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現代ファンタジー的日常生活  作者: パンダらの箱
グリム・リーパーの夏、編
35/36

最終話「なんかループしそう」

「それでこの後、どうなんの?」

「ああ、結局都市に戻ってもロクな目にあわないと思った主人公は、せっかくだから世界を敵に回して、この妖精と一緒に旅をする事を決意する予定」


 グリム・グラスランドは、林間学校中に思いついた妄想を友人に聞かせていた。

 ここは林間学校帰りのバスの中。結局、ロクに楽しめなかった彼は、こうして妄想を綴る事により暇を潰していたのだ。

 いくら海上都市にある学校のイベントとはいえ、グリムのような爪弾き者が楽しめるようなイベントでは無かったのだ。

 さっき語った物語は、一応グリム自身が主人公という設定となっているが、友人の前では流石に恥ずかしくて名前は伏せた。

 この物語はほとんどがフィクションである。

 魔王と勇者の大戦により文化が発展した事や、グリムらが海上都市の生徒だという事や、今や魔法中心の文化になっている事や、グリムの正体が実はオリジナルリーパーという魔族だという事や、リーパーという都市伝説があってそこで語られてる事はだいたいグリムのやらかした事件だという事など、そういった事「以外」の全ては作り話である。


 グリムは窓を開け、外の空気を満喫し、睡魔に身をゆだねる。

 そんな時、彼の脳裏に一つの可能性がよぎった。

 彼はそれを、誰にも聞こえないような小声でこう呟くのであった。


「なんとなくだけど、このバス、これから事故って崖下に転落しそうな気がするなあ……」


 何処かで、透明な翼の生えた小さな小人が呼ぶ声が聞こえてきた気がした。

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