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一 母の墓にて

「ここにひとつの枝がある、亡きお父様の遺品です。この枝、墓の前にて埋めたら、母と父とは死んでも一緒。そしていつしか木となって、きっと大輪、花が咲く。息のある頃、母さま言った、生まれ変われば木になりたい。木としてみんなを見守りたい。私がふたりを木にします」そう言い、娘は枝を埋め、途端、発した怒鳴り声、「灰かぶり神拳奥義、植樹拳!」枝はみるみる伸びていき、約2分では木となった。娘、安心面持ちになり、帰路へ着いたは家の道。家で継母、娘に向かい、「お前、いったい何をしていた、もう基本的に6時です。もしくは7時になりかけだ、早くディナーを作りなさい。うちの娘は稽古の帰り、いずれもお疲れ、困憊極み、さっさと料理を作れかし、武道の稽古は伊達じゃない」さっき私が弁じた通り、この時期東洋趣味などはやり、それが高じて各国で、国民総出の武道に励み。王も妃も空手や柔術、ロマネスク調の合気道、強くなければ嫁入りできず、チェンバロなどより武道を習い、王子同士は4年に一度、武道大会で強さを競う。王の妃も然りにて、いずれ王継ぐ皇太子、当年とっては19歳、妾おっても嫁などおらず、よって陛下のご意向は、「息子の妃は強くあれ、国で一番強き者。そういう者が見つかるまでは、やつに嫁など取らせてならん」それを聞きたる娘たち、誰も彼もが武道を習い、高み高みの強さを目指し、いずれは王妃をもくろんだ。継母おいても例外あらず、二人の娘にならわせし、それぞれ柔道テコンドー、そして目指すは妃様。灰の娘は敬虔で、権力などには興味なく、さりとて武道の術だけは、人に負けない自信があった。しかし継たち、そのこと知らず、父方連れ子を邪険に扱い、日々の暮らしは苦しみと、愈よ険悪、恨みわび。


そんなある昼、数名役人、道を通りて叫びてし、その叫び中にありしことには、「1ヶ月のちの宮殿内、王の開ける武闘会、この国代々習わしで、妃選びの武闘会。どんな娘も参加可能だ、農夫の娘も令嬢さんでも、強い者なら身分は問わず、集えあらゆる娘たち」継母狂喜で耳で聞き、目では喜び、口喚き、「おいお前たち、ついに来た。妃選びが始まった。これで勝ったらお前は王妃、私は王妃の母親だ。」足で踊って髪を逆立つ。灰の娘は微動だにせず、そのお知らせを聞き入りいたが、腹のうちにて思うことには、「王の妃になりたかないが、この武闘会は魅力的。全ての強者が集うものなら、参加を拒否する理由なし」そして彼女は継に告げ、「私も行っていいですか」しかし継母いきなり静止、「お前を行かせはしない」と制止。仕方ないので娘あきらめ、しかし底では諦めきれず、時計が一周、継の寝る夜、墓の木の前、つぶやいた。

「ああお母様、お父様、私は今度の試合で戦い、自分の強さの程度を試し、さらに戦いたかったの。しかし継母それを許さず、二人の娘もそれを笑って、ああ私はもう生きがいがない、どんなに馬鹿にされたとしても、強くなること私の頼み、唯一のそれが娯楽にて、よってここまで生き延びられた。しかしそれすら剥奪されては、もう生きつづける甲斐がない、近く私も木の中に」

それを聞きてし一羽の小鳥、たちまち人へと姿変え、シンデレラさんに話すことには、「私は武道の神様で、名をばグランドカノージゴローという。お前の苦しみ如何程か、それでは私がなんとかしよう。お前が大会向かえるように」「あなたがカノージゴローさん。まさかほんとにいるなんて、それでいったいどうするの」「私が稽古をつけてやる。お前をさらに強くして、誰にも負けぬほどに強く。さらに空飛ぶ雲もやる。この雲に乗れば千里も一飛び、まさに悟空の末裔か。たといお前の馬車がなくとも、雲に搭乗、城行ける」「ああジゴローさん、ありがとう。あなたのおかげで助かった」「私はお前の真摯な気持ち、武道愛に応えたまでだ。それでは早速稽古を始める。毎晩0時にここへ来い。大会始まる前までに、見違えるほどに強くさす」「ああ本当にありがとう。生きてた甲斐がありました」

そして彼らはその日境に、大会のための訓練始めた。

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