23話:いよいよ編入試験が始まる
翌日の朝。
俺はエレノアと共に貴族学園の校門前にやって来た。
「おぉ、ここが貴族学園か。何か滅茶苦茶デカい学園だな。こんなデカい学園初めて見たぞ」
「えぇ、本当にそうですね」
貴族学園の校門前に立ちながらそう事を呟いていくと、エレノアも同調してきてくれた。
第一印象は何というか恐ろしくバカデカい学園だ。俺が今まで通ってた田舎の学園なんかと比べるのもおこがましい程に大きな敷地面積を有している。
今日は休みだから生徒はいなくてとても静かだけど、平日だったら多くの生徒で賑わっているというのが容易に想像が付くわ。
「いやー、それにしてもこんな大きな学園だと、校舎の中もきっと凄い事になっていそうだよな」
「はい、そうですね。きっと最新の研究施設や勉強施設も充実しているんでしょうね。勉強したい生徒には嬉しい学園かもしれませんね」
「あぁ、確かにそうかもな。それじゃあエレノアは勉強熱心だし、きっと興味ある設備とか多いんじゃないかな?」
「ふふ、そうだと嬉しいです。もしそうなら是非とも入学しなければですね。それでは兄さま。一緒に入学できるように編入試験を頑張っていきましょうね」
「そうだな。それじゃあ早速中に入っていこう」
「はい、わかりました」
そう言って俺達は学園の校門を潜り抜けていった。
そして校門を抜けてすぐに守衛さんと出会えたので、編入試験でやって来た事を伝えていくと、すぐに試験会場となる試験教室に案内された。
「こちらが本日の試験会場となります。中に試験監督が既に待機していますので、その監督の指示に従って編入試験を受けてください」
「はい、わかりました。ご親切にどうもありがとうございます」
「ありがとうございます」
「いえいえ。これが私の仕事ですから。それでは編入試験頑張ってくださいね。それではお先に失礼します」
守衛さんとは教室前で別れていった。俺達は教室前の廊下で二人きりとなった。
「よし、それじゃあ試験監督を待たせるのも申し訳ないし、早速入ってみようか。エレノア」
「はい、わかりました。兄さま」
そう言って俺達は試験会場の教室の扉にノックをしていった。
―― コンコンッ
『……はい?』
「本日の編入試験を受けに来たアレン・エルフォルンとエレノア・エルフォルンです。教室の中に入っても良いでしょうか?」
『あぁ。もちろん。カギは開いてるから早速中に入ってくれて構わないよ』
「わかりました。それでは失礼します」
「失礼します」
―― ガラガラッ
「やぁ、二人ともおはよう。昨日ぶりだね」
「はい、ウルフレッドさん。おはようございます!」
「ウルフレッド様。おはようございます」
教室の扉を開けて教室の中に入っていくと、教壇にはウルフレッドが立っていた。昨日言ってた通り今日の試験監督はウルフレッドが担当するようだ。
「うん。二人とも元気そうだね。それじゃあ席に関してだけど、教壇前のここの席に座って貰えるかな?」
「はい、わかりました」
「わかりました。それでは失礼します」
俺達はウルフレッドに指示された席に座った。そしてそれから俺達はウルフレッドの指示を待った。
「それじゃあ改めて試験内容のおさらいをしていくね。君達に受けて貰う編入試験は、学力検査、魔力検査、身体検査の三項目だよ。まずは学力検査はこの教室で筆記試験を行う。それが終わったらグラウンドにて魔力検査と身体検査を行う。それらの試験が全て終わったら今日は解散だよ。今日の流れは大丈夫そうかな?」
「はい、問題ありません」
「同じく問題ありません。大丈夫です」
「それなら良かった。他に質問などは無さそうだし早速筆記試験を始めていこうか。今から問題用紙を配っていくね」
ウルフレッドは俺達の机の上に問題冊子と解答用紙を置いていった。これから試験が始まると思うとちょっとだけ緊張してしまうな。
「よし、問題用紙も配布し終えたし、それじゃあさっさと始めていく事にしよう。それでは……始め!」
ウルフレッドの号令と共に俺達は配られた冊子を開いていき、すぐさま筆記試験を始めていった。
◇◇◇◇
それから二時間程が経過した。
「……そこまで!」
ウルフレッドが終了の号令をかけてきた。俺とエレノアはすぐにペンを置いた。
そしてすぐにウルフレッドは俺達の問題冊子と解答用紙を回収していき、俺達に向かってこう言ってきた。
「よし、これで学力検査は終了だよ。次の身体検査と魔力検査に移ろう。それじゃあこの後は動きやすい服に着替えてから、グラウンドに来てくれ。更衣室は隣の教室を自由に使ってくれて構わないからね」
「はい、わかりました」
「わかりました」
早速俺達は隣の空き教室に移動していった。するとその空き教室は真ん中がカーテンで区切られていた。
俺はカーテンで区切られた前方、エレノアは後方で着替えをしていく事にした。流石に兄妹とはいっても異性に素肌を晒すのは良くないからな。
という事で俺達は体操着に着替え始めていったんだけど、でもその着替え途中にエレノアが俺に声をかけてきた。
「どうでしたか兄さま? 筆記試験は上手くいきましたか?」
「んー? あぁ、まぁそれなりに点数は取れたと思うよ。不合格って事は無いだろうな。そういうエレノアはどうだったんだ?」
「私も多分それなりに点数は取れたと思いますよ。ふふ、それではお互いに残りの検査を卒なくこなせば無事に編入試験は合格できそうですね」
「そうだな。ま、慢心せずに最後までしっかりと行っていこうぜ」
「はい、もちろんです」
俺達は着替えながらそんな会話をしていった。慢心は絶対にしないで残りの身体検査と魔力検査もしっかりと頑張らなきゃだな。もしも俺だけ編入試験に落ちて実家に帰る事になったら恥ずかし過ぎるし。
という事でそれから数分後。俺達は体操着に着替え終えたので、それからすぐにウルフレッドが待つグラウンドに移動していった。




