4話 「タイヘンすぎて飽きるのよ…」 地球の不便さにうんざりのかぐやとウキウキのうさぎ
幸せで豊かな【月の中】で暮らす、うさぎとかぐや。
ふたりは、MoonTube〈ムーンチューブ〉で見た
現代も大昔も、不便でコンランする場所【地球】の話に興味津々!
地球の子供たちは、タイヘンでカナシイらしい!
ふたりはサンタみたいにプレゼントを届けたらいいのでは?と思いつきました。
月といえばお饅頭!
うさぎとかぐやは、神様に許可をもらって地球旅行へ出発しました。
ルンルンでタスケルするのです。
タスケテを知らない地球の子供、桃太郎と幼い妹の桃子との出会いで、
うさぎとかぐやは
大切な人を助けるとはどういうことなのか?
自らの過去と向き合い、成長していく。
第4話です。
「へーーそんな子がいたんだー」
かぐやは、月から持ってきたMoonシェイクのストローをグルグル回しながら言いました。
ここは昔の日本ですから
cafeはありません。
切り株の上に腰掛ける、リアル森のカフェです。
「素敵な音だったよ!!
お腹の音も聴こえた!!
あの子、お腹ペコペコなはずなのに
全然おまんじゅう食べないんだよ!!!」
うさぎは、飛び跳ね
興奮気味に話しました。
「へーーなんでだろうね」
かぐやは、あまり興味が無いのか
手元のシェイクから目を離しません。
それでも、うさぎは構わず続けます。
「だから僕のこと食べたいのかな?って思ったの!!
だって僕だったら月のおまんじゅう100個は食べら
れるもん!」
「100個は言い過ぎでしょ」と、ツッコミが入りました。
「ねぇ!かぐやもあの子に会ってみようよ!」
「……うん、いいよー」
ふたりは、
ピョンピョン
テクテク……
森の道をしばらく歩きました。
やがて、あの小道にたどり着きました。
……けれど、桃太郎の姿はどこにもありませんでした。
どーせ、また会えるのです。
急がなくてもいいのです。
けれど、うさぎは早く桃太郎に会いたいのです!
ワクワクは止まりません!
待ちきれず、中腰になって耳を澄ましました。
桃太郎の音が聴こえないかな?
長い耳をもっと澄まします。
「うーーーん
しないなーーー
どこどこーーー?
……………うーん。
……………いないなぁ」
「そっかー」という、
かぐやのつまらなさそうな声と同時に
うさぎは、うわぁ!!!と声をあげて
飛び上がりました。
「きゃぁ!!うさぎったらどーしたの?!」
「こっちだよ!!!!かぐや!!!!」
うさぎは、目をキラキラ輝かせて急に走り出しました。
「ちょ!ちょっと!!待ってぇ!」
うさぎは、
なにせ『うさぎ』ですから
とっても速いのです。
すぐに置いていかれてしまいます。
よっぽど、月のネックレスから觔斗雲を出そうかと思いましたが………
(雲の乗り物のアレです)
しかし、ここは地球の現実なので
やめておいたほうがいいでしょう。
かぐやは、動きにくい月の着物で頑張って走りました。
「ゼーーー
ゼーーー」
(地球って、ほんと疲れる……
おまんじゅうの配達だって、觔斗雲で運べたら飽きなかったかもしれないのに…
地球は、ほんっとうに不便ね!)
かぐやは、月の運動会を思い出しました。
あのときは、みんなで觔斗雲でスイスイ〜と移動して楽しかったなー
「あーーーー!
もーーー!
タイヘンだぁーー!」




