叶う筈の無い恋物語
初めまして、望月レナと申します。
初投稿です。
まだまだ未熟者でありますが、応援宜しくお願いします。
コメントは、甘口から辛口、大募集でございます。
ただ、荒らしは止めて下さい。
では、本編へどうぞ。
「あ、恵美。おはよう!最近来るの早いよね?確か、後期に入った時から。」
「おはよう!うん、後期は、成績あげたいしね。」
私、尾野肴 恵美。高校一年生。後期に入ったから、「後期こそ成績良くする!」
という目標を立てたばかりだ。そして、私の話し相手となるこの女の子は、中学生時代から仲の良かった、私の友人、櫻井 真琴。
「恵美って、前期の成績そんなに悪かったの?」
「いや、悪い訳じゃないんだ…」
「じゃあ、どういう事?」
「お母さんに、3がある成績なんて見たこと無い!って言われてさー…。」
「そっか、恵美のお母さん、厳しいもんね~。」
「少なくとも、体育以外は、4以上だったよ?でも、体育が苦手な私に4以上取れって言われてもさ、無理に決まってるよ~。」
そう。私の母は、姉とは違って、私には厳しい。母は、ロシア人で父は日本人。つまり私は、ハーフという事になる。ハーフと言っても、日本育ちなので、日本語は、見ての通り。ペラペラ。母がロシア人という事もあり、ロシア語もペラペラだ。
しかし、日本語よりも、ロシア語で話した方が気楽、という事が私の欠点だ。
日本にいるくせに…我ながら自分に呆れてしまう。
「あ、怜だ。相変わらず、カッコいいよね~。」
急に話題を変える真琴はともかく、その彼の名前を聞く度、私の心がざわめき出す。
なぜなら、彼は私のファーストキスの相手でもあり、私と両想いだった相手でもあり、私が今想いを寄せる相手であったからだ。