第四十九話 殿下に尽くしていく
それから一週間が経った。
夜、わたしは、ベッドに横たわっていた。
今日殿下は正式に権限の多くを移譲された。
この間、殿下とわたしは、王国の問題点の抽出と解決策の立案に一生懸命取り組んでいた。
毎日朝から夕方まで、休憩を取りながら。
それにしても殿下はお忙しい方だ。
この一週間は、このことに専念したいと言っていたのだが、重要な会議には出席しなければならないし、外せない公務もある。
一日中専念するのは難しく、席を外さざるをえない時間も結構あった。
殿下は、時間をきちんと守る人で、一日の作業内容がどうであろうとも、夕方、時間が来た時点で、
「今日の作業はここまでにしましょう。この後は、くつろいでください。明日またよろしくお願いします」
と言って、作業を終わりにしていた。
「長時間作業をしても、だんだん疲れてきて、効率が悪くなります。その時は良くても、それが疲れや病気につながっていく可能性があります。決まった時間内に集中をして仕事をするのが、最終的には一番効率がいいのです」
と殿下は言っている。
わたしとしては、これが夜まで続いていけば、より長い時間殿下と一緒にいることができるので、夕方で終わるのは寂しいものがある。
一緒にいればいるほど、殿下との仲が深まっていく気がするので、一日中でもいいくらい。
しかし、殿下の言うことも理解はできる。
そして、
「あなたはまだここにきてまもない人です。なおさら無理をさせるわけにはいきません」
と言うことも殿下は言ってくれた。
わたしのことを、いたわっていただいていることもよくわかる。
ただ殿下の方も、その後休息をとっていただけるといいんだけれど……。
本人自体は休もうと思っているようだが、どうしてもしなければならない仕事が毎日のようにあり、結局夜も結構仕事をしていると言っていた。
殿下の体調が心配になってくる。
体は強そうなので、倒れるということはないと思うのだけれど……。
これからは、殿下の体調にも配慮をしていきたい。
わたしの方は、殿下のおかげで充実した生活を送ることができている。
疲れもとることができ、もう足も痛くはない。
殿下の為、王国の為、一生懸命取り組むことができている。
今のところ、毎日接しているのは、殿下、殿下の執事、リデーヌさんぐらいなので、人間関係では悩まずにいる。
ラディアーヌ様とは、初日以来会っていないが、その内よく会うようになると思う。
気が合いそうだったので、その点は安心だ。
しかし、国王陛下も国王妃殿下も、まだまだ私への信頼は薄い。
信頼を高めていく努力はずっとしていかなくてはならない。
そして、大臣たちやその他の王室の人たち。
婚約破棄され、追放されたわたしを心よく思ってはいないようだし、これから改革を進めていけば、反対勢力になる人たちが多いことは予想できる。
殿下ではなく、わたしに矛先が向きそうだ。
その時、わたしは耐えることができるのだろうか?
しっかりと自分をもっていなければ、その攻撃に耐えることはできないだろう。
耐えられなければ、殿下にもご迷惑をかけてしまう。
耐えて、殿下をお守りする。
お守りし、助言を続けていき、殿下に尽くしていく。
それが、わたしの使命なのだと思う。
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