円環物語
生まれて間もない地球
原初の咆哮
自身の涙が
癒しの海になる
ひと呼吸の
あぶく
虹色の
夢
地底の奥深く
生まれ続ける
大気に触れると割れる
魂ともよべぬ
卵たち
海中の
暗黒が
熱を帯び
変質する
暗闇で
夢みた
一点に収束される透明
呼びよせる光
輝きは瞬き
ぬくもりの果て
活動を手にする
僅かな生命
見渡すと
生まれはじめている
限定的な
何か
ほんの
瞬間
増え続け
消えた
宇宙人の
思惑の一滴より
早く
驚嘆に驚愕
驚異に恐怖
畏怖すべき青さ
たじろぐ束の間
宇宙の終息より
初めて観測される
未来の起源
幻が現実に膨張する
分裂する最古
無限の影
いつしか夢みた
世界を形どる
神というなら
あまりに無色
視覚的白さは
後に描いた幻想
どこまでも
浸食する
…
問いかけは終わらず
悲しみとやさしさが
広がる
あなたを想う
始まりが
いつか
分からなくなる
光の中を
追いかけ
やがて
私自身の
影になる
いくつもの想い
生まれては
消え
心のどこか
沸き立つ
あぶく
ふつふつと
はじける
あなた
私が
マザー
地球なら
あなたは
サン
太陽
守り導く
半分なら
欠けた月も
満ちて
時は
超える
未来へと
一方向に進んでは
繰り返される
運命のリング
円環に終わり無く
反対方向から
見つめ合う
私と
あなた
宇宙空間で
つながりあう
金の輪
まぶしく
探し会うなら
最初に感じる
フォーチュンリング
光っているのは
あなた