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春の旅立ちと別れ。

作者: 暁月

とっても短いです。暇つぶしにどうぞ。

春の爽やかな風に舞う桜の花びらを病室の窓から見てた。私もそこに行ければどこまで幸せなことなんだろうと考えていた。

その時、大きな風が吹きカーテンが私を包んだ。

私の記憶はそこで止まった。享年17歳。

それが前世の私だ。


今私はしがない侯爵家の3女として生きている。

前世ではせいぜい中の上という容姿だったが、今世でもそんなにいい容姿をしていない。前世よりかはマシくらいである。

姉達はとても美しいのになぜ私だけそうなのだろうかと考えながら。


そして私は前世と同じようにベットの上いる。決して体が弱いわけでは無い。家族から隔離され何もすることがないだけで。侍女は常にドアの外にいて外に出ることは許されず、窓があるがここは3階。普通の人間であれば少なくとも打撲や骨折をするだろう。だが私は普通じゃない。自分で言うのはなんだかおかしい気がするが。




私は魔力を使える。それに気づいたのは家族から隔離されてからすぐ、熱を出し改めて孤独を感じたその時から。この世界では魔法を使うことができる人が沢山いる。特に貴族は使えない人はいない。この国では使える魔力量は生まれた時から決まっているとされている。


私は初めてのパーティーの時誘拐されそうになった。その時尋常ではないほどの魔力を放出し、体が耐えられず背中にひび割れのような跡が残った。貴族の令嬢にとって傷があるのは致命傷である。そして私の魔力消失。

その結果が隔離という名の幽閉という事だ。



だがね、私は魔力を使える。そもそもの話使える魔力量が決まっているという考え自体間違ってるのだよ。それに私は回復魔法も使える。

つまりは自分の傷を治せるという事だ。



貴族の間では私を「傷物姫」だとか「堕ちた令嬢」と呼んでいるらしい。ご丁寧にドア外にいる侍女達が話してくれた。ぽっくり死んじゃってくれればいいのにと笑いながら。



さてと、死んじゃえってことは別にいなくてもいいということよね?じゃあ、行きますか。

一応食事とかは貰ったのでそこだけ感謝の気持ちを綴った手紙を置いて行くけど。

私は自分の部屋にある金目のものと必要最低限の服を持って。

日本みたいに春の爽やかな風で桜が待っている場所へ。

私はカーテンを開いて浮遊魔法を使って外へでる。私の第2、いや第3の人生の為に。



私の部屋に大きな風が吹く。カーテンが揺れベットの上には桜の花びらと手紙がぽつんと置いてあるだけだった。さようなら。家族だった人達。




テスト勉強の現実逃避です。

好評であれば続きを書きたいです。

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