表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
61/94

第六十一話 反対勢力 (ルアンソワサイド)

婚約を破棄したことについては、両親を中心として、公爵家内に反対が出ることは想定していた。


その動きは抑え込むことができ、安心していたのだが、領民が騒ぎだしたのは想定外だった。


まだ暴動にまでは発展していないが、領民たちは、公爵領の街の中心で集会を開き、


「フローラリンデ様こそ婚約者にふさわしい!」


「フローラリンデ様を婚約者に戻すべき!」


「フローラリンデ様を婚約者にして、減税をすべき!」


という声を上げているとのこと。


その勢力は次第に拡大しているという話だ。


側近は、


「フローラリンデ様の人望が高くなっていったのは、どうやら減税を主張していたからのようです。そして、『公爵家内の無駄な支出を減らすべき』という主張も、領民の心に届いたのだと思われます。今、領民の間では、フローラリンデ様が公爵夫人になれば、公爵領は豊かになると期待する人間が増えてきていました。それを今回、婚約破棄という形で、突然その希望が打ち砕かれたので、領民たちは絶望し、それが怒りに変わってきています。このままでは、反乱が発生する可能性があります」


と言ってきた。


反乱が発生するとなると、決して穏やかな話ではない。


「きみはどうすればいいと思っているのか? 意見があるなら申すことを許してやる。ただし、『フローラリンデを婚約者に戻すべき』という意見は聞かない」


わたしがそう言うと、


「フローラリンデ様を婚約者に戻してほしいということは申しません。今こういう状況になったのは、増税で不満がたまっていたところに婚約破棄が重なった為だと思われます。ですから、減税し、公爵家内の無駄な支出は減らしていけば、この騒ぎは反乱に発展することなく終わっていくことと思っています」


と側近は言った。


全く聞く価値のない意見だ。


減税を行ったり、公爵家内の無駄な支出を減らすことになってしまったら、わたしは贅沢ができなくなる。


それができなくなる意見をなぜ言ってくるのだろう。


それに今思ったのだが、反乱がもし発生しても、こちらには武力がある。


それで抑えつければいい。


「減税や支出を減らすことなど、とんでもない話だ。そんなことをすれば、この公爵家は笑いものになる。反乱など、発生すれば鎮圧すればいいことだ。きみはその準備をすることだ」


「ルアンソワ様、反乱が発生することこそ、公爵家の名誉に傷が尽きます。どうか、わたしの意見をお聞き届けください」


わたしは、どんどん怒りが増してくる。


「きみはわたしに逆らおうというのかね! きみは自分の立場というものを理解すべきだ!」


そう強く言うと、側近は


「逆らうつもりは全くありません。申し訳ありませんでした。ここはルアンソワ様の思い通りになさったらよろしいのではないかと思います」


と頭を下げて謝る。


「うん、わかればいいのだ。反乱は発生するならすればいいと思っている。鎮圧すればいいのだからな。ただし、準備は怠ってはいけない。それは、きみも、もちろんわかっているだろうな」


「もちろんでございます」


「ではよろしく頼む」


こうしたやりとりをして、側近には、反乱が発生した時の準備をさせることにした。


しかし、わたしには、領民たちの怒りがどうにも理解できない。


領民はわたしのものであって、わたしの為に尽くすべきものだと思うからだ。


なぜわたしは、領民について悩まなければならないのだろう。


わたしが贅沢をしたいし、もっと遊びたい。


それをじゃまするものは、許さない!


わたしは強く思うのだった。


「面白い」


「続きが気になる。続きを読みたい」


と思っていただきましたら、


下にあります☆☆☆☆☆から、作品への応援をお願いいたします。


面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、正直に思っていただいた気持ちで、もちろん大丈夫です。


ブックマークもいただけるとうれしいです。


よろしくお願いいたします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ