4話 襲撃
目を覚ますと民家の中にいた。
どうやら誰かがダンジョンから、助け出してくれたようだ。
「おぉ。やっと眼を覚ましたな。もう死んじまったのかと思ったぜ。軽い食事なら作っておいたからな」
「ありがとうございます」
「敬語はやめてくれ。むず痒い。俺の名前はキュクロープスだ。適当に呼んでくれ。一応飯には薬草も混ぜといたからな」
薬草は、最近需要が増えて値段が高騰しているので本当に優しい人だ。
有り難く食事をいただき、改めてステータスウィンドウを見るた。
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モロス
ステータス
HP :1111/1111
筋力:69
体力:1042
敏捷:100
魔力:129
技能:スキル強化・成長″熾・色彩″熾
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おお!HPが見事に1で並んでる!
そんなのは置いといて、だいたい一度気絶するとHPが10%に戻ったあたりで意識を取り戻すらしいので、だいたい900以上のHPを回復させられる薬草を使ってくれた事になる。
本当に優しい人だ。
キュロさんの家で傷を癒しながら家事などを手伝い6日ほどたち、傷が殆ど癒えた頃、俺がいつも通り部屋の掃除をしていると、慌ただしそうに数人の男たちが入ってきた。
「おい、どうした?」
下からキュロさんの声が聞こえる。
「魔物の集団が!」
「何体ぐらいだ?」
「大体50体ほどかと…」
男の中で一番冷静な人がキュロさんと話している。
俺も下に降りて状況を一緒に聞いたが、どうやらダンジョンからモンスターが出てきてしまい凶暴化しているそうだ。
森のモンスターと対立すれば良いが、運が悪ければ合流して、モンスター数が倍以上に膨れ上がるそうだ。
しかも、最近森のモンスターとは戦ったばかりらしいので少なからずこの村に対して恨みを持っているらしい。
このままだと、6時間後ぐらいにこの村に侵攻してきてしまうらしい。
「お前は早く逃げろ」
男たちが家から出て行った瞬間、キュロさんに言われた。
「西側から出ればモンスターと遭遇せずに済む。早く行け」
「なら東側から出ればモンスターがいるんだよな」
流石にここで逃げ出すほど恩知らずではない。
「馬鹿か!今のお前が戦っても死ぬだけだ!」
「じゃあ村のみんなと一緒に戦う!それならいいだろ!」
「…なら付いて来い」
「分かった」
キュロさんに付いていくと、鍛冶屋に案内された。
「お前の武器だ。武器なしで戦うなんて無茶させられないからな」
布に包まれた武器を渡される。
有り難くもらい、包みを解くと黒色の刃の短剣が入っていた。
「スキル付きの短剣⁉︎」
思わず声が出てしまった。
「大して強いスキルはついてないがな」
「スキルがついているだけで十分凄いって‼︎」
黒色の刃は、スキルが付与されている証拠なので、スキルが付与されているかどうかは素人にもわかる。
「こんな物貰っちゃっていいのか?」
「おう。勿論だ。依頼料だと思って貰ってくれや」
「ありがとう。そう言ってくれるなら遠慮なくもらうわ」
「基本的な動きくらいは教えてやるから外に出るぞ」
「了解」
俺とキュロさんが外に出た瞬間、東の方で声が聞こえた。
「魔物が来たぁぁぁぁ!!!!」
俺とキュロさんは、全速力で東側の門へ向かった。
PV100達成!部分別で見てみるとほとんどの人が全話見てくださっているようで嬉しいです。文章力を鍛え、読者が作品にのめり込む様なものを書けるようにに頑張ります。