第十一話 冷たい人々
「わたしは、それが嫌だとルアンソワ様に言ったのです。わたしは、ルアンソワ様に尽くそうと思っていました。それなのに、ルアンソワ様は他の女性に心を動かしていた。それがわたしには理解ができなかったのです。そうしたら、婚約を破棄されてしまったのです。わたしはただ、ルアンソワ様と結婚へ進んで行きたかっただけなのに。どうしても婚約を破棄されたことが納得できないのです」
わたしはそう言った。
少しは理解してくれただろうか……。
そう思っていると、
「あなたが婚約破棄されたのは、あなたに魅力がなかったから。ただそれだけのことよ。あなたに魅力があれば、ルアンソワ様が浮気をすることなどなかったと思う」
と異母姉が言うと、
「これについては同意見だわ。あなたに魅力がないから、浮気をされてしまったのだろうね。あなたより我が娘の方が、はるかに魅力がある。我が娘だったら、こんなことにはならなかっただろうね。まあ、我が娘は、もっといいところに嫁がせることができるけど」
と継母は言う。
「まあ、お母様、恥ずかしいです」
もじもじしながら言う異母妹。先程の態度とは百八十度違う。
苦笑いをせざるをえない。
「ルアンソワ様は、もともと女性関係についてはいろいろ言われていた方です。でも一生懸命ルアンソワ様の為に尽くそうと努力していけば、きっとわたしに振り向いてくれるだろうと思っていたんです」
「でも結局、婚約を破棄された。あなたがどんなに努力しようと、結果的に、我が子爵家にダメージを与えたことには変わりはない。そんな努力には意味はない」
冷たく言う継母。
「わたしもお継母様に賛成するわ。我が子爵家にダメージを与えたこと、これがすべて。それに、あなたがいくら努力しようと、もともとない魅力が上がることはないのよ。どうして、そういうこともわからないのかしら。あきれてものが言えないわ」
異母姉はそう言うと、あざけるように笑い出した。
それにしても、幼少でずっと黙っている異母弟以外は、みなわたしのことを攻撃してくる。
よくまあ続くものだと思う。
「まあ、それはあなたにも言えることだけどね。努力しても魅力的な女性になれないのは。その点は同じね」
「お継母様、なんでこの子と一緒にするんですか? せっかくお継母様の意見に賛成してあげたのに」
「わたしの意見に賛成しようとしまいと、本当のことを言って何が悪いの?」
「お継母様の性格って本当に悪いと思います」
「あなたの方がよっぽど悪いじゃない」
「全く、なんでこんな人が継母とはいえ、わたしの母を名乗っているのかしら。本当はお継母様と敬称をつける呼び方はしたくない。お継母様と呼ぶだけありがたいと思ってほしいものだわ」
「それはこっちが言いたいことだわ。なんで、あなたのような人が、わたしの娘なのかしら。これほど嫌なことはない」
二人はまたにらみ合う。
やがて、
「いい加減、母親の実家に帰ったらどうなの? その方があなたにとっては幸せでしょう?」
と継母が怒りながら言う。
「どうしてわたしが帰れなければならないの?」
「だって、ここに居たってしょうがないでしょう。あちらにはあなたの母親がいるんだし、よっぽど過ごしやすいと思うけど」
「面白い」
「続きが気になる。続きを読みたい」
と思っていただきましたら、
下にあります☆☆☆☆☆から、作品への応援をお願いいたします。
面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、正直に思っていただいた気持ちで、もちろん大丈夫です。
ブックマークもいただけるとうれしいです。
よろしくお願いいたします。




