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15話:部下たちと酒を飲みながら笑い合っていると(ズィーラ視点)

 とある日。森にある洞窟の中にて。


「あはは、やりましたね、リーダー! こんなにも金目の物が大量に手に入るなんて、俺たちウハウハですね!」

「しかも若い人間もかなり捕まえられたのもマジ最高っすよね! これはかなりの大金が手に入りそうですよね!」

「がはは、そうだなっ! さっさとコイツらを奴隷商に売りつけて大金を手に入れちまおうぜ!」

「う、うぅ……」

「売られるなんて嫌だよ……」

「ぐすっ……」


 俺は部下共と一緒に酒を飲みながらそんな会話で盛り上がっていった。


 という事で俺の名前はズィーラ。ゴロツキ共を束ねてこの周辺の田舎村を襲って金目の物を奪い去っている盗賊団のリーダーをしている。


 ここは王都からかなり距離のある辺鄙な領地なので、ここら辺は全体的に自然あふれるのどかな田舎村ばっかりなんだ。


 だから防衛に金をかけられる村なんて圧倒的に少ない地域なので、俺達のような盗賊団にとってはとても仕事がしやすい地域なんだ。


 それに金目の物を全て奪ってしまえば、俺達を討伐したくても兵士や騎士、冒険者などを派遣する金がなくて無理になる。結局は泣き寝入りするしかなくなるという算段だ。


 そのおかげで俺たちは今まで何度も田舎村を襲撃しているんだけど、今まで一度たりとも兵士や騎士、冒険者などが俺たちを捕まえに来た事はないんだ。あはは、マジでチョロイ商売だよな。


「うぅ……怖いよ……」

「お母さん……お父さん……」

「ぐすっ……家に帰して……」

「んー? ぷはは、リーダー。なんかこいつら、さっきからグスグスって泣いてますぜ。めっちゃ面白い顔してんなー」

「はは、かわいそうにな。俺達が襲いにこなければこれからも平和に村の中で暮らせてたってのによ。ま、でもこの世は弱肉強食の世界だからしょうがないよな。俺たちに襲撃されたのは運が無かったと思って諦めて貰うしかねぇな」

「はは、確かにそうですね。それで? 奴隷商人はいつ頃この洞窟に来る予定なんですか?」

「明日の朝には来るってよ。なんかここ最近は奴隷の需要が非常に高まってるらしいから、いつもよりも高値で買い取ってくれるそうだ」

「へぇ、そうなんですか! それは嬉しい限りですね! あ、そうだ、リーダー。せっかくですし……奴隷商人が来るまでにちょっと捕まえた女たちを味見しても良いっすか?」

「えっ……」

「ひ、ひえっ……」

「う、あっ……」


 部下の野郎共がニヤニヤと下卑た笑みを浮かべながらそんな事を訪ねてきた。


「んー? あぁ、そんなの……はは、もちろん良いに決まってんだろ。壊さなきゃ何しても構わねぇぞー」

「おぉ、まじっすか! ありがとうございます、リーダー!」

「え……そ、そんなっ……」

「ぐすっ……い、いやだよ……」

「おうよ。俺も後で味見すっから壊すんじゃねぇぞー。ちゃんと皆で仲良く大切に使えよー?」

「あはは、もちろんわかってますって! よし、それじゃあリーダーの許可も貰った事だし、早速攫ってきた女を味見させて貰うとするかなーグハァアアアッ!?」


―― ドゴォオオン!!


「よし、俺も一緒に味見させて貰うぜー……って、なっ!? お、おい、スランツ!?」

「な、なんだよ今の轟音は!? そ、それにスランツが思いっきりぶっ飛んでいったぞ!? お、おい、スランツ! 大丈夫かっ!?」

「ぐがはっ……!」


―― バタンッ……


 女を味見しようとして立ち上がったスランツが大きな悲鳴を上げながら遠くにぶっ飛んでいった。というよりもぶっ飛ばされた? でもどうして急にぶっ飛ばされたんだ……?


「おー、何だかめっちゃ遠くまで飛んで行ったなー。はは」

「え……って、うわっ!? な、なんだテメェ!?」

「え? うわっ!? い、いつの間に!? テメェ誰だよ!?」


 それからすぐにふざけた笑い声が聞こえてきた。俺たちは何事かと思ってその声が聞こえた方に顔を向けていくと、そこには知らない若い男が立っていた。


 なので俺たちはすぐにその見知らぬ男に向けて怒号を浴びせていった。しかしその男は怖がる表情を一切せずに笑いながらこう言ってきた。


「んー? はは、別に誰でもいいじゃないか。今からテメェらをぶっ飛ばすヤツだよ」

「なっ!? テメェ舐めやがって……!」 

「俺たちが盗賊団だとわかっててそんな舐めた口聞いてんのか!? ふざけやがって……おい、テメェら! 今すぐコイツをブチ殺すぞ!!」

「了解です、リーダー! いくぞオラァ!!」

「オラオラ! さっさと死ねやぁ!!」


 俺の号令と共に部下たちは一斉にその見知らぬ男に向かって全員で攻撃をしかけていった。

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