サボテン
君はサボテンみたいだね
丸くて穏やかな顔をしていながら
厳しい言葉を吐くんだ
可愛い小さな花をつけながら
触れる手に傷を作るんだ
自分を守っているんだね
その無数の棘で
傷付けられることを恐れているんだね
隙間なく尖らせて
でもそれじゃ触れ合うことができないよ
抱き締めることも肩を寄せ合うことも
水は要らないって君は言うけど
サボテンだって枯れるから
ほら、その棘だけは枯らせて
瑞々しい君をみせてよ
全部じゃなくていいから
そのままの君をみせてよ
また君が新たな棘を出す
もうそれでも良いかな
だって君の棘さえも
愛せる気がしてるから
水は要らないって君が買ったサボテン
僕は今日も少しだけ
君が寝ている間にね
少しだけ水をあげてるよ
その時にいつも優しくさ
棘を優しく撫でてんだ
僕はサボテンが好きになったよ
ねぇ、起きて
花が咲いたよ