わんばかりに見て見ぬふりをした。それに対して、ハサンの姪ササラが、生家で貧民の母を持つことから、使用人のような扱いを受けていることを知り、憐れに思い、何かと影で手助けし、貴族の学校に通う頃には、魔法使いの養女として保護した。
ハサンはいざという時の筆頭魔法使い候補として、常に賢者テラスの側にいることを利用して、あえて、テラスがサツキを探さないように操作していた。そうすることで、ブロンの子でもあるサツキを不幸にした。
その事実を筆頭魔法使いハガルに見破られ、ササラを人質にとられ、最後、ハサンは妖精を狂わせる香の材料という苦痛の死を迎えることとなった。
ササラ
サツキの血族の一人。父は男爵であるが、母は貧民であるため、手をつけられても、そのまま追い出されそうな所を女伯爵カサンドラの口添えで、ササラは男爵家に引き取られることとなった。しかし、貧民の母を持つことから、生家では蔑まれていた。それも、隠された邸宅型魔法具を訪れたサツキと魔法使いハサンによって、知識と隠れ場所を与えられることとなった。貴族の学校に通う頃には、ハサンの養女となって保護され、それからは、サツキがやろうとしてた飛び級をして、三年で貴族の学校を卒業し、そのまま文官となるも、学校の先輩であり公爵レイウスと結婚し、公爵夫人となる。
マツキ
サツキの血族の一人。ササラの母親違いの妹。男爵家の末娘であり、血族の中での才女と豪語している。実際は、ササラにすら負け、貴族の学校の入試では五位という成績を晒すこととなる。その後も、公爵夫人アーネットの甘言に嵌り、散々な失敗を行い、最後は皇族ルイの怒りを買い、血族からも見捨てられることとなる。
伯爵領地を分割統治となった時、誰が当主となるか、という話し合いで、マツキが名乗り上げ、家族間でとんでもない諍いを起こした。
最後は、皇族侮辱罪として、帝国に捕縛されてしまう。
アーネット
公爵夫人。女伯爵カサンドラの友人。貴族の学校時代からカサンドラはアーネットを友達と慕っていたが、公爵が過去にカサンドラに交際を申し込んだ事、周囲の友人知人からカサンドラを悪く言われ、それを信じたアーネットは、カサンドラを嫌うようになる。カサンドラの死後、カサンドラの娘サツキをも嫌い、サツキが不幸となるように、侯爵家次男エクルドの婚約を仲立ちし、ブロンとカーサが生家に残れるように取り計らう。
サツキは三度に渡って、アーネットの前に立って挨拶するも、アーネットは一切、助けることもしなかったことから、サツキに復讐されるも、夫である公爵の命をかけた訴えにより、神殿送りだけで済まされる。
レイウス
公爵家跡継ぎ。貴族の学校では次席であった。三つの公爵家の中で、皇族の暗部としての働きを持つことを父親に教えられ、サツキの復讐で、散々、使われることとなる。皇族ルイとは学生の頃から仲が良く、卒業後も、友人でありながら、皇族の暗部としての関係を受け入れる。
サツキのことは初恋であったが、母アーネットの所業を間近で見ていたため、サツキのことは諦めた。それからサツキの友達であった魔法使いの養女ササラを見染めた。
実はサツキとは結婚することを父親とカサンドラの間で契約として結ばれており、賢者テラスからその契約書を要求され、大変なこととなった。
ルイ
皇族。生まれた時に皇族とはっきりしていたため、皇族の暗部として教育を受けていた。そのため、貴族を攪乱するために、わざと貴族の学校に通っていた。そこで、サツキと出会い、皇権の使い方を学ぶこととなる。サツキが出奔後は、裏で賢者テラスの手先のように動き、サツキの恐ろしさを知ることとなった。
コクーン
子爵家。騎士。軍神と呼ばれるほど、その実力は飛びぬけている。戦場に出ると必ず手柄をたてる一族であるためか、皇帝ラインハルト暗殺を未然に防いだ。この功績で、敵の捕虜アルロを身請けした。
アルロを弟子として騎士に育て上げるも、サツキの出奔からアルロを手放すこととなってしまう。
マクルス
伯爵家次男。貴族の学校では常に首席をとり、天才と呼ばれていたが、サツキによって、その立場を追われることとなる。生徒会副会長として、サツキと関わることとなる。サツキのことは気になっていたが、行動が遅すぎて、全て後手となってしまう。サツキの死が確定すると、皇族ルイによって、サツキの身の上を見せられ、それに怒り、死んだサツキの不幸を新聞に暴露して、サツキに対して悪行をした者たち全ての退路を塞いだ。その後、伯爵家の暗部として、実は生きていたサツキと再会し、サツキに言われるままに復讐を手伝うも、最後は”幸せになったほうが勝ちだ”と言って、サツキの復讐を終わらせた。しかし、それも遅く、サツキは貴族の策略により、皇帝の秘密のハーレムに送られ、命を落とすこととなる。サツキの死をサツキの夫となったアルロに教えられ、サツキの死の元凶である実の兄をアルロに殺されたことで、マクルスは色々と吹っ切れて、アルロをサツキの代わりとなって影から支えるようになる。
ラインハルト
皇帝。物凄い女好きで、いつでも女遊びが出来るように、と秘密のハーレムを賢者テラスに作らせた。そこで、帝国中を騒がせた伯爵令嬢サツキに出会うこととなる。サツキに手を出そうとするも、逆に手酷い目にあってからは、サツキを女ではなく、相談役として頼るようになる。サツキの正体を知らず、賢者テラスが一時、懸想している程度と思い、ハーレム解体時にサツキを殺してしまう。この事から、賢者テラスから恨まれ、死ぬまで皇帝であることを強要された。
ハガル
千年に一人誕生する化け物妖精憑き。五歳にして、その素顔は皇帝ラインハルトをも間違いを犯させるほどの威力を持っていた。ハガルはラインハルトのことを心底敬愛するあまり、近く接しすぎて、ラインハルトから匂う香に頭痛を訴え、ハーレム解体をさせてしまう。ハガルはこの頃、ハーレムがあることすら知らなかった。
賢者テラスの死に際に、サツキの話を聞き、ハーレムのこともあって、皇帝ラインハルトを問い詰め、さらに証言をとっていき、サツキの不幸の元凶である魔法使いハサンを追い詰めた。最後は実験がしたくて、ハサンの執着であるササラを人質に、ハサンを妖精を狂わせる香の材料にした。
マイツナイト
侯爵家長男。エクルドの兄。両親はとんでもないクズだったため、学生の頃から侯爵という爵位を受け継ぐこととなった苦労人。サツキとは、両親が勝手に決めた婚約で関わることとなってしまった。サツキの身の上は不幸であるも、最初は利用価値からサツキに接してきた。しかし、両親とエクルドのあまりの非道を見ていられなくなり、サツキを救おうと侯爵家を巻き込んでいく。その過程で男爵令嬢アッシャーと婚約までして、サツキを救おうとするも、結局、マイツナイトを不幸にしにために、とサツキは出奔してしまう。その後は、サツキからの一方的な手紙を受け取り、両親とエクルドのやらかしで爵位返上まですることとなる。爵位返上の際、サツキの持ち物で賢者テラスをおびき寄せ、鉄拳制裁をお見舞いした。それからも、サツキの死を知らされた時は賢者テラスだけでなく、皇帝ラインハルトをも殴った
その後は、サツキの死霊により、爵位は返還されるも、様々な問題に巻き込まれる老後を過ごすこととなる。
アッシャー
男爵令嬢。父親は爵位を金で買った裏の情報屋。身分証の偽造までするほどの情報を操る父親の力を利用出来る、とマイツナイトに交際を申し込む。サツキのことも知った上で、アッシャーはマイツナイトに利用されることを申し出た。結果、サツキのお陰で婚約、結婚、子どもまで儲けることとなる。これほどの大恩人であるサツキのために、アッシャーも動いていたが、サツキはマイツナイトとアッシャーの幸せのため、出奔してしまう。情報を操る家であったが、サツキの居場所を見つけられることは出来なかった。
ハンナ
皇族。実は皇族失格者。そのことを皇族の儀式前に賢者テラスに知らされ、外で生きていくために、貴族の学校に通っていた。そこで、マイツナイトとの婚姻を狙っていたが、マイツナイトがサツキに傾倒している噂が流れてきたため、マイツナイトに真実を述べ、どうにか婚姻に持っていこうとする。しかし、マイツナイトはより不幸なサツキを重要視した。我慢ならなかったハンナは皇権を使って、サツキに手を引くように手紙を送る。それを知ったマイツナイトは皇族の醜聞を新聞に書き立て、皇室御用達の茶を販売中止にして、賢者テラスに呼び出されるように仕向ける。証拠を突きつけ、ハンナは秘密裡に処刑された。




