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斜め上から見た美しい世界〜間違ったのは誰?正しいタスケル出来たのは誰?  作者: RiderLisa


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33話 再会

幸せで豊かな【月の中】で暮らす、うさぎとかぐや。


ふたりは、MoonTube〈ムーンチューブ〉で見た


現代も大昔も、不便でコンランする場所【地球】の話に興味津々!


地球の子供たちは、タイヘンでカナシイらしい!


ふたりはサンタみたいにプレゼントを届けたらいいのでは?と思いつきました。


月といえばお饅頭!


うさぎとかぐやは、神様に許可をもらって地球旅行へ出発しました。


ルンルンでタスケルするのです!


タスケテを知らない地球の子供、桃太郎と幼い妹の桃子との出会い、地球で過ごす日々のなかで


うさぎとかぐやは、


大切な人を助けるとはどういうことなのか?  


自らの過去と向き合い、深みのある存在へと成長していく。


「まっすぐいった!」


「うん!まっすぐいったよね!」


かぐやの手を引っ張って

女の子たちは楽しそうに言いました。


「真っ直ぐ行くのね!分かったわ!」


「うん!そだよ!」


「うん!そだよね!あかちゃんもいるよね!」


「そっかぁ…

本当にありがとう…優しい子たちね」


かぐやは感謝で胸がいっぱいでした。

二人の手をギュッとやさしく握り返しました。


「ひめ、またなきそーだ!」


「ね!ひめはなきむしらしい!」


「ね!」


キャハハと愛らしい笑い声に癒されつつ、


かぐやは涙が溢れないようにグッと堪えます。



「いつもは泣き虫じゃないのよぉ?」


「いや!なきむしだよーーね?」


「うん!ひめはなきむしだよー」


女の子に手を引かれて


進んでいくと


かぐやの不安は消え去っていました。


「またおかーちゃんからあめもらわなきゃね!」


「ね!」


「ひめにもまたあげるよ!」


「ね!いっこね!」


「ふふふっ

それは楽しみねぇ」


人けのない道をまっすぐ進んでいると、

先ほど見た取っ組み合いが、盛り上がってきたのでしょうか。

村人たちの歓声が更に大きくなりました。


かぐやたちのところまでハッキリと聞こえてきます。


三人の他に、この道を歩く村人はいませんでした。


いちいち話の通じないヘンテコな村人たちに会わなくていいので、かぐやは更に気分が良くなりました。


赤ちゃんを連れた桂女がどこにいるのか。

見たのか見てないのか


なぜ質問が伝わらないのか?

かぐやには分かりませんでした。


歩きながら

ほんの一瞬、目を閉じて


でも…ほんとうによかったわ

心の中で呟いていると


『かぐやっ

かーぐーやー』


『かぐやってば』


『ねぇ

こっちみて』


『ねー』


私ったら…ヤバいわね

うさぎの声が聞こえるわ…



『かぐや!!』



「え!!!」


大きいささやき声がハッキリ聞こえて

驚きました。


キョロキョロ辺りを見回すと


「!!!!」


かぐやと女の子たちが歩いている道から、少し離れた草むらの中に、見慣れた白いフカフカを見つけました。


あれは…


きっと親友のフカフカです。



「ちょっと!!」



フカフカは、かぐやの大きな声に驚いて「ぎゃっ!」

と跳び上がりました。



かぐやは女の子二人の手を引いて、うさぎのいる草むらまで歩き出すと、つい大きな声で話し掛けていました。


「何やってんの!?」


女の子たちは、かぐやが急に草むらに向かって

話し始めたので、首を傾げていました。


オカッパの女の子は、眉をひそめて「ひめってくさとともだちなんだー」と言いました。

二つ結びの女の子は、ケラケラと笑っていました。


大きい草むらの中に隠れているフカフカは、チラッと顔を見せて、かぐやを手でシッシッと追い払う仕草をしました。


「なに!?」


『かぐや!シーーッ!』

口元に指を当てて、黙って!と合図をしていました。


『一人で来て!』


フカフカな顔を出したり、隠したりしていたので

逆に目立ってしまい、女の子たちはうさぎに気付いてしまいました。



「あーーーうさぎだーーー!」


「ねーーー!うさぎだ!!」


かぐやの手を放し、うさぎのところに駆け出しました。


子供の足でも、

走れば数秒で着いてしまう至近距離…


「かわぁいいーー!!」


「うさぎさんおいでーーー!!」


全力で草むらの方向に走っていく女の子たちは、

かぐやの「待って!走らないでー!」という制止など聞こえていません。


これは…大変です!!


そのままいったらうさぎが潰されちゃうかも!!


かぐやは恐ろしくて、その場から動けなくなりました。


ごめん!うさぎ!あたし間違ったわ!

心のなかで叫びました。



女の子たちが草むらに到着する寸前、


「とりゃーーー!」


うさぎは草むらから飛び出しました。 


「わぁー!」


「わわぁー!!」


女の子ふたりは、上手にピタッと立ち止まりました。



「やぁ!!僕はうさぎだよ!」


フカフカなオデコの前でピースを作って


きりりとした表情をしたうさぎは、


《なんとかレンジャー》みたいな決めポーズを

しています。



かぐやは安堵して、その場にへなへな~と座り込んでしまいました。



「わーい!しゃべるうさぎ!ほんとにいたんだ!」


「だからいったでしょー」


「こんにちはっ!」

うさぎは、凛とした表情を変えずに女の子に挨拶をしました。


「こんにちわぁぁ」


「おまんじゅーもってきたのーー?」


二つ結びの女の子は、ワクワクした顔でうさぎに尋ねました。


「えっと…そうなんだけどーーー…」


「じんじゃいってたから~たべれなかったの!たべたいな!」


「そだよね!きくちゃんまえたべれなかった!」


「えーーー…と…そうなんだね。

じゃあ、おまんじゅうあげるよ!

でも〜大人たちには内緒だよ!」


「うん!」


「うん!ないしょ!」


「………なんで内緒なの?」

かぐやは、立ち上がりながら疑問に思ったことを聞きました。


うさぎは、ピョン!ピョン!とかぐやに近付いてから言いました。


『前にここでおまんじゅうを配ったときに

うさぎが喋るなんて不吉だ

呪い《まじな-い》饅頭だ!って騒がれちゃってさ…

ほうきを持った大人たちに追いかけられたんだよ…』


『……だから隠れてたのね』


『うん…

そんな事が起きたのは、この村だけだったよ』


うさぎとかぐやは、女の子たちに聞こえないように

ヒソヒソ声で喋りました。


「それ、きくちゃんのとーちゃんだよね!」


「うんー………」


しっかり聞こえていたようです。



「え!気にしないでいいのよ!」


「うん!僕は大丈夫さ!深みのあるうさぎだもん!」


ふたりは慌てて早口で言いました。


二つ結びの女の子きくちゃんは、眉を下げて

ごめんね…と謝りました。



「きくちゃんは悪くないからね?」

かぐやは、屈んで目線を合わせました。


きくちゃんを抱き締め

大丈夫

大丈夫

繰り返し呟きました。



「あたいはね、こと!」

オカッパの女の子は、うさぎに名前を教えてくれました。


「ことちゃんだね!よろしく!

じゃあ、美味しいおまんじゅうをあげるよ

さぁ手を出して!

きくちゃんもおいでー」


うさぎはジャンプしました。


きくちゃんは、うさぎを見るとニカーーッと笑いました。


かぐやも、その顔を見てやさしく微笑みました。



「わーい!きくちゃん!うさぎのおまんじゅーおいしーんだよ!」


「うさぎの!たのしみ!」


「ね!」



うさぎは、太もものポケットからおまんじゅうの箱を取り出すと

女の子たちのキラキラした歓声が響きました。


かぐやは、そこまで見せちゃっていいのかしら?

と思いましたが、女の子たちが喜んでいるので黙っていることにしました。


女の子ふたりの小さい手の平へ

ツヤツヤのおまんじゅうを乗せていた


うさぎは、


急にハッ!!とした顔をしたのです。




「かぐや…………桃ちゃんはどこ?」



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