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17話:囚われてた人を助けて村に帰還する

 洞窟の中にいた賊共を一掃してから程なくして。


 俺は牢屋に閉じ込められていた人質たちをすぐに解放していった。囚われていた人質は村長が言ってたように若い人たちばかりだったし、ほぼ全員が女性だった。


(ふぅん、まぁやっぱり女性の方が奴隷としての価値が高いとかなのかな?)


 俺は解放した村人たちを見ながらそんな事を思っていった。まぁ女性ばっかりな理由はそんな所だろうし、そこまで深く考える必要もないか。


 そんな事よりも奴隷商人に引き渡される前に全員を助ける事が出来て良かった。それに賊共から危ない目に遭わされる前に救えて本当に良かった。


 という事で俺はそんな囚われていた村人たちを引き連れてさっさと村に戻っていった。


「……ふぅ。何とか無事に村に帰ってこれたな」

「あ、兄さま! おかえりなさい!」

「おう、ただいま。エレノア」

「アレン様! よくぞご無事で……って、あぁ!! ジェシカ!」

「おじいさま!」


―― ガバッ!


「あぁ、ジェシカ……無事でいてくれて本当に良かった……大丈夫だったかい? 賊共から危ない目に遭わされたりしてないかい?」

「はい、大丈夫でした。こちらの貴族様が私達の事を救ってくださいましたから。本当に強くて素敵な方でした」

「そうか、それなら良かった……他の皆も無事に帰ってきてくれて本当に良かった……皆も危ない目には遭ってないかい?」

「はい、大丈夫でしたよ、村長!」

「もう少しで危ない所でしたけど……でもこちらの貴族様が助けてくれたので全員無事に帰ってこれました!」

「本当にカッコ良くて素敵な殿方でしたわ!」

「な、なるほど、アレン様は本当にお強い方だったのですね。アレン様、村の者達を救って下さって本当にありがとうございました。ですが先ほどにも申しましたように……我々には謝礼として金品をお支払いする事が出来ないのです……アレン様にはこの村を救って頂いたというのに、本当に申し訳ないです……」

「いえいえ、謝礼なんていりませんよ。俺は当然の事をしたまでですから。ですからそんなに頭を深く下げなくて大丈夫ですよ、村長」

「ア、アレン様……うぅ、そんな優しい事を仰っていただけるなんて……アレン様はなんて素晴らしいお方なんだ……!」

「……こんなにも人格者な貴族様がいらっしゃるなんて……」

「……アレン様……素敵です……」

「……あぁ、アレン様……」


 土下座している村長に向かって俺はそう言っていくと、村長は目をウルウルとさせながら俺の事を見つめてきた。


 そして先ほど助けた若い女性の村人たちもウットリとした表情になりながら俺の事をじっと見つけてきてくれた。


 こんなにも沢山の人たちから見つめられるなんてこそばゆい感じもするけど、でも若い女の子たちからこんな上目遣いで見つめられるのは、何だか悪い気はしないよな。


「えっと、まぁなんていうか、そうですね。今回は村の人たちを助ける事が出来て本当に良かったです」

「はい、我々にとって今回の事は本当に感謝の気持ちでいっぱいです。ですからこのお礼としてだいぶ慎ましやかにはなってしまいますが……今晩はアレン様のために宴会を開かせてください! 私達のご馳走をアレン様と妹のエリシア様に是非とも振るわせて欲しいのです!」

「宴会ですか? いや、別にそんなにもして頂かなくて大丈夫なのですが……それに宴会にお金をかけさせてしまうのも申し訳ないですし」

「いえ、それなら大丈夫です! この村に金品は全然ありませんが、農作物や食材は豊富にありますので……ですから今回の恩義としてお二人には美味しいご飯を沢山食べて頂きたいのです! ですから何卒……どうか我々のおもてなしを受けて頂けませんか?」

「は、はぁ、まぁ村長がそこまで仰って頂けるのでしたら……はい、わかりました。それじゃあ村長のご厚意に甘えて今日の夜はご飯を食べさせて頂こうと思います」

「ありがとうございます! それでは今夜はたっぷりとご馳走を振るわせて頂きますので、何卒宜しくお願い致します!」

「はい、わかりました」


 という事で今夜は村長の厚意によって宴会を開いてもらえる事になった。まぁタダで美味い物を食わせて貰えるのならいいか。


◇◇◇◇


 それから数時間の夜。


―― ワイワイ! ガヤガヤ!


「うまっ!? こ、この肉めっちゃ美味いぞ、エレノア!」

「えぇ、本当ですね! それにこちらのお魚もとっても美味しいですよ! きっと兄さまのお口にも合うはずです。ふふ、ですから……はい、一口どうぞ」

「あぁ、ありがとう。それじゃあ……ぱくっ……もぐもぐ……わっ、本当だ! この魚料理もめっちゃ美味いな!」

「ふふ、兄さまのお口に合ったようで良かったです」


 俺達は村長の厚意に甘えて、今は村長の家の庭にて沢山のご馳走を頂いている所だった。


 そして村人たちも続々と村長の家に集まってきていて、全員で色々なご馳走を和気あいあいとした楽しい雰囲気で食べていってる。何だか温かくて素敵な宴会だった。


 そしてそれからちょっとして、村長が俺達の元にやってきた。


「アレン様、エレノア様、どうでしょうか。この村のご飯はお口に合っておりますか?」

「はい、物凄く美味しいです。ありがとうございます村長」

「ありがとうございます、村長さま。こんなにも美味しいものを沢山作って頂いて本当に嬉しい限りです」

「はは、それなら良かったです。お二人のお口に合ったようでしたら何よりです。って、おっと。アレン様の飲み物がもう無くなっていますね。おーい、誰かー。アレン様のコップに飲み物を注いで差し上げてくれー」

「はい、わかりました。ふふ、それではアレン様、どうぞ」

「あ、はい、ありがとうございます」


―― トクトクトク……


 村長がそう言うと俺の近くに若い女性がやって来て、そして俺のコップに飲み物を注いでいってくれた。そして俺は女性に飲み物を注いで貰っていたその時……。


(うーん、何というか……めっちゃ露出度の高い服装だなぁ)


 俺はそんな事を思いながらコップに飲み物を注いで貰っていった。


 実はさっきから若い女性が俺の所にチラホラとやって来てくれていたんだ。しかも全員とても蠱惑的な雰囲気のある服を着ているし、胸元を強調させながら俺の元にやって来て飲み物を注いでくれたり、ご飯を持ってきてくれたりしているんだ。


 という事でさっきから何だかキャバクラにやって来ているような雰囲気に似た空気を感じていた。


「……鼻が伸びてますわよ。兄さま?」

「……えっ? あ、い、いや、そ、そんな事はないって!」


 そしたらすぐさまエレノアがジト目でそんな事を言ってきた。どうやら俺の視線が若い女性の胸元に行ってるのがバレてしまっていたようだ。


 なので俺は兄としての威厳を保つためにも、村長に向かってビシっとこう言ってやる事にした。


「こ、こほん。え、えっと、すいません、村長」

「はい、どうしました?」

「え、えっとですね、その……何だか若い女性陣が皆露出度の高い服を着ているようですが……これだとちょっと風邪を引いてしまうんじゃないかという懸念があるような気がしますし……そ、それに俺も年頃の若い男ですから……目のやり場に困ってしまうといいますか……」

「あぁ、その事ですか。若い女性陣が露出度の高い服を着ているのはアレですよ。今晩アレン様に是非とも抱いて頂きたいという気持ちを服装で表しているのですよ」

「あ、あぁ、なるほど……って、えぇっ!? だ、抱くっ!? すいません!! そ、それってどういう事っすか!? 詳しく教えてください!!」

「……………………………………………………………………………………………………………………………………は?」


 村長にビシっと伝えていこうとしたんだけど、そしたら村長からまさか過ぎる回答が返って来て俺はビックリとしていった。


 そして何故だか俺の隣から思いっきり冷たい空気が急激に流れてきた気もするんだけど……でも今はそんなの気にしてる場合じゃない! 今の村長の発言の意図をちゃんと確かめなければだ!!


「言葉通りの意味ですよ。この村はだいぶ田舎村でして、若い男衆は金を稼ぎたくてどんどんと都会に行ってしまうので、この村には今若い男衆が全然いないのですよ。ですから若くて強くて人格者であられるアレン様に是非とも抱いて欲しいと若い女性陣は皆思っているのですよ」

「え……えぇっ!? そ、そんな……い、良いんですか!? だ、だってその、抱くってアレですよね? その……え、エッチ的な事ですよね?」

「はい、そうですよ。先ほども言いましたように、この村には若い男衆が少ないんです。ですからアレン様のような優秀な子種を是非ともこの村の若い女性陣に分け与えて頂けると、村長である私としても非常に嬉しく思うのですが……」

「こ、ここにいる女性達にお、おおお、俺の子種を……!? マ、マジでいいんすか!? ここにいる沢山の若い女性達とエッチしても良いんすか!?」

「はい、もちろんですとも」

「マ、マジですか!? え、えへへ、マジっすかぁ……」


 何だよそれエロゲの世界かよ!? この村にいる若い女性陣とエッチしまくって良いとか最高かよ!!


 という事で俺は村長からそんな男のロマン過ぎる言葉を受けて滅茶苦茶にテンションが上がっていった。今日ついに童貞を卒業出来るなんて最高過ぎるよな!


「……あら、兄さま。もうコップの中身がありませんね。それじゃあ私が注いであげますね」

「えへへぇ……あぁ、ありがとうエレノア……えへへぇ……」

「いえいえ。義妹として当然の事ですからね。はい、注ぎ終えました。それでは兄さま。どうぞ」

「えへへ、ありがとう。それじゃあ早速……んく、んく、ゴガガハァッ!?」


―― ガシャンッ!! バタンッ!!


 俺はエレノアに注いで貰った飲み物を一口飲んだ瞬間……強烈に気持ち悪くなってしまい、そのまま一瞬で意識がぶっ飛んでいってしまった。

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